2013年日本ボクシング世界タイトルマッチベスト10
4位
●五十嵐俊幸vs八重樫東○
五十嵐の2度目の防衛戦。相手はアマチュア時代に4戦4勝していて相性の良い元ミニマム級世界チャンピオンの八重樫。八重樫は2階級上げてのチャレンジだったが向かい合った両者に体格差は感じられない。戦前の予想は全勝している五十嵐のアウトボクシングが八重樫の突進を捌くと思われた。そして前半4ラウンドも五十嵐のアウトボクシングにやや部があると思った。しかし4R終了時点で公開されたポイントは八重樫が大差3-0(39-37、40-36×2人)でリード。これで五十嵐はアウトボクシングを捨てインファイトに切り替えるのだが、この展開は八重樫に部がある。結局、壮絶な打ち合いに巻き込まれた五十嵐は八重樫にペースを取られたまま判定で負けてしまう。WBCの公開採点ルールが試合展開を変えてしまった試合。公開採点が無く五十嵐がアウトボクシングに徹していたら…とも思うが、この日の八重樫のプレッシャーは相当厳しく、八重樫の経験と成長が五十嵐を越えたのだと感じさせた一戦だった。
我、弱き者ゆえに 弱者による勝利のマネジメント術 | |
八重樫東 | |
東邦出版 |