自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

冬の公開講座を終えて

2007年02月11日 | 自由の森のこんなこと
教育は地域や一般社会の人たちとも共に学び、つくりあげていこうと冬の公開講座は始められました。飯能市の教育委員会の後援も得られ、韓国・朝鮮語講座や英語の講座、環境教育、合唱、陶芸、絵手紙と多彩な講座が行われました。


よかったのは地域や、遠方からの一般参加の方達の参加があったことです。


このような公開講座が、新しいことを学ぶ事や、多様な世界を知りたいと思う根源的な願いが、いろいろな人たちをつなげていくきっかけになるといいですね。「やさしい身近な環境教育」に遠方から参加していただいた、4月から都内の中学教諭として赴任されるAさんの感想を紹介します。


「私は、4月からの中学理科教員に向けて、理科の授業や学校生活で活かせるものを見つけようと、本講座に参加させて頂きました。

講座の中での、地球の紙風船や紙コップで作る生態ピラミッドなどは、すぐに理科の授業で活用しようと思います。バケツの底を切り、生ゴミとプラスチックのゴミの分解の違いを対照させる展示は、赴任先の学校の校庭で挑戦してみます。ドイツの実態として出てきた、学校で生徒がリサイクル会社を経営する例や、自然復元会社の例には驚きました。    中略
そして、先生の言われた「ゴミ拾いだけでなく、大量生産・大量消費へ目を向ける大切さ」に感銘を受け、そのような奥深い教育ができるようになりたいと考えるようになりました。今回の講座は、実践面でも、知識面でも、とても良い講座であり、私の心に迫るものでした。ありがとうございました。次回も参加させて頂こうと考えております。 」

モルゲン

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公立の中学生から届いた手紙

2007年02月06日 | 自由の森のこんなこと
 今年度はかなりの数の市民講座や出張授業を行ってきました。なかでも英語科の川戸さんは毎週どこかで授業をしていました。

 授業を受けた中学生の手紙が届きました。一部、紹介します。(本人の了解を得ました)

 私は英語が苦手で、日本人だから英語はできなくていいと開き直っていました。けれど、川戸さんのおかげで、日本語からつなげて英語をやり、がんばってたくさんのことを覚えなくていいということがわかったので、少し英語に興味を持ちました。学校のリスニングをやったときも、聞いた英語をそのまま紙に書くことができたし、英作文でも自分の知っているカタカナ言葉を英語で書くことができたりして、とてもうれしいです。これからも楽しく英語の勉強をして、英語を得意教科にしたいです。がんばります。(Sさん)


 先日は、楽しく、わかりやすい講座をありがとうございました。先生の授業を受けてから、学校の授業が楽しくなりました。そして何より、自信が少しずつ持てるようになってきました。・・・・学校の考え方と違う考え方をするとこんなにもわかるとは思いませんでした。これからもお体に気を付けて、頑張って下さい。(Fさん)


 とにかく構文と単語を記憶する授業が幅を利かせているなかで、このような学びの経験は貴重ですね。

おにざわ

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高校三年生の総合理科自然の発表

2007年02月04日 | 自由の森のこんなこと


自由の森学園の総合理科は物理や化学、生物という教科の学びをベースにしています。

そして過去の歴史や自然界の事実との対話を試みます。歴史や自然界の事実との関係性を意識し、現在への「問い」を生み、これからの未来へのものの見方や未知なるものへの理解や希望を抱く契機になる事を願います。この教科では自分達と世界に対する関係・信頼を見い出し、創造的に生きていく視点が広がる事を願っています。

今回は1月、はじめて、全クラスで学んだ事をポスターセッションという形で発表しました。

発表されたテーマは「健康とは」「紙について」「馬の進化と人類との関係」など、人間の生活と理科との関係を探るものが多くありました。これを模造紙にはって全員に読んでもらい、意見・感想をタックシールに書いて模造紙に貼りました。

いくつかの例を紹介しますと、手作りの廃油からつくった「石けんの利用について」「発酵することからどういう食品がつくられているか(手作り納豆)」などがありました。



また、ある人は「アイヌ民族の狩猟文化にみる自然との対話」をテーマにした人もいました。その人の話しによると、例えて言うならアイヌの人が4匹のサケを取ったとします。そのうち、一匹目は神様の分、2匹目は他の動物の分、3匹目は来年子どもを残してくれるサケとして、川にもどすそうです。そして4匹目は自分たちの食料として、自然に感謝して食料にするそうです。このように人間が自然から学び、自然の法則を理解して、思わぬ日常生活との結びつきがあることを発見したり、自然界との関係性や、自分のもののの見方がこの授業で広がり、深まっていったようです。

しおちゃん

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