JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550   特小・DCR 山岳移動 

144MHz 4エレ・ループアンテナ

2017年08月08日 | ループアンテナ


 グローバルアンテナ研究会のホームーページを見て、作ってみたいと何度も思いながら躊躇していたアンテナです。1λループなので1周2m前後、それが4エレとなるとドラム缶を小さくしたくらいの体積になります。そんな目立つアンテナを山頂で使えるのか、現地での組み立て・設営が複雑になるのではないか、なによりザックに収納できるのか、など克服すべき課題が多すぎて、思いあぐねていたのです。それら課題はそのままではありますが、走りながら考えるということで、作ってみることにしました。


 
 製作にあたって、次の点を考慮しました。
 1)組み立て、設営、撤収のしやすさ
 2)なるべく軽く作る
 3)強風に耐えうる程度の丈夫さ

 〈材料〉
 ・ブーム 直径10mm塩ビパイプ2本(97cmにカット)
 ・マスト 直径15mm塩ビパイプ1本(64cmにカット)
 ・エレメント ステンレスバネ線(1.2mm×30cm)10本入り3個
 ・直径2mm銅パイプ、3mm銅パイプ、4mm銅パイプ 各種
 ・M3ボルト、蝶ナット、丸端子
 ・BNCコネクター

 基本的な構造、寸法、作り方は、グローバルアンテナ研究会のHPに掲載されている「144MHz 4エレループアンテナ」と同じです。ご参照ください。研究会ではブームに「カプセ」を使っていますが、耐風性を考え塩ビパイプにしました。ブームが動かないようマストに切れ込みを入れ、ボルトと蝶ナットで固定します。その際、2本のブームが並行になるよう切れ込みを調整します。円柱形アンテナなのでこの部分(骨組み)をしっかり作り込まないと、後で歪みのもとになります。






〈バネ式エレメント〉
 研究会定番の「帯鋼」でなく、ステンレスバネ線を使いました。目立ちにくく、風の抵抗が少ない、サビの心配がないことに加え、帯鋼に比べ張力が強いのが理由です。ブームへの取付けはバネ線の張力を利用します。長さ30cm のバネ線を2mm銅パイプで連結しハンダ付け。それを各寸法にカット。ステンレスなのでニッパーでは歯が立ちません。ワイヤーカッターなら簡単に切断可。加工性は悪くないと思います。上下2分割とし、エレメントの長さ約1m×8本。コンパクトに分割も考えたものの、現地での設営に手間がかかる上、落とした時に見つけにいくので、やめておきました。


バネ線差し込み式

給電部1 銅パイプに穴を開けBNC接点に通しハンダ付け

給電部2

給電部3 


 ブーム側は、所定の位置に穴をあけ、3mm銅パイプ(4cm)を接着剤で固定。この銅パイプ両端にバネ線エレメントを差し込みます。給電部も差込み式。BNCコネクターの芯線に4mm銅パイプをハンダ付けし、グランド側に丸端子。ここにエレメントを差し込みます。なおRaのみエレメント片側を3mm銅パイプとし、接触面の安定を図りました。






〈設営〉
・三脚にマストを固定する(クリップ式)。
・マストにブーム2本を蝶ナットで留め、骨格部分を作る。
・各エレメント上下をブームの銅パイプに差し込んでいく。

 所要3分程でしょうか。組み上げてみると、ループの大きさを実感。4つのループがきれいにそろってくれれば良いのですが、そうもいきません。ブーム側の銅パイプを微調整し、まずまずの形になってくれました。総重量240g。アンテナ中央を持ち上げるため、三脚とのバランスは悪くないです。

〈調整〉
 エレメント寸法、間隔ともグローバルアンテナ研究会の通りに作ったので、無調整でSWR1.3と良好でした。バネ線の差し込みに余裕があり、各エレメント3cmほど長さを変えられます。Raを調整したところ、1.0ベタ落ちとなりました。わりと素直な特性です。

〈バネ線の有用性〉
 今回の製作で、素材としてのステンレスバネ線の有用性が感じられたのは収穫でした。30cmと手頃な直線で太さも各種あり、ループのみならずホイップ系にも使えそうです。ただ、帯鋼と違い丸めて収納ができません(癖がついてしまう)。直線のまま収納なので、山に登る時はザックサイドに取り付けることになります。また、先端は危険なので取扱い注意です。


アンテナ一式 

エレメント収納ケース 塩ビパイプを加工


 以上、一応の完成をみました。ある程度の丈夫さと軽さは両立できたように思います。丈夫な電波を届けてくれそうな予感はあるものの、利得や指向性、ケーブル引き回しの影響など性能的なアプローチはこれからです。これまで自作したアンテナはどれも直線や平面であり、立体形というのは感覚的に捉えられる空間範囲が異なります。山岳で使うことを考えると、このくらいまでが身の丈に合っているかな、といったところです。今回、自分なりの工夫を取り入れたところもあり、敬遠していたループ系アンテナの製作に少し手応えを感じることができました。工夫のしどころはまだまだあると思います。何度か使ってみて改良を加えてみます。








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