kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

アマゾン経済圏

2017-07-12 07:40:06 | 日記
小売業界の先行きに暗雲が垂れ込めています。ネット通販の普及や
消費者の節約志向の高まり人手不足による人件費の上昇などが要
因です。百貨店業界や総合スーパーの不振は以前より指摘されてい
ましたが、小売業の勝ち組といわれていたコンビニにもブレーキがか
かってきたようです。

既存のスーパーや個人商店から顧客を奪い成長してきたコンビニ業
界でしたが、全国のコンビニの数は直近で5万5000店舗を越え流石に
飽和感は高まってきました。価格競争は激しくなり定価販売が多かっ
た商品にも値下げの動きが広がってきました。

また高齢化の進展でドラッグストア業界の勢いが増してきました。食品
や日用品を激安で販売し利益率の高い薬のついで買いで収益をあげ
るビジネスモデルでここ数年急成長してきました。さらに調剤薬局を併
設することで高齢者などを囲い込む動きが更なる成長を目指していま
す。現状では小売各社が苦戦する中で唯一好調な売り上げをあげて
いるのがドラッグ業界です。

もっともそのドラッグ業界の好調も何時まで続く保障はありません。実
店舗がこの世からなくなることはないでしょうが、ネット通販の成長は
まだまだ続きそうです。日本では高齢化や共働き世帯の増加で24時
間いつでも買い物が出来るネット通販の利便性は大きな武器です。
スマホの爆発的な普及もネット通販の追い風になっています。

アマゾンの日本での売り上げは1兆円を超えたと言われています。日
本勢では楽天やヤフーそれにゾゾタウンを運営しているスタートトゥデ
イやアスクルがライバルですが、アマゾンとの競争激化は必至です。

中国のネット通販最大手のアリババが11月11日に行っている「独身の
日」セールはもはや一大イベントとなりましたが、アマゾンが2015年か
らスタートしたプライム会員限定のバーゲンセールのPrime Dayは3年
目を迎えた今年は盛況だったようです。

原則送料無料や動画配信のアマゾンビデオが見放題になるプライム
会員は年会費3900円を価格競争力が高いため利用は増加の一途を
辿っているようです。プライム会員として顧客を囲い込み様々なサー
ビスを利用してもらうアマゾン経済圏を構築することを狙っています。
Prime Dayはプライム会員へ誘導する販促イベントなのです。

ネットの世界では検索でグーグル、SNSでフェイスブック、ECでアマゾ
ンと利用者が1社に集中する傾向が強いのが特徴です。検索やSNS
に比べアマゾンの小売業界におけるシェアはまだ微々たるモノです。
日本でアマゾンの売り上げが1兆円を超えたといっても300兆円弱の
個人消費を考えればまだまだ成長の余地は大きいのでしょう。

アマゾンが今後どこまで小売業界の勢力地図を変えるのか。日本企
業の勝ち目はあるのか。東京オリンピックが開かれる2020年には決
着もついているのでしょうか。
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