JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550   特小・LCR 山岳移動 

3/4λ 山岳用GP

2016年07月26日 | GPアンテナ、他


 先日、蔵王・地蔵山で使ってみた山岳移動用GP。自宅ベランダで受信してみたところ、RH770よりSが1〜2上がり、J型アンテナとの比較でも良好な感触が得られました。J型アンテナはわずかに動いただけでSが上下しますが、このアンテナは強く受信できる空間が広いとの印象があります。




 このGP、元は第一電波のNR-2Cというモービルホイップです。145MHzモノバンド、200gと軽量で、そのまま山で使おうと以前に購入しました。ところが、上部エレメントが70cm以上あり、分解してもザックに納まらずそのまま物置に。自分の場合、こんなことの繰り返しで、モービルホイップがどんどん溜まっていきます。

 ふと、長いエレメントを銅パイプ数本に換えて接続すれば、簡単に連結、分解して山に持っていけるのでは?との考えが浮かび、物置から引っ張りだしてみました。ところが、念のためアナライザーで測ったところ、マッチングがまったく取れてないことが判明。SWR3〜4から下がらず、場所を変えて測っても同じ結果に。このホイップ、確かノンラジアルだったはず。もしかして不良品?? 試しに、50cmのラジアルを1本取り付けたところ、劇的に改善。ラジアルの長さを調整し、SWR1.03まで落ちてくれました。三脚取り付けの場合、ノンラジアルタイプであってもSWRはさほど下がらないこともあり、1.5以下であれば良しとしています。その意味では、不良品?転じてGPに、そして良好に調整できたとポジティブに受けとめることに・・・。




 さて、エレメントの方。長めのモービルホイップを山岳移動で使う場合、ザックに入るように、中間コイル部のイモネジを緩めて分解と組立てを繰り返すことになります。そのため、付属の六角レンチが必須で、これを持ち忘れると、山頂で手も足も出ません。またイモネジをうかつに回すとポロリと落ちてしまう。雪面の場合、探すのはほとんど不可能となります。冬場や悪天候の際に、かじかんだ手で小さなイモネジ回しての組み立て、撤収というのもつらい。ということで、道具不要かつ容易に組み立て、分解ができる銅パイプ連結式に換えてみました。各エレメントを差し込むだけ。4分割とし、仕舞い込み寸法は約50cm。これならザックにポロッと入ります。耐久性に不安が残らなくもありませんが、手元での運用なので何とかなるかと。とりあえず何度か使ってみます。


パイプ差し込み連結式

位相コイル部 イモネジ固定

先端部

収納50cm


 なお、中間の位相コイルを外し、銅パイプのみ154cmでもマッチングが取れます。ただ、受信してみたところ、メーカー設計の通り、位相コイルを入れた方が安定するようです。長さ141cm。3/4λ1段、ラジアル1本仕様。風に耐えられる程よい長さと強度、三脚との相性、収納、組立てやすさ、重量、それらと性能との折り合い。あくまで2m山岳運用の話しではありますが、市販のホイップでも工夫のしどころはまだまだあるかもしれません。




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