試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3300形モハ3310[3312F-3] 復活新赤電色 動力ユニット整備(異音改善:3200形LOTスパイラルギア化)

2017-06-13 21:43:47 | 京成線:3300形
気動車。

マイクロエース製京成3300形動力ユニット整備入場は5編成目の3312F復活新赤電色(3312F-3)を迎えた。
3312F-3はマイクロエース製3300形の最古参グループに属する。
同時リリースされた3300形4種では唯一の1次車で同一LOTの先陣を切る事になった。


京成3300形3312F 復活新赤電色。
3312F-3:[3312]-[3311]-[3310]-[3309]。

京成100周年記念事業の1つとして青電色,赤電色,新赤電色の3塗装が3300形で再現された。
製品は[京成100周年]ステッカーが印刷済で実車に則すと2009年9月~2009年12月頃までの短期間がプロトタイプになる。
背表紙の製品イメージラベルは色地種別幕でこれは[京成100周年]ステッカーが剥がされた後に採用された。
珍しい箇所にエラーが存在する珍品だと思う。


モハ3310 復活新赤電色(3312F-3)。

3312F新赤電色(3312F-1)は3316F新赤電色クロスシート試作車(3316F-1)増結専用で4T化されている。
動力車は3316F-1に頼るため3312F-1は入場を要さない。
モハ3310現行色中期仕様(3304F-2)は2両口だったが3312F-1は編成単位であり3316F-1より3312F-3を先行させた。
回着時からモハ3310の動力ユニットはいまいち調子が良くなかった。
駆動状態は悪くないものの気動車の様な騒音を発しており長らく気になっていた。
個体差の可能性も否めないが整備を機に原因を追求する。


入工中のモハ3310。

動力ユニットを分解し真っ先に確認したのはKS-121動力台車の回転具合である。
すると上野寄がやや重く成田寄より状態が悪そうだった。
異音は台車付近から生じているため今回の重点整備項目とする。
導電板は経年に対し余り進行していない様に感じられた。
全体的にくすんでいるものの極端に酸化した箇所は見られなかった。
試しにクリーナーで吹き上げたが全く状況は変わらずラプロス#4000を手に取っている。


空振りに終わったクリーナーによる導電板磨き。

一見では中程度に見られた導電板だが各所に指紋が点在していた。
くすみに埋もれてその存在に気付けなかったらしい。
何れにせよラプロスで研磨するため除去される。
順調に磨き上げを進めていたが台車用導電板と分岐する箇所にも指紋があった。
この部分は導電板が細く研磨に神経を使う。
台車用導電板との接触部は浮いているため攻め切れず完全に落とせなかった。
この箇所以外の指紋はほぼ除去出来ている。


僅かに残る指紋。

動力ユニットは回着時から全く手を施していない。
そのためKS-121動力台車は純正グリスで変色していると思っていた。
ところが予想に反し投入量が少なく比較的綺麗な状態を保っており拍子抜けしている。
異音発生には純正グリスが関係していると考えていたがこの予想は外れた。


高経年には見えないKS-121動力台車。

台車周りが疑わしい事実に変わりはなく先にモーター周りの整備に着手した。
モーター単独駆動試験では多少の引っ掛かりこそ生じたものの気になる異音は出ない。
この引っ掛かりは注油で解消されスムーズな回転に回復した。
またモーター軸の油脂付着も無くこちらも良好だった。


問題無かったモーター周り。

モーター周りに異常が無い事を確認しKS-121動力台車の清掃作業に着手した。
これまで両側台車を同時進行で清掃を進めてきたがモハ3310に限り1台車毎の整備に変更する。
上野寄,成田寄台車の状態をより詳細に確認するためでここは時間を割く事にした。
清掃は回転が重かった上野寄から開始している。


分解したKS-121動力台車(上野寄)。

組み上がった状態ではギアの噛み合わせに異常は伺えなかった。
純正グリス除去は手作業で行いクリーナー浸けは見送っている。
各種ギアは爪楊枝と歯ブラシで清掃を行いながらギア山の変形等を確認を行った。
しかし全ギアとも崩れ等の異常は見られず終いだった。
そのため純正グリス除去を終え次第組み上げている。


純正グリス除去を行ったKS-121動力台車(上野寄)。

純正グリス除去の効果が高かったらしく上野寄KS-121動力台車は車輪の回転が軽くなった。
エアーダスターで埃を払ったところ風力を受けた車輪が暫く回転し続ける程まで回復している。
先ず上野寄KS-121動力台車は摺動抵抗を下げられた。
同様の手順で成田寄KS-121動力台車の清掃を行った。


磨き上げたスパイラルギア(成田寄)。

上野寄と違いスパイラルギアの谷に純正グリスが固着していた。
ギアが金属製のためクリーナーを浸した歯ブラシで直接削ぎ落としている。
台車側のギアは磨耗等も無かった。
組み上げた後の車輪回転も上野寄の同等になり摺動抵抗の軽減と両台車の均等化を図れたと思う。


整備を終えたKS-121動力台車。

ここで動力ユニットを組み上げ走行試験を行った。
好結果を期待していたが異音は全く解消されておらず落胆した。
各摺動部の状態は向上しタミヤ製グリスも塗布済である。
何処が異音の発生源か全く判らない。
ただ相変わらず台車付近から生じている事実だけは同じだった。

こうなると切り分けていくしかなくなる。
予備品のKS-131付動力ユニットを持ち出し各部品を入れ替え原因を潰しに掛かった。
KS-131付動力ユニットにKS-121動力台車を取り付けると異音が消え去った。
一方モハ3310用動力ユニットにKS-131動力台車を装着しても不具合は生じなかった。
ここで得られた答は部品同士の相性である。
台車付近から異音を発するためスパイラルギアが怪しいと考えた。
新たなスパイラルギアは部品取用のFS-361擬付動力ユニットから供出した。


救世主となった3200形LOTスパイラルギア。

この動力ユニットは3200形元モハ3262(元3240F現行色→モハ3266)に搭載されていたはずである。
モハ3209試験塗装色(ホワイト)の電装解除時に部品取用に廻った。
部品取用動力ユニットからは塩化ビニール製絶縁シートに続く転用となる。
3240F現行色と3312F復活新赤電色のリリースには間があり部品嵌合に不安があった。
しかし基本部品に変更は無い模様で3300形用動力ユニットにも適合してくれた。


KS-121動力台車を取り付けた動力ユニット(3200形LOTスパイラルギア化)。

KS-121動力台車は従来通りの嵌合を保てている。
ユニットカバーも不都合無く装着され動力ユニットが組み上がった。
そして二度目の走行試験でようやく異音が生じなくなった。
やはりギアには各々相性があった模様でモハ3310では悪い方に出たらしい。
なおモハ3310で使用していたスパイラルギアはKS-131動力台車装着時に異常が出なかったため予備品とする。
相手を選ぶスパイラルギアでありFS-361擬付動力ユニットへ組込み緊急予備用とする。

何とも予想外な異音の原因たった。
部品同士の組合せ次第ではこの様な事態も起き得るのだろう。
答が出るまで遠回りしたが新たな対処方法を会得出来たと思う。
モハ3310は根本原因を払拭し竣工した。
異音により3312F-3は走行距離を伸ばさないようにして来た。
再出場後は制限が廃されたため同時期がプロトタイプの編成と離合する機会が増えるだろう。
ジャンル:
模型
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