楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

イミグレに罰金払ってきました!

2016-11-18 20:59:26 | タイの暮らし

今日はチェンマイのイミグレーションに2回も行ってきました。まず午前中は90日以上滞在する外国人に義務付けられている、いわゆる90日リポートです。午後は、最近突如として脚光を浴びているTM30という手続きのために、チェンマイ空港のそばのイミグレに久しぶりに行きました。

90日リポートは、今日はなぜかガラガラで誰もいなくて、待ち時間はゼロでした。前回8月の90日リポートのときは、Foreign National Information Formという新しい書式が1枚増えていて、日本の住所や緊急時の連絡先等を突然書かされましたが、3か月後の今日は、書式自体が簡単なものに変わっていました。提出書類のチェックはあっという間に済んで、半券をパスポートにホッチキス止めされるまで1分か2分でした。

さて次は問題のTM30です。TM30とは、外国人がタイに入国したときに、24時間以内に提出する居所登録のようなものです。正確に言えば、外国人本人ではなく、外国人を宿泊させたホテルやアパートメントなどのオーナーや、一軒家であってもその家主(もちろんタイ人)がイミグレ等に報告しなければならないという入国法第38条です。これに違反すると、(外国人ではなく、報告義務のあるタイ人に対して)罰金が科せられるのです。

私は4年半前にチェンマイに住み始めてすぐのときに、妻と一緒にイミグレへ行ってそれらしき手続きをした記憶があります。ところが、最近になってチェンマイの日本総領事館からメールがきました。「TM30の手続きをしたことを証明する半券を持っていないとビザの延長ができないことになったので注意せよ」という内容です。ビックリしました。というのは、4年半前にもらった半券は、その約3か月後に初めて90日リポートでイミグレに行ったときに、なぜか係官に取られてしまっていたからです(想像するに、係官は90日レポートの期限が切れた半券だと勘違いしたのだと思います)。私はその半券の重要性を全く認識していなかったので、すっかり忘れていました。

知り合いの日本人(奥さんがタイ人)で、私のように奥さん名義の一軒家に住んでいる3人の方にその手続きをしているか聞いたところ、誰もしていませんでした。しかも、領事館からのメールも来ていないので、TM30のことは全員、全然認識されていませんでした。知り合いの一人は、私からの情報を聞いて領事館に問い合わせして事の重要性を知り、数日後にイミグレに手続きに行かれました。結果1600バーツの罰金を取られたそうです。あとのお二人は、どうもTM30の重要性を理解されないようで、「そんなのがあるの・・・へええ」という感じでした。

さて、今日の午前中に行ったプロムナーダにあるイミグレの係官にTM30のことを確認してみたところ、奥さんの家に外国人のご主人が住んでいる場合でもその手続きが必要なので、空港そばのイミグレの3番の建物へ行ってください、と言われました。

それで今日の午後、妻のタビアンバーンと国民登録証のコピー、私のパスポートの必要と思われるページのコピーを準備してイミグレに行きました。それに罰金の用意も・・・どうも、TM30というのは、住所が変わったら24時間以内に申告しなければならないようです。私の場合はそれに違反している可能性が高いと思いました。4年以上前に最初にTM30の手続きをして、その3か月後には現在の新居に引っ越していたからです。

イミグレの3番の建物に入ると、制服を着ていない普通の格好をした年配の男性が中央のテーブルに座っていました。「4年半前に手続きをしたはずだが、TM30の記録が残っているかどうか知りたいのです」と妻が訊くと、「ちょっと待ってね。調べてあげるから」と言ってくれたのは良かったのですが、「ところで、それから住んでるとこは変わってないの?」と聞かれてしまいました。妻が「一度引っ越ししています」と答えて、それでアウトです。「じゃあ、調べるまでもなく、改めて手続きしてね」となりました。

調べればすぐにわかるので、嘘をついてもしょうがないのです。ただ、「引っ越してからどれくらいになりますか?」という質問が飛んできたときは、ちょっと困りましたね(笑)。もちろん、私ではなく、妻がです。妻の返事を聞いてから、私服の係官は罰金額を決めたようでした。罰金は最初から織り込み済みなので、その額にだけ関心がありました。多分、想像の域を出ませんが、住所が変わってから短期間だと罰金は少ないのかもしれません。法律では24時間以内となっていますが、そんなに迅速に届け出る人はまずいないのではないでしょうか。

私の妻に対する罰金は世間並みの1600バーツでした。突然罰金を徴収するようになったので、あまり気分の良いものではありませんが、法律に書いてあるので仕方ないですね。

ところで蛇足です。TM30というのは、主としてホテルやアパートなどの経営者・所有者に義務付けられている法律です。外国人が宿泊したら、24時間以内にイミグレか警察に届け出なければならないのです。宿泊している外国人の名前、国籍、入国年月日、パスポート番号、ビザの種類等の情報を届け出なければならないのです。でも考えてみればすぐにわかります。たとえばチェンマイの200室あるホテルとしましょう。そこには入れ替わり立ち替わり外国人が宿泊します。ホテルの責任者は、毎日のようにこのTM30の報告をしているのでしょうか?仮にもし報告をしなかったとしても、イミグレはマンパワーを大量に使って強権的な調査を毎日しない限りは、誰が宿泊しているかは知る由もないでしょう。つまり、ホテル等に対してTM30の法令違反を摘発することは不可能なように思われます。ですからホテルの経営者やアパートの大家にとっては、この法律は痛くも痒くもないはずです。

それに対して、長期滞在が可能なリタイアメントビザなどを取得してタイで暮らしている外国人の場合は、ビザの更新という、とても重要な手続きが1年に1回あります。もし、TM30の手続きをしている証拠となる半券がなければ、ビザの更新を認めないないという方針を打ち出せば、それまで何もしていなかった外国人の多くはあわててTM30の手続きをするでしょう。そして渋々罰金を払うでしょう。建前は外国人を宿泊させているタイ人がするのですが、外国人本人が動かなければTM30の半券を手にすることはできません。そもそも一般のタイ人はそんな法律の存在すら知らないでしょう。

でも何ゆえに、もう37年も前からある入国法第38条を今年になって突然守れというのでしょうか?コンドミニアムやアパートメントに住んでいる外国人は、TM30の半券を手にするために、オーナーやその代理人をイミグレに連れて行かなければならないんでしょうかね?奥さんと一緒に住んでいる私のような一軒家の場合よりもはるかに大仕事になるような気がします。それに自分でコンドミニアムを所有している人はどうするんでしょうかね?

楽園と思っていたタイも、外国人にとって住みにくくなっていくようですね・・・

 

ブログランキングに参加しています。よろしかったら、お手数ですが引き続きクリックをお願いします。

にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ    タイ・ブログランキング   人気ブログランキングへ


最新の画像もっと見る

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いろいろございますね。 (S)
2016-11-19 11:24:14
豊かになってきたタイにとって外国人移住者の必要性が下がってきたということでしょうか。

ぼくは、タイ移住(ショートステイ)を夢見ていましたが、物価の高騰で日本で暮らすよりも高くつくと結論を出し、思いとどまることにしました。

それにタイの有産階級の豪華な生活振りには圧倒されますし。

同感です (チェンマイのちょい悪おやじ)
2016-11-19 15:05:44
ほんとにタイは物価が上がって暮らしにくくなってきましたねその上軍政になってからやたらとビザ関係や夜遊び関係の取り締まりがきつくなってきてタイの良さであった“ゆるさ”が無くなってきましたね、私も今はチェンマイに住んでいますが近々他の国に移り住むつもりです、
ここ2~3ヶ月でミャンマー、ラオス、ベトナム、カンボジアと回ってきましたが、各国とも大発展していて、その熱気はすさまじいものでした、インフラも大分整ってきていて外国人も住み易くなってきています、タイにさようならですね。
Sさんへ (うさぎ)
2016-11-19 23:47:13
コメントありがとうございます。
多数の死傷者が出たバンコクでのテロ事件以降、外国人の管理を厳しくする方向で軍政が動いていることは確かでしょうね。
昨日申告に行ったとき係官が「罰金は今回の1回だけですからね・・・」と、まるで言い訳のような一言があったのが印象的でした。

物価ですか?一人暮らしなら一か月7~8万円、学生を含む5人ぐらいの家族がいても一か月15万円以下で暮らせるのはチェンマイならではでしょう。平均的なタイ人ならもっともっと経済的に暮らしています。タイでも、贅沢をすればキリがないのは確かですけど。
チェンマイのちょい悪おやじさんへ (うさぎ)
2016-11-19 23:52:36
コメントありがとうございます。
ここ10年以上、タイの周辺国へ旅したことがないので変貌ぶりが分かりませんが、そうですか、熱気がありますか。近いので一度回ってみたいとは思っています。

私の場合は、タイの「ゆるさ」にどうも馴染めないのですが、確かにそれは、日本にはないある種の「価値」だったかもしれませんね。イサーンあたりで暮らせば、それを今も実感できるかもしれませんね。
すみません。逆らうようで。 (S)
2016-11-20 18:16:32
チェンマイのちょい悪おやじ様

近隣国のうち、ラオスとカンボジアは医療水準が.....。
ちょっとしたことで命取りになりますし、バンコク、ウドンタニ、ノンカイの病院に搬送されて1千万円、2千万円かかったということも珍しくないそうですね。

ミャンマーやベトナムはどうなのでしょうね。タイ並みなのでしょうか?
TM30の問題 (なるちゃん)
2016-11-29 23:52:07
私は、タイ東部チョンブリ(シラチャに近い)に移住して3年目になります。毎年、リタイヤメントビザの更新手続きは、パタヤイミグレーションで行なっていますが、今まで、係員からTM30に関する指摘はありませんでした。今年の更新手続きでは、居住確認のため運転免許証のコピーを書類につけるだけでOKでした。しかし、ブログを読んで、来年の更新手続きを心配しています。早めに、コンドーのオーナーに頼んでTM30の手続きをしておいた方が良いかもしれませんね。ブログを読んで、イミグレーションによって、対応が違うのでしょうか?特に、チェンマイは厳しいように感じました。
なるちゃんさんへ (うさぎ)
2016-11-30 12:14:20
コメントありがとうございます。
TM30問題にかかわらず、イミグレによってビザについて対応が異なる場合があるようです。

ビザ更新申請時のTM30の半券所持の義務付けは、チェンマイのイミグレでは今年の10月から適用になったと聞いております。チェンマイの日本総領事館からも注意喚起がありました。パタヤは最もゆるいイミグレのひとつとして知られていますが、今後は適用になるかもしれませんね。
Unknown (名無し)
2016-12-05 17:23:03
チェンマイビザ延長現況:
前回から住所が変わってない人は今もTM30レシートなしで各種ビザが延長できてます。
チェンマイイミグレーが告知を出してるのを12月頭に確認。殆どの人が見逃す程、小さく。
一番後ろの記入台の所にだけ。

文面原文そのまま:
Before extension your visa at
Chiang Mai Immigration Please notify your
place of residence by T.M.30 form and
contact Investigation office to get a
receipt of notification for your visa

ビザ延長のためにTM30取るように言いながら
それがなければ各種ビザの延長を拒否するとも、言ってません。
<なければ延長拒否>ならば、もっと強いトーンでしょう。
No TM30 receipt, No Visa extention

TM30 receipt must be attached when you apply for any visa extension

Visa extension will not be accepted without TM30 receipt とか。
名無しさんへ (うさぎ)
2016-12-05 23:47:29
コメントありがとうございます。
12月に、TM30の半券なしでもビザ延長できた人がいた、ということでよろしいですか?ご自身のことでしょうか?

TM30の半券がなければ延長申請できません、というのはチェンマイの日本総領事館からの情報でした。電話で領事館に問い合わせた人にも、そのように説明されていたようです。タイのイミグレからの直接の警告ではありません。

不可解ですね!

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。