kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

期待から不安へトランプ相場

2017-01-19 07:56:20 | 日記
18日の東京市場は3営業日ぶりに反発し市場は一安心しました。
円高、株安の要因がハードブレグジットだけならほぼ市場は織り
込んだとの声も市場で聞かれたでしょうが、本丸はトランプ政策
に纏わるものなので状況によってはこの程度の下げでは済まな
いかもしれません。

「財政出動」「法人減税」「規制緩和」という3本の矢で米国経済の
成長率が高まり当初の見方であったトランプ・リスクはトランプ・ラ
リーへと包装紙が代わり日本にも円安と株高という一足早いクリ
スマスプレゼント届けてくれました。もっとも期待先行でのトランプ
ラリーには懸念を示す見方もありましたが、余りにも相場の勢い
が強く昨年時点では少数派に止まりました。

しかし年が明け早くも羊の皮を被っていたオオカミトランプが姿を
表しました。米国から工場を海外に移転する企業には制裁を加え
ると脅し高い関税を科すとの発言が度々出てきました。また対米
貿易赤字の多い中国、メキシコ、日本を名指しで批判するように
なりました。オバマ大統領のレガシーと言われたTTPは多国間協
定の模範例といわれましたがトランプ氏によりもはや息の根を止
められました。

彼は通商問題では米国の不利になる傾向が強い多国間協定では
なくGDP世界1位の米国の力が発揮できる二国間協定を重視して
います。FTA締結国メキシコだけでなく最大の貿易赤字国中国に
対してもまた日本にだって貿易不均衡を是正するためにあらゆる
要求を持ち出すことは十分考えられます。米国第一を掲げ国内
雇用増を最優先課題としているトランプ氏の政策に今後も市場は
振り回されるのは必至です。

円高修正と企業の株主重視の姿勢それに需給面では日銀のETF
買いと自社株買い期待、安倍政権の安定感といった安心材料で日
本株の上昇が今年も期待できると多くの専門家は予想しています。
もっともトランプ・ラリーで日本株を大きく買い越したのは海外筋です。
国内の投資家はこの間個人も年金も他の主体も売り越しています。
基本的に国内勢は逆張り投資です。やはり上値を買い進んでくれる
海外投資家に戻って貰わなければ日本株上昇も期待できません。

トランプ氏の推し進める政策で日本株は買いなのかそれともそうで
はないのか海外投資家が日本株をどう見ているのか。大幅高で始
まった大発会はその場の転機だったのか。今月中に2万円達成と
意気込んだ市場は肩透かしを食らったことだけは確かなようです。
結果的には年間では上昇して終わるかもしれません。しかし2016年
のように年央に大きく崩れ最後の2ヶ月で急激に戻すといった展開
の再来があるかもしれません。

今日の市場はイエレン議長の追加利上げ発言を材料に円相場が
114円台半ばまで戻しましたから落ち着いた動きが予想されますが
昨日反発しただけに上値も重いことが考えられます。やはり20日の
トランプ大統領就任演説を前に神経質な相場展開は今日、明日続
きそうです。
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