図書館の冒険

蔵書数約100万冊の図書館の書棚から出会った本を紹介するコラム的書評

突然ですが「その女アレックス」 あれよあれよ、うぐぐ……

2017年05月12日 | Weblog
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その女アレックス (文春文庫)
ピエール ルメートル
文藝春秋


昔住んでいた、世田谷の小さな町に降り立って突然いろいろ思いだしたわけだが
「その女アレックス」を読み終えたので
先に、そちらを片付けておこう
新刊発売当初(もう二年半前)は書店にどどーん!と平積みになっていて
「ミステリーベスト10 堂々第一!」などのPOPが、はではでしく飾られて
いたのを覚えている

だが、表紙カバー絵が何となく近づくのを拒んでいたので
まあ、そのまま忘れていたのだ
そもそも、ミステリーというジャンルはあまり馴染みがない
「S-Fマガジン」に先駆けて「ミステリマガジン」という月刊雑誌があったのだが
――今もあるけれど、全く近寄ろうともしなかったものだ
S-Fを読むのに忙しく、ミステリなどどうでも良かった

しかし、面白い映画の原作はミステリが多いし、どちらかというとS-F映画より
ミステリ映画を多く見てきたかもしれない
「ジェイソン・ボーンシリーズ」は、まぎれもないミステリだし、第一作から四作まで
(途中スピンオフ的な作品があるが)各二回以上見ている 気に行っているのだな
で、本書を読もうと思ったきっかけは、WOWWOWで「その女諜報員アレックス」という

のを最近放映していたからである
「お!映画化されたのか」てっきりそう思った これは、アクションミステリかあ……
「女性版ジェイソンボーン」か……じゃあ、原作読むかなと思ったのも無理はない



ね? だってこれだもの
で、amazonの内容紹介では孤独な女の壮絶な秘密――とかあるけど
だって「諜報員」でしょうが タイトルでバラシてどうすんのよ、まったく

さてさて原作はというと……「どうなるんだ、どうなるんだ あれよあれよ」

「うわー!うげー」「そんなあああ!」

であっという間に読んでしまった

プロットは斬新、えー!そういう展開かよ“どんでんどんでんどんでん”返し
という感じだろうか 
「諜報員」じゃないじゃん!!アクションなんか無いし

うぐぐ、と唸りつつ何とも悲惨な読後感がべっとりとまとわりつく
これは、そのまま映画にはできないよな だから、全然別物なのだった

プロットの組み立ては、ミステリ界を驚かせたのだろう
ただ、これは一回こっきりしか使えない仕組みだ、亜流も無理だろう
名作「そして、誰もいなくなった」「オリエント急行殺人事件」などと
同じだ

悲惨凄惨わー!グロのスティーブン・キングでさえ、ラストには希望と救い
がある作品が多い(短編除く)のに
本書は、気分が重くなったまま終わるので哀しいのだ
それでも読みたい方はどうぞ
しつこいようだけど、プロットは極めて優れているとしか言いようがないので

本書を読み終わったあと
止せばいいのにWOWWOWで「クリーピー偽りの隣人」をつい見てしまった
香川照之こわーーーーーい 皮仮面は被ってないけど「悪魔のいけにえ」みたい
だよーー
プロットにはちょっと無理があるけど
こわーーーーい!
「その女アレックス」読了のあとだったので、なんだか救いのない一日だったのだ
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