kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

GEに見習うこと

2017-04-07 07:13:36 | 日記
日経平均が年初来安値を更新した6日、「白熱電球の発明で知られる
トーマス・エジソンが創業した米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)
が電球な消費者向け照明事業の売却を検討していることが明らかに
なった」と海外からニュースが伝わりました。

GEはリーマンショック前まで主力事業の一つだった金融事業や低収益
の家電事業を売却して航空機エンジンや発電用タービン、医療事業な
ど得意分野に経営資源を集中しています。この3分野はいずれも世界
シェアで1位、2位を争う高収益事業です。主力事業は堅調に推移して
いて今は経営不振に陥っている訳でもありません。それでも創業者の
発明事業までも売却するような大胆な経営判断が米国企業の強さを
支えています。

米国企業に比べて投資指標面で割安と言われている日本株に年初か
ら世界の投資家が関心を示さないのはアベノミクス相場で株価水準が
切りあがり現状の株価水準が世界の投資家に取って魅力をアピール
できるような材料に欠けているからです。日銀の異次元緩和での円安
頼みの相場の限界を見抜いているからなのかもしれません。勿論リク
ルートや花王など評価の高い銘柄もありますが、それは一部です。

2銘柄以外の銘柄でも市場の評価の高い銘柄に明治HGとライオンが
あります。両銘柄とも実質アベノミクス相場がスタートした2012年11月
から株価はおおよそ5倍になりました。日本株の多くが高値形成後3割
から4割下落しているのに対して直近でもまだ高値圏で推移しています。
勿論その背景には業績の裏づけがあるからです。

明治HGは同じルーツを持つ明治製菓と明治乳業が2009年の経営統
合して発足しました。前年の2008年にリーマンショックが発生し世界経
済が大混乱になった時の船出でしたが統合効果で1+1が3とか4になっ
た成功例でした。またライオンも同じ源流のライオン油脂とライオン歯
磨きが1980年に統合して発足しました。

ライオンの場合国内日用品業界では首位の花王に次ぐ2位であるにも
拘わらず業績も株価も永く低迷していましたが、ここ数年目覚しい業績
の伸びが市場で評価され株価は大きく居所を変えました。両銘柄とも
追い風参考記録の業績ではなく実力で業績が評価された結果です。
その証拠は為替相場など外部環境の変調にも高値圏で頑張っている
株価から分かります。

80円を下回るような極端な円高が是正され法人減税も行われ日本企
業全般に収益力が向上しました。業績が好調で余裕のある時こそこれ
まで実行できなかった改革をして更なる成長を目指すべきです。以前
よりは前進しましたがまだまだ欧米企業に比べて経営改革のスピード
感が乏しいというのが多くの日本企業の現状です。

少しでも業績が好転すると痛みを伴なう改革に後ろ向きになる傾向が
強い日本企業の姿を変えなければなりません。統合計画が白紙に戻っ
た森永製菓と森永乳業のケースのようにグローバル企業として成長す
るんだという経営陣の覚悟が感じられないのが残念です。業績好調な
時こそ現状に満足することなくさらに上を行く覚悟が必要です。
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