kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

苦節3年!日立株主に春は来るのか

2017-09-14 04:02:45 | 日記
3営業日続伸して2万円回復まであと135円となった13日の東京市場で
大手電機の中でEV関連のパナソニックと共に年初来高値を更新した
銘柄に日立が顔を出しました。

2015年1月に日経新聞は「会社研究」というコーナーで今年の有望銘柄
5社を取り上げました。取り上げた日付順では日立、東レ、トヨタ、ダイキ
ン、アサヒでした。それぞれ前年の大納会の株価は900円、968円、7558
円、7810円、3746円でした。

東レは2015年12月に1140円の高値をつけました。13日の終値は1034円
トヨタは2015年3月に8753円の高値を付け13日の終値は6409円、ダイキ
ンは2017年7月に1万2135円の高値を付け13日の終値は10840円、アサ
ヒは2017年9月に4810円の高値を付け13日の終値は4632円と記事の掲
載後高値をつけたのでこの3銘柄についてはヒットだったようです。

日立株は2015年1月に922円の高値を付け13日の終値は775円、2014年
の大納会の終値は13日現在下回っているのは日立とトヨタの2社です。
それでもトヨタは記事が取り上げてから3ヵ月後に15%強まで上昇しまし
たから合格点はあげられます。

一方日立はその後の上昇率が僅か2%程度でした。しかもその1年半後
の2016年7月には2014年の大納会の終値から55%下落の400円まで下
げ大きな調整が待っていました。この数字を見れば日立株が如何に期
待はずれだったかが分かります。その後も日立株のPERは市場平均を
下回り続け万年割安株という不名誉な水準に永いこと放置されました。

日立株の不振は手がけている事業が多く株価はディスカウントされやす
いとの指摘や収益に占める上場子会社の割合が多く売上高が大きい割
には純利益が少ないとか様々な理由が語られました。もっとも海外投資
家に人気のソニーは本業のエレキ以外に映画や音楽のエンタメ事業や
生保事業やネットの銀行や損保事業など様々な事業を抱えているにも
拘わらず日立のような低い評価ではありません。

株価不振は経営陣にも危機感を与えたようでその後日立は本業との相
乗効果の少ない日立物流や日立キャピタルを連結子会社から外しさら
に日立工機や日立国際電気の完全売却に踏み切りました。

事業の集中と選択に再び大きく舵を切ったことや本業の収益力の高まり
で年明け以降日立株はやっと指数を越える値上がりを示しています。も
っとも2014年12月の高値939円に比べると17%弱低い水準です。とても
この水準では既存の株主が満足できるようなものではありません。

三菱重工との合弁事業である火力発電子会社で発生した巨額な損失の
負担問題など株価下落に繋がる不安材料もあります。13日の大幅高は
前日に外資系証券が投資判断を引き上げたことも影響しているのかもし
れません。過去数年日立株の不振の要因は海外の長期投資家が離れ
てしまったことにあるのかもしれません。海外投資家が再評価して日立
株を買っているのであれば息の長い相場になり2014年の939円更新も
期待できるでしょう。
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