kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

東芝株宴の後

2017-06-22 02:03:21 | 日記
東芝株の活況を続いています。21日は高く始まったあと下げに転じる
など目まぐるしい動きでしたが、売買高は8000万株を越えみずほHG
に次ぐ2位でした。子会社東芝メモリ株の売却先合意を28日の株主総
会前に決着させたい会社側の意向とAIやIoTに欠かせないフラッシュ
メモリ事業を外資に渡したくない政府側の意向、それに半導体工場を
共同で運営しているWD側からの第3者への売却阻止も複雑に絡み
毎日のように新たなニュースが出てきます。短期筋にとっては格好の
トレーディング銘柄になっています。

最新のニュースによると東芝メモリ株の売却案件の骨子は次のように
決まったようです。官民ファンドの産業革新機構が東芝子会社の「東芝
メモリ」に50.1%出資し子会社化する。投資ファンドの米ベインキャピタ
ルと韓国半導体大手のSKハイニックスは合計33.4で議案の拒否権を
持つ。買収先が二転三転した挙句政府主導での決着で落ち着くのでし
ょうか。米カリフォルニア州の裁判所に売却差し止めの訴訟も起こして
いる裁判の行方も気になるところです。これで材料出つくしとなるのでし
ょうか。それともまだまだ流動的な部分が多く短期筋主導の売買は続く
のでしょうか。

いずれにしても債務超過解消を目的にした東芝メモリの売却先はそう
そう長引かせる訳にはいかず何らかの決着がつくでしょう。今後は債
務超過を解消した東芝本体の再建の行方に次第に焦点は移りそうで
す。会社側は昇降機やビル空調などの社会インフラ、フラッシュメモリ
以外の半導体事業、国内原発事業や火力発電事業を中心に経営再
建を目指すようですが、いずれの事業も競争力、利益率とも低く東芝
の屋台骨を支えられるかは未知数です。

期待の医療機器子会社を昨年売却し今度は大黒柱のメモリ事業を売
却しなければ経営が立ち行かなくなった東芝の再建の道はかなり険し
いというのが現状ではないでしょうか。8月には2部市場への降格も決
まり今後は指数連動型投信からの売りも懸念されます。東芝メモリの
売却先が決まれば思惑材料はなくなります。東証から上場維持のお墨
付きをいただいたとしても残った事業は低収益ばかりの東芝株の魅力
は低下するのは必至です。既に総合電機3社から脱落した東芝は最悪
の場合株価は200円台で永く膠着を続けるかもしれません。
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