kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

持ち合い解消

2017-02-09 08:09:40 | 日記
富士電機と富士通は持ち合い株を縮小すると発表しました。富士
電機が持つ富士通株の11.1%の内の8.21%を13日に売却する予
定だと今日付けの記事で伝えています。また富士通も株数や時期
は未定ですが筆頭株主ではなくなるということからして現行の10.41
%から2%台まで削減することになりそうです。

両銘柄とも目先株式の需給関係悪化を嫌気した売りで下げていま
すが、売却資金を自社株買い、M&Aや設備投資に活用するなら中
長期的には成長期待に繋がり株主価値も上がり悪い話ではありま
せん。もともと日本企業の株式の持ち合いは海外投資家中心に批
判的な見方が出ていました。

差して理由もなく持ち合い株を保有し続けることで資本効率は落ち
ます。またお互いに株式を持ち合うことは株主による経営監視機能
が働かず、株主軽視の経営を助長する恐れも否定できません。日
本特有の持ち合い構造は海外の投資家から見たら非効率で異質
に映ります。

そんな経緯もあり昨年企業統治指針が制定され持ち合い株につい
ては明確な理由付けが必要であり資本効率を考えても持ち合い株
圧縮は大きな流れとなっていました。欧米から異質に映った持ち合
い株が解消に向かうのは大いに歓迎すべきことです。

富士通は富士電機の通信機部門が分れて設立されました。またフ
ァナックは富士通の計算制御部から子会社として設立されました。
ファナックは当初富士通ファナックという会社名でした。ファナックは
会社名から富士通をはずし親会社の富士通の持ち株を引き取り名
実とともに独立企業となったのです。

富士通も経営が苦しい時に大きな成長を遂げ株価が高くなったフ
ァナックの売却益で危機を脱しましたからファナックは孝行息子だっ
たようです。富士電機を源流とする親会社、子会社、孫会社を見れ
ば産業構造の変遷が分かります。時価総額を大きい順に並べると
ファナック→富士通→富士電機の順になります。

富士電機も富士通も現在経営が厳しい訳ではありません。しかし経
営が厳しくなった時に優良資産を切り売りして急場をしのぐことはも
っとも愚かなことです。東芝が陥った負の連鎖は将にそんな悪い見
本です。理想的なのは業績が順調の時に将来のことを考え資産を
有効活用して一段の成長を目指すことです。

富士通は過去1年間でカーオーディオの富士通テンをデンソーにニ
フティをノジマに売却しました。非中核事業や持ち合い株を処分して
中核事業を強化するように資金を使うなら先々成長期待は高まりま
す。

円安依存の株高から日本株が抜け出すには為替に左右され難い
収益構造を企業が築くことです。持ち合い株解消で生まれた資金を
成長投資に使う流れがもっと広がれば海外投資家の評価も一層
高まりそうです。
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