書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

渡辺純成 「満洲語資料からみた『幾何』の語源について」

2017年05月16日 | 数学
 CiNii 論文。
 もと『数理解析研究所講究録』1444、2005年7月掲載、同誌34-42頁。 … *読んだ。内容は、もともと「幾何」はGeometriaのGeoの音訳ではないこと、「幾何学」は西洋の数学全体mathematicaを指したのが本来の意味であること、幾何学を専ら意味するようになったのは19世紀以降という主張。たしかに、マテオ・リッチ/徐光啓の『幾何原本』はその内容に代数も含んでいる。さらに言えば、「幾何」はもともと漢語において「いくら」「いくばく」という数(と量)を指し示す言葉であるから、アリストテレス「範疇論」における10範疇のうちの「量」の訳語として当てられたという指摘もなるほどと素直に頷ける。
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