考える英語 (英作のススメ)

身の回りの事から、社会情勢まで、幅広い事柄を、自分の知っている簡単な英語で表現する。

ネットと英語

2017-10-18 13:31:22 | 英語学習

次回で英作問題の『忖度』シリーズも最後である。英作の要は頭の柔軟性である。頭の柔軟性は、自分で考えることから始まる。自分で考えることなしに、英語が上手くなることはない。この英作問題シリーズも、ただ読んでいるだけでは、特に上手くなることはないだろう。『考える英語』と言っているくらいなので、自力で考えることが大事なのは自明のことである。今の時代は特にそうだろうが、インターネット全盛であり、みんな何かを知りたいとき、手軽にネットで調べて答えを求める。我々現代人は答えをすぐに求めたがる。答えをすぐに求めるということは、考えることが面倒だからだ。今の世の中ほど、考えることが難しい時はないだろう。我々は困ったらすぐに人に聞く。知らないことはすぐにネットで検索して調べる。そういう私だって、調べることが好きなので、かなりネットで検索をする方だと思う。ネットの普及によって、簡単に様々な情報にアクセスすることが可能となった。ネットが無い生活は、もう我々には考えられない。

しかし、英語の上達をしようと思えば、この便利なインターネットが邪魔になることがある。情報がありすぎるのだ。情報があり過ぎるとどうなるか。迷いが多くなる。迷いが多くなるとどうなるか。決断力が無くなる。なぜ決断力が無くなるか。情報が多すぎて、自分の判断力が信じられなくなるからである。情報が多ければ多いほど、他人の意見、知識に圧倒され、自分の感覚を軽視してしまう。情報が多すぎて、情報が消化しきれない。情報の消化不良が生じる。情報を読むことに忙しい。読むことが忙しいということは、その分自分で考えなくなるのである。

ショーペンハウエルという19世紀のドイツの哲学者がいる。著書に『読書について』というものがある。当時も既に出版洪水で、多くの下らない本に、良書がうずもれてしまうことを著者は嘆いた。多くの人は、学者や知識人も含めて、次々と出版される書籍を一生懸命追いかけて、読むことに必死である。しかし読むということは、どういうことかとショーペンハウエルは問う。読むということは、著者の言うことを必死に追いかけるだけであり、何も自分の頭で考えていない。目は忙しく字を追いかけているだけではないか。頭の中も、著者の言うことで頭が一杯になるだけで、自分の考えというものは駆逐されてしまう。本を読むということは、一見まじめな行為であるけれども、もしただ盲目的に読むということだけであれば、それは自分で考えるという努力を放棄した、いわば怠慢であると言っているのであろう。

ショーペンハウエルの嘆きと警鐘は、インターネット全盛の現代、特にあてはまる。ネットによって、日々膨大な情報がもたらされている。ネットによって便利になった社会。しかし『好事魔多し』と昔の格言が教える通り、うまい話には何かあるもの。便利さと引き換えに、一体何を失い、何を犠牲にしているか、秋の夜長に考えるのも長い人生、無駄ではない。

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