試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3300形モハ3302[3304F-6] 現行色 晩年仕様 動力ユニット整備(起動時急発進改善),パンタグラフ配管修正

2017-05-20 21:15:17 | 京成線:3300形
急発進。

マイクロエース製京成3300形の動力ユニット整備は3304F現行色晩年仕様(3304F-6)を迎えた。
3304F-5は3304F現行色中期仕様(3304F-3:4T)グループに入る。
しかし動力車を3316F現行色中期仕様モハ3314(3316F-3)に頼るため3304F-6を先発させる。


京成3300形3304F 現行色 晩年仕様。
3304F-6:[3304]-[3303]-[3302]-[3301]。

3304F-6は3編成が在籍する3300形色地[普通]種別幕車で唯一の1次車である。
離合に齟齬の無い編成が多く比較的出番は多い。
初出場時の記録を振り返ると動力ユニットに関する記述が無かった。
現在に至るまで全く手が入っていないらしい。
そのせいか起動電流が高く急発進する難点があった。


モハ3302 現行色 晩年仕様(3304F-6)。

3304F現行色は都合5編成が投入された。
このうち2編成は改番され未改番の2編成は現行色中期仕様(3304F-3),特急成田山号仕様(3304F-7)へ各々改装した。
そのため製品仕様のまま出場したのは3304F-6のみに留まっている。
3300形では少数派の色地種別幕車でもあり今後も登場機会は多い状態で推移すると思われる。
せめて急発進だけでも改善出来ればと願いモハ3302を入場させた。


入工中のモハ3302。

最初に目に入ったのはパンタグラフ配管がパンタグラフ台枠の下に入り込んでいる事だった。
この現象は3304F現行色,3344F現行色の回着時から頻々と見られる様になった。
それまでリリースされた京成3000形系列ではパンタグラフ台枠上に取り廻されていた。
回着整備で手を施したはずだが見落としたらしい。
これは容易に修正できるため最終工程に廻す。


経年より状態が良く見える動力ユニット。

ユニットカバーを外すと思いの外導電板の酸化は進んでいなかった。
回着当時の記録が無くどの様な状態だったか突き止められない。
経年による酸化自体には対抗できないがこの程度なら良い部類に入ると思う。
この点は今後の整備進行で明らかになるだろう。
未整備の象徴は導電板にはっきりと残る指紋だった。
ユニットカバーとの焼き潰し部には巨大な痕が残っている。


指紋が浮かび上がる導電板。

モハ3302の動力ユニット整備は経年対策の基本工程を踏襲する。
クリーナーでは歯が立たない指紋痕もラプロス#4000には敵わない。
中途半端な初期整備施工車よりも指紋除去の方が楽だった。
全面を磨き上げクリーナーで仕上げるまでの時間は予想より短くなっている。
気になるのは所々にある窪みである。
ピンスポット状に凹んでおり何が当たったのか不思議に思う。


研磨を終えた導電板。

続いてFS-361動力台車の清掃に入った。
リリース時期から山盛り純正グリスを予想していた。
台車を取り外すと予想通りの答が返ってきた。
この状態でギア毎の清掃は手間を要する。
モハ3303新赤電色(3304F-1)のギア類清掃に倣いクリーナー浸けを選択した。


純正グリスが目立つFS-361動力台車。

モハ3302から上野寄,成田寄台車の清掃を同時進行とした。
さすがに数を捌いてきており構造は頭の中に入っている。
組立に迷った際の参考とするため別々に清掃を施してきたがその必要も無いだろう。
両台車とも分解しギアボックスを撤去した。


用を成さない純正グリス。

ギアボックス内はギアへ絡まない箇所に純正グリスが集中していた。
ただモハ3303(3304F-1)の様なギアボックス外側への純正グリスの進出は見られない。
ギア類をクリーナー浸けしている間にギアボックスの清掃を進める。
ギアボックス内の純正グリスは各々角部に固まっており爪楊枝で大まかに掻き出した。
残滓はクリーナーを浸した綿棒で残った純正グリスを除去している。


清掃を終えたギアボックス。

クリーナーに浸けていたギア類はほぼ純正グリスが溶解していた。
クロスで各部を吹き上げた後に各ギア山を歯ブラシで払い清掃を終えている。
スパイラルギア部も純正グリスの付着が夥しかった。
従来通りの方式で清掃を行ったがビニール手袋が純正グリスで塗れ使い物にならなくなっている。
過去の動力ユニット整備で途中で手袋交換したケースは無く如何にグリス過多だったか良く判った。


整備を終えたFS-361動力台車。

上野寄,成田寄台車を同時進行させたせいか動力台車組立までの時間が大幅に短縮された様に感じた。
実測では分解から組立まで約60分を要しており実際には10分程度しか早まっていない。
これまで同じ工程を2度繰り返していたため体感時間が短く感じたのだろう。
とは言え深夜帯に作業する機会が多く10分は貴重である。
今後の動力台車清掃は同時進行とする。


油脂が付着していたモーター軸。

FS-361動力台車の清掃を終えたがギア周りの不具合は一切見られなかった。
急発進の推定要因からギア類の抵抗は除かれたためモーター自体に問題があると考えた。
モーター単独駆動試験でも電流の高まりに比例せず急に勢い良く回転し始める。
取り敢えず注油を行い様子見することにした。
注油のためモーターストッパーを取り外すとモーター軸に油脂の付着が見られた。
やはりモーターに何かがあったらしい。
油脂はクリーナーを浸した極細綿棒で取り除いた。
更にモーター軸受部へ注油を施し再度単独駆動試験を行った。
すると起動電流が低くなった上に電流に比例して回転が増すように変わった。
根本原因を突き止められたかもしれない。
後は動力ユニット組立後に症状が出ないかに懸かる。


予備品と交換した絶縁シート (折損品,予備品)。

そして珍しく塩化ビニール製の絶縁シートを交換した。
工場での組み立てが粗雑だったらしく絶縁シートの海側が折れ曲がっていた。
1枚だけ絶縁シートの予備品があり交換が行えた。
今後この様な個体に出会した場合にはマイクロエース分売品に頼るしかないだろう。


整備を終えた動力ユニット。

動力ユニットを組立て踏面清掃で駆動に関連する作業は終了となる。
津川洋行製ホイールクリーナーを使用するため動力ユニットの駆動試験も兼ねられる。
トラクションタイヤ都合で高速回転は禁物である。
しかし今回は急発進解消が主項目で症状が改善されていない場合にはこれを回避できない。
万が一に備え直ぐに車体を持ち上げられる状態でホイールクリーナー上に載せた。
結果が心配されたがモーター単独駆動試験と同じく低速回転が可能になった。
上野寄,成田寄台車共に急発進は生じず問題点は解消された。




取り廻しを改めたパンタグラフ配管。

最後にパンタグラフ台枠下側に入り込んでいた配管を修正する。
配管先端をニードルで引き掛け正規位置へ復した。
PT-43形パンタグラフは車体に固定されており今後配管位置が変わる事はないだろう。




モハ3302(動力ユニット整備,パンタグラフ配管修正)。

各工程を終えモハ3302が竣工した。
基本的に3304F現行色,3344F現行色LOTの動力ユニットは注油しない方針だった。
柔軟に対応する体制ではあったが早くも対象外の車両が生じている。
まだ3300形の動力ユニット整備は始まったばかりである。
対象外の個体だらけにならない事を願いたい。
ジャンル:
模型
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