小さな 虫の ものがたり・・・
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『ニホンミツバチ―北限のApis cerana』

・Nikon D7000 50mm F2.8 macro(SIGMA) Lightroom (2012/05/27 東京都)
一冊だけ病室に持ち込んだ本がある。これをずっと眺めていた。とにかく、写真がきれい。191ページの半分ほどが写真集である。ここだけ見てもニホンミツバチのことがほぼわかる。
佐々木 正己『ニホンミツバチ―北限のApis cerana』海游舎 1999 191pp.
マニアックな本だから、2940円と少し高いかも知れない。買った人は元が取れると思う。
ニホンミツバチ「Apis cerana japonica」といっても日本固有種ではない。トウヨウミツバチの一亜種にすぎない。日本がトウヨウミツバチ分布の東端であり、北限でもある。ちなみに、国内での北限は下北半島、北海道にはニホンミツバチがいない。──と云うようなことから始まる。
彼女らには知性がある──と信じてしまうから不思議である。
セイヨウミツバチはオオスズメバチと戦えないが、ニホンミツバチにはオオスズメバチと戦い続けた長い歴史がある。負けそうになると、気にいらないことがあると「逃げる」という戦法をとる。セイヨウミツバチが全滅するのと好対照である。
「運び屋ミツバチ」のネタを仕入れた本である。ミツバチを騙すランの花による擬態作戦はこの本の66〜73ページに書かれている。
運び屋ミツバチ

Nikon D7000 +APO MACRO 150mm F2.8 DG HSM(SIGMA) (2012/05/27 東京都)

花粉塊をつけられたミツバチ──たぶん、鉢植えのエビネかシュンラン──
花に騙されるミツバチがいる。騙すのはランの花である。具体的にはキンリョウヘン、そのほかシュンラン、エビネ、シランも騙す。これらの花の花粉を背中に背負わされて「運び屋」をさせられるのだ。無報酬の「ただ働き」である。
ミツバチが花を訪れるのは、花蜜や花粉を集めるためである。花はその見返りとして花粉媒介をしてもらう。これを共生関係という。しかし、キンリョウヘンはミツバチを騙し、まったく報酬なしで「ただ働き」させている。
ランに訪花したミツバチ──ニホンミツバチについて書かれた文献から書き写しているのだが、撮れた写真がセイヨウミツバチだから、たんにミツバチとする──は花にトラップされてしまう。這いだそうともがくと、花粉塊が粘着物質でミツバチの背中にくっつく。花粉塊はつぎの花に潜り込んだときに回収される。すなわちランの「受粉作業」のためにミツバチが花粉塊の宅配便「運び屋」をしているのである。
ハチになりたかったハエ

Nikon D7000 +APO MACRO 150mm F2.8 DG HSM(SIGMA) (2012/05/26 東京都)
オオマエグロメバエというメバエのなかまだった。ハチモドキハナアブだとばかり思っていたが、そらさんからのコメントでわかった。比べてみると、たしかにお腹──ハチの体でいうと腹柄──の太さが細い。
タイトルをアブからハエに書き直した。どちらも双翅目だから親戚みたいなものだ。しかし、よく似たアブとハエがいたものだ。
一見するとハチのようだが、ハエのなかまである。ハチの細い腰に似せて上手く擬態している。ベイツ型擬態というものだろう。ドロバチのなかまに似せたと思われる。大きさは13ミリほどだった。
しかし、ドロバチのなかまにしては触角の形が全然ちがう。よく見ると平均棍も見える。ハチなら翅は4枚あるのに2枚しかない。黄色い帯がハチに似ているといえば似ているがハチではない。ハチになりたかったハエなのだ。
こんな市街地で見たことはない。小学校の校庭の隅である。こんなところで生活しているのか。
ところで、これらのドロバチに擬態したメリットはなんなのか。毒針をもつハチが小鳥や、その他の天敵に対して有利だと云うこと知っているのだろうか。いっそのこと、もっと強力なスズメバチに化けるという選択はなかったのか?
コメツキムシがやって来た

Nikon D7000 AF-S Micro-Nikkor 60mm F2.8G(IF) Lightroom (2012/05/25 東京都)

Nikon D7000 AF-S Micro-Nikkor 60mm F2.8G(IF) Lightroom (2012/05/25 東京都)
窓が開いているわけでもないのに、なにやら飛んできた。かなり大きいムシである。ブンブン飛び回って騒々しいから手ではたいたら落ちた。落ちたらそのまま死んだふりをしている。20ミリほどの黒いコメツキである。
さがしに行かなくても虫が飛んでくる。先ほど草地まで散歩したから、そこから一緒についてきたのかも知れない。
テーブルに載せておいた。しばらくは死んだふりをしていて動かない。死んだふりはコメツキの得意技である。
死んだふりに飽きたのか、テーブルの上を歩き出した。コメツキムシと云えば米をつく。仰向けにしてやったら、パチンと跳ねて起き上がる。30センチぐらいは飛びあがる。これが米をつく動作に似ているのだそうだ。コメツキムシと名前がついた由来である。
歩いてテーブルの端に来ると翅を開いて飛ぶ準備をする。前翅を開いてから飛び立つまでにタイムラグがあるから、慌てずに飛翔写真が撮れた。走り幅跳びのような飛び方をする。
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