kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

パナソニックに迫るテスラの躓き

2017-12-10 10:42:53 | 日記
日米の市場が注目した11月の雇用統計では非農業部門の雇用者数が
前月比22万8000人増と市場予想を上回りました。一方平均時給は2.5%
の上昇と市場予想の2.7%には届かず雇用が逼迫している状況でも賃金
の伸び率が低いままと言う過去にはない現象が続いています。

今月の利上げは市場の予想通りに実施されるでしょうが、2018年に利上
げが加速すると言う見方に市場は疑心暗鬼のまま年越しになりそうです。
景気好調にも拘らず緩やかな利上げ見通しは米国株高の支援材料にな
りますが、日本株に取っては円安・株高とはならず嬉しさも中ぐらいでしょ
うか。

今年大きく上昇した米国株の中でもやはり市場の目は昨年同様FANG
と呼ばれているフェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグルでし
た。勿論クラウドで復活したマイクロソフトやアップル、ソフトバンクの大
口投資先であり自動運転に欠かせないキーパーツを製造しているNVI
DIAも忘れてはいけません。

また米国の著名ベンチャーのイーロン・マスク氏が率いるテスラモーター
は今年前半に限っては破竹の勢いでした。時価総額が4月には年産台数
で100倍以上の差があるGMまで抜き去ったことが大きなニュースになり
ました。ここまでステラの株価が上昇したのは創業者マスク氏のカリスマ
性と自動車業界の大きなイノベーション期待がありました。ところが7月に
出荷を始めた量産車「モデル3」の生産が計画を大きく下回ったと伝えら
れたことで一気に人気離散しました。先週末時点でも株価は高値から2割
下落した状況が続いています。

量産ペースは上がらず今モデル3を注文してもユーザーに届くのは2019年
以降になるとも一部では言われています。スマホのような電子機器はかな
り水平分業が進んでいて受託生産が主流です。一方EVの部品点数は内
燃機関を動力源にする車の3分の2と言われていますが、それでも2万点と
も言われている部品あり量産化にはかなりの習得度が必要だといわれて
います。テスラが量産型EVのモデル3を発表したときには一部では量産に
手間取るのではないのかと言う不安を指摘する専門家もいました。

そこで気になるのはパナソニックに及ぼす影響です。パナソニックはテスラ
と共同で5000億円と言う巨費を投じてネバダ州にリチウムイオン電池の巨
大工場(ギガ・ファクトリー)を建設しましたが、モデル3の量産の遅れは工
場稼働率の低下で収益計画に狂いが生じているようです。

津賀社長はこの件に関してテスラとの契約でリスクヘッジしていると10月
末時点では説明していました。本当にリスクはゼロに近いのパナソニック
が授業の柱としている車載の業分野でも電池事業は大黒柱の存在だけ
に今後の成り行きが気になります。いずれにしてもテスラとの共同事業の
行方はパナソニックに取って今後の不安要因になるかもしれません。

11日の急用のため更新をお休みします。
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