書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

鍋島弘治朗 『メタファーと身体性』

2017年05月05日 | 人文科学
 出版社による紹介。

 メタファーは基本的に人類あるいは諸言語に普遍な概念であり精神作用であり具体的な発現のプロセスを取るらしい。文中、理論は、古代ギリシアから西洋語(主として英語)におけるそれであり、日本における研究は、その継承と発展である。例文は、基本的に英語ついで日本語のそれである。
 日本語におけるメタファーのありかたについては独自にケーススタディとして照明を当てられたりもするが、それはギリシア以来の西洋出自の理論が異言語でも通用するという証明、また例証の発掘でしかない。
 この著の記述するところを観るかぎり、日本語世界における特有のものはなにもないようだ。理論の枠組みにあてはまらないものはとりあげていないという可能性もあるが。

(ひつじ書房 2016年9月)
『本』 ジャンルのランキング
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« Holger Diesell, "REVIEW ART... | トップ | マイケル・トマセロ著 『こ... »

人文科学」カテゴリの最新記事