試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-143[ツヌ313F] 運転台側TNカプラーSP白濁対策再施工(乾式→湿式),行先変更 ※TOMIX製High-Grade製品

2018-01-06 21:33:38 | 国鉄/JR103系
歴然。

TOMIX製国鉄103系High-Grade製品ツヌ313F(Tc143)が行先変更のため入場した。
先頭車のクハ103-143,クハ103-142は乾式清掃によるTNカプラーSP白濁対策試行車だった。
これには湿式清掃にて白濁対策を施したクハ103-123,クハ103-124(ツヌ306F-2ツヌ305F)と効果対比させる名目であった。


国鉄103系ツヌ313F 朱色1号混色編成(1981/11)。
ツヌ313F:Tc143-M665-M'821-T448-M666-M'822-T449-M667-M'823-Tc142
※TOMIX製High-Grade製品。

ツヌ306F-2,ツヌ313Fへの白濁対策施工は2017年5月である。
それから1年も経たないうちに両編成では大きな差が生じた。
白濁対策施工後にクハ103-123,クハ103-124はツヌ305Fに正式異動となった。
この際も運転台側TNカプラーSPの白濁化は殆ど進行しておらず手を打たずに竣工している。


湿式清掃の効果を保つクハ103-123(ツヌ305F)。

一方クハ103-143,クハ103-142は既に夥しい白濁化が再発している。
施工方法が異なったため両車で差があるものの乾式清掃での限界を思い知らされた。
湿式清掃でのTNカプラーSP白濁対策はまだ耐久試験途中である。
今の所は順調に推移しており試行から1年を待たなくても良いとは思えた。
効果は確実に得られると予想しているがツヌ305F,ツヌ306F-3(Tc763),ラシ337Fa(Mc69)に続く白濁対策施工編成を登場させる。


運転台側TNカプラーSP白濁対策施工当時のクハ103-142,クハ103-124 (乾式清掃車,湿式清掃車)。

ツヌ313Fは行先配分是正対象編成だった。
TOMIX製High-Grade製品クハ103形の行先方向幕部品交換には分解を要する。
これに乗じてクハ103-143,クハ103-142も運転台側TNカプラーSPの湿式清掃車へ改める。


入工中のクハ103-143

入場は白濁化が激しかったクハ103-143を先発させた。
クハ103-143に施した乾式清掃は簡易なものだった。
綿棒で表面を払う程度に留めどの程度効果が持続するか確かめようとした。
しかし結果は散々で間もなく再発してしまい清掃の意味は殆ど得られなかった。


清掃の跡形も感じられない運転台側TNカプラーSP。

現状は経年で白濁したTNカプラーSPと同等だった。
そのため全体が白粉を吹いた最悪の状態である。
クハ103-123,クハ103-124の湿式清掃はTNカプラーSPを分解こそ行ったが細綿棒にて行った。
本格的な分解清掃はクハ103-780(ツヌ306F-3)で初採用した。
更にクハ103-763(ツヌ306F-3)以降からはクリーナープールへ浸けるよう変更している。
この方式で標準化を考えておりクハ103-143も分解清掃とした。


クリーナーに浸かるTNカプラーSPの各部品。

分解されたTNカプラーSPは復心スプリングを除き全てクリーナープールへ浸けた。
各部品を引き上げた後に極細綿棒とクロスで入念に拭き上げた。
繊細なモールド部は白粉が残り易く特に注意を払っている。
クハ103形高運転台車用TNカプラーSPとは異なりジャンパ連結器再現はささやかである。
それでも複雑な段差等を有するため仕上げには歯ブラシを用いた。




清掃を終えたTNカプラーSP。

密着式TNカプラーSPの組立はすっかり手慣れた。
両端引掛式の復心スプリングにも手を焼かず不具合無く原形に復帰させられている。
従来の湿式清掃はあくまで耐久試験の延長線上にあった。
今回は本格採用へ向けての作業でありカバー及びロアフレームの品番刻印部まで丁寧に仕上げた。


脱落した床下機器。

台枠へTNカプラーSPと配管付ステップを装着し車体に床板を嵌合させようとした。
この際1つの床下部品が外れてしまった。
復旧してもややぐらつきが残り今後の紛失が心配される。
今までクハ103形用床板は分解した事が無くどの様な固定方式かは判らない。
但し床下機器配置変更は全く考えていないため流し込み接着剤で溶着させた。
車体関連は行先方向幕部品の交換が主となる。
一旦プリズムケースを撤去し嵌め直しを行った。
その後運行番号幕,行先方向幕部品を挿入している。
この他若干外側へ傾斜していたホース付ジャンパ栓納めを垂直に修正した。




下廻りが引締まったクハ103-143

清掃直後でもありTNカプラーSPは白濁現象が失せ車体の陰に埋没するよう変わった。
課題はこれからの経過に懸かる。
分解清掃すら行っていないクハ103-123,クハ103-124の状況からすると約1年は持ってくれると思われる。
入場前に不安定さを抱えていた行先方向幕部品は嵌合精度が高まり車体から暴れなくなった。
プリズムケースの着脱は嵌合性向上を狙ったもので一応の結果を得られている。
但し走行中の振動等で再発する可能性は否めずTNカプラーSPと同様経過観察対象となった。


クハ103-143(ツヌ313F)。

滞りなくクハ103-143が竣工した。
黒色成形に戻った運転台側TNカプラーSPはもちろん嵌合の甘かった運行番号幕,行先方向幕部品の安定化も収穫である。
後者は採用例が少なく答を出すには早い。
続くクハ103-142も同様の措置を採り様子見とする。