『ハートは心臓にある』 (グリオーマ・脳腫瘍・てんかん発作・へたれ日記)

脳腫瘍(グリオーマ)と共に生き、人生を哲学します。2015年2月に再発・手術、膠芽腫と診断→抗がん剤治療中です。

お天気の良くない日は、いいことを数えよう。

2010年02月27日 23時28分04秒 | わたしの部屋


暖かくなったり、急に肌寒くなったり、の毎日だ。
今日は、特に、空が灰色に曇っていて、
朝から頭が重かった。


それでも、2010年2月27日は、
今日限りだ。


体調が優れないときは、落ち込んでしまわないように、
「いいこと探し」をする。


午前中、友だちから電話があった。
コンピュータの設定が上手くいかない、という内容だった。


電話で状況を聞き、問題点を切り分けていく。
いくつか、方法を試してもらい、無事にクリアすることができた。


友だちはとても喜んでくれた。
嬉しかった。


午後は布団の上で、からだを休めた。
ほんとうは、やることがあるのだけど、
それは明日やることにして、とりあえず、
“充電”しようと思う。


休んだ甲斐あって、少し、気分が良くなってきた。


DVDで、『チェブラーシカ』の続きを観る。
感動する。


DVDを買うことなんて、めったにないけれど、
これは、買ってしまうかもしれない。


コンピュータを立ち上げて、
海外の“お友達”と戦争ゲームをする。


途中参戦で、チームは劣勢だったけれど、
拠点制圧に徹したおかげで、
逆転勝利することができた。


ゲームを終えてから、
明日に備え、机の上を整頓する。
きれいになった。
片付いていると、仕事も捗るだろうな、と思う。


夜の薬を早めに飲んだら、
さらに、体調が安定してきたので、
思い切って、夜は、ちゃこさん(妻)と一緒に外食を
することにした。


近所のラーメン屋さんに行く。
ラーメンって、なんでこんなに美味しいんだろう、と思う。


最近は、お店に行くのにも、だいぶ慣れてきたので、
店内に流れる、90年代ポップスを
「懐かしいねぇ」と言いながら、楽しむこともできた。


他にも楽しいことはたくさんあった。


どんなときでも、楽しいこと、いいことを
探していけば、きっとまた、
次の“いいこと”に出会えるような気がする。

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芝生の感触

2010年02月25日 21時12分52秒 | たまにはおでかけ


天気が良かったので、近所の公園に散歩に行く。


広い芝生があり、
「あー、ここで寝転んだら気持ちいいだろうなぁ」と
あとで服が芝だらけになることなんて
もうどうでもいいよ、と芝生にうつぶせになった。


仰向けになって、
目を閉じる。


土が、芝生の感触が、衣服を通じて、伝わってくる。


「あー、あー、あー、あー、あー」と思う。


もう、それは言葉では表現できない、
感動だ。


からだの力が抜けていくのが分かる。


この公園に通ったら、僕はどんどん元気になるような気がした。


次のお休みの日が、また、晴れているといいな

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考えごと

2010年02月24日 22時56分58秒 | 考えごと


家に帰って本を読む。
目は疲れるけれど、活字に向き合っているときが
一番落ち着く。


左の口に違和感がある。
ちょっと油断すると、たちまち頭の中に
“ずれ”が生じて、発作が起きそうになる。


会話をするときは、その“ずれ”が起きないように
いつも注意している。


感情を、意思や薬の力で抑え込めば込むほど、
何か他の、自分の力では制御できない
澱が吐き出されるのが分かる。


発した言葉は修正が利かないから、
結局、「なんであんなこと言っちゃったんだろ」の
連続になる。


文章を書くときは、まだ、
書いたり消したりができるから、
声に出すよりは良いけれど、
やっぱり、いつも、“何かが引っかかった”ような
気持ちがしている。


だから、本を読む。
偏らないように、できるだけ様々な分野の本を読む。


本を読んで、言葉を自分の中で消化する。
まとまらない頭で、
毎日、いろいろなことを考え続けている。


それが、一体、何の役に立っているのか、
正直、分からない。


考えすぎない方がいいことも、
ひょっとしたらあるのかもしれない。


でも、僕は、考える。
考えることが好きだから、だと思う。

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考え事はひとりじゃ出来ない

2010年02月23日 22時52分00秒 | 考えごと


人の心は難しい。
自分の心だってよく分からないのに。


自分の心について考えれば考えるほど、
その輪郭はぼやけて、捉えることができなくなる。


僕は鏡を見て暮らしている。


自分の嫌な部分と似たような部分を持った人を見ると、
苛々する。


それは、その人に苛立っているというよりも、むしろ、
相手という鏡に映った自分の像を見て、
苛々しているんだろうと思う。


だから、たぶん、他人の心について考えることが
自分の心について考えることへ繋がっているのだと思う。


僕は今、とても個性的で、素敵で、
様々な生き方を背負っている人たちと
接する機会を持っている。


自分を映す鏡は、あればあるだけいいと思う。


家に帰り、考えごとをする時間が増えた。


他者という名の“鏡”に映った自分の像について
考え続けている。

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充電中

2010年02月22日 22時15分36秒 | てんかん・けいれん発作の記録・考察


今日は月に1度の通院日でした。


診察室で『どう?変わりはない?』と 先生から訊かれ、
「今月は発作も少なく、比較的安定していました」と
答えました。


薬の量は変えていないので、
発作が少なかったことについて
『どうして・・・かな?』と訊ねられ
「うーん、たぶん・・・いろいろ忙しかったのが
 良かったのだと、自分では感じています」と
答えました。


家に戻りしばらく経つと、目が熱くなり、
何度もまばたきをするようになりました。
これは僕にとっての危険信号なので、
アイス枕を冷えた物に交換し、布団に横になりました。


ほどなく、最初の揺れが訪れました。
久しぶりに頭の中が、“ずれる”感覚がして、
冷やっとしました。


強引に、そのまま眠ってしまおうとしたのですが、
けいれんが起こる度に目が覚めてしまいます。


揺れが途切れては眠り、そしてまた目覚め、の
攻防を繰り返した午後でした。


手足が痺れて、
しばらく起き上がることができませんでした。


ようやく起きて、左手でコップを持つと、
手に痛みが走りました。


ここしばらく、かなり頭が重かったので、
先日のイベントのことが気がかりでした。


左手が思うように動かないと、
ギターが弾けないからです。


でも、ちゃんと、イベントが終わってから、
発作が起きたので、
頑張った左手を褒めてあげたい気持ちになりました。


32年も付き合っているので、
僕の意思を汲んでくれたような気がしました。


今は夜になり、コンピュータのキーボードも
打てるまで回復しました。
ただ、ギターは数日弾けないと思うので、
やはり、今回の発作はベストなタイミングでした。


発作は苦しいけれど、
その分、何かが、“抜けた”ような感じがして、
頭が軽くなります。


その定期的な「リセット」が、
いつ起こるのかによって、生活が変わります。


でも、今のところ、
予定があって、ここはなんとか無事に通過したい、
というときは、発作が小康状態になるので、
とても助かっています。


上手く表現できないけれど、
グリオーマも、てんかん発作も、僕の一部です。
だから、受け入れて、付き合っていこうと思っています。


変な話かもしれませんが、「ここ一番」のときは
グリオーマの細胞や、左手や左足に、
「ここで倒れたくないんだ。頼むぜ相棒!」と
話しかけている自分がいます。

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ロシアのパン

2010年02月21日 22時44分08秒 | わたしの部屋


今日は1日、寝ていました。


母から「明日は病院だね」というメールが来て、
あ、明日は通院の日だったのだと気づきました。


通院日を忘れたことは無いので、
自分でも、ちょっと驚きました。


昨日のイベントに向け、集中力を高めていた
日々でした。


ひとつ、区切りがついたように感じます。


DVDで、「チェブラーシカ」を観ました。


全4話のうち、1話しかまだ観ていないのですが、
面白くてびっくりしました。


最近、インターネットで、コサックダンスの動画を
見ています。

あのダンスがどういう経緯で
誕生し、今も受け継がれているのか、
その歴史を知り、やっぱり驚きました。


「カラマーゾフの兄弟」も面白いし、
ロシア、すごいなぁ、世界は広いなぁ、と
和室の布団の上で感じた1日でした。

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伴奏

2010年02月19日 23時24分16秒 | わたしの部屋


もう、ずいぶん前のことだけど、
一応、バンドみたいなことをやっていた頃、
音楽を専攻している人から
アドバイスをいただいたことがある。


僕はたいてい、後ろで伴奏をして、
前で友だちが歌っていた。


でも、ついつい、演奏していると気持ちが入って
リズムが乱れてしまうことが多かった。


演奏を聴いた“先生”から、
『あなたが気持ちを込めて弾いちゃダメでしょ』と
お言葉をいただいた。


久しぶりにギターを弾いたら、
そのときの気持ちも一緒に浮かんできて、
懐かしい気持ちになった。


明日も、ひとつひとつの音を丁寧に、
歌う人が気持ちよく歌えるように
伴奏しようと思う。


といいつつ、かなり緊張気味・・・

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命の重み

2010年02月18日 23時42分35秒 | 考えごと


先日、“新型インフルエンザ”の予防接種を受けました。


ピーク時には、
医療従事者、妊婦さん、基礎疾患を有する人、
小さなお子さんとそのご両親、のように、
ワクチンの接種に優先度が設けられていたと思います。


詳しい事情は分かりませんが、
今は予約すれば接種を受けられる、とのことだったので、
近所の内科に行ってきました。


これで、いわゆる季節性インフルエンザと、
新型インフルエンザと、両方の予防接種を受けたので、
あとは、体調管理に気をつけようと思っています。


予防接種は保険適用外なので、当然、
病院が指定する額を支払いました。


僕の生存には、たくさんのお金がかかっています。


グリオーマの治療について考えてみても、
手術、入院、MRIなどの検査代、
毎日飲んでいる薬代など、
到底、過去の貯金や、保険、アルバイトによる収入などで
払いきれるはずはありません。


医療面では両親が、
現在の生活費の面では、ちゃこさん(妻)が、
お金を出してくれています。


これから、もし、再発して手術をしたり、
抗がん剤を飲むようなことになったら、
さらにお金がかかると思います。


てんかん発作の多い僕のからだでは、
気持ちはあっても、それらの額を稼ぎ出すことは
まず、無理だと思います。


テモダールという抗がん剤はとても高価だと
友人から聞いています。


医療費も当然、全額負担しているわけではありません。
自己負担分以外は、誰かが稼いだお金です。


今後、まひなどの障がいが出て、
福祉の面からサポートを受けることになるとすれば、
それは税金、つまり、これもまた
誰かが稼いだお金による支援を受けることになります。


自分が死ぬまでに、一体、どのくらいのコストが
かかるのだろう、と計算し始めると、
暗澹たる思いにとらわれます。


でも、せっかく支えていただいているのに、
そのことで僕が悩んでいるのでは、
支えていただいている意味が無くなってしまうので、
僕は、出来る限り、一生懸命生きようと考えています。


感謝の気持ちを忘れないようにしたいと思っています。


それしか、今の僕に出来ることはありません。


『命を金で買う』という表現があります。


それは、一般に、あまり良くない意味で用いられて
いるような気がします。


でも、僕は、文字通り『命を金で買って』います。


それも、自分以外が稼いだお金で、です。
働いてお金を稼ぐことが、
どんなにたいへんなことであるか、
10年程度、という短い期間ではあるけれど、
僕もいろいろなアルバイトや仕事をしたので、
たぶん、ほんの少しは知っているつもりです。


今、僕がこうして暖房のきいた部屋の中で、
のんびりブログを書いている間にも、
世界ではたくさんの人が懸命に働いていて、
その方々の納めた税金や保険料が、
結局、自分に回って来ているのだと思うと、
申し訳ない気持ちになります。
そして、感謝しなくていけないと思います。


僕は『命を金で買って』います。
僕は、それが良いことであるのかどうかを、
判断する立場にありません。


ただ、その事実だけは厳粛に受け止めていかなければ
いけないと、いつも、自身に言い聞かせています。

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1,2,3

2010年02月17日 22時20分44秒 | わたしの部屋


毎回、
「もう、人前で弾くことは無いだろうなぁ」と
ギターをケースにしまっているのですが、
なぜか、どういうわけか、また、
弾く機会を与えていただけることになりました。


久しぶりにギターを取り出し、
油(?)を差して、弦を交換します。


全く練習していないので、
当然、思うようには弾けません。


でも、弾いていて、
「いい音が出るようになったなぁ」と
感じます。


左手の動きが鈍くなっているし
リズムも、指づかいも
ごちゃごちゃしているのですが、
ひとつひとつの音が、弾く度に、 優しい響きになっていくなぁ、と思います。


しばらく触っていなかったから、
ギターの音色自体を新鮮に感じている、
というのもあるとは思うのですが、
自分で弾いていて、
「ああ、いいなぁ」と思うことができます。


僕は、他の楽器は弾けないので、
分かりませんが、ギターは、
弾く人の気持ちが反映する不思議な楽器だと
思います。


特に僕のように、技術が無い人の場合、
そのときの心情が、そのまま
音として出てくるように感じるときがあります。


いろいろ迷うこともある日々ですが、
いい音が出るようになった、ということは
今の僕は、少なくとも、昨日よりは、
いい自分になっているんじゃないかな、と
感じます。


そうあってほしいな、と思います。


ステージ本番まで、あと3日。
メインになるのは、他の人で、
僕は、後ろで伴奏を担当します。


上手くなくてもいいから、
心を込めて弾けるように、
練習しようと思います。

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諸事情により自宅学習派です。

2010年02月16日 21時45分17秒 | わたしの部屋


昨日、コンビニエンスストアに買い物に行ったら、
様々な「資格」が紹介されている雑誌を見つけた。

僕は、前々から、資格の取得に関心を持っていた。
変わらない日常、何か目標が無いと、頑張れないからだ。

雑誌を購入し、さっそく自宅でページを開く。
いろいろな資格があって、面白かったけれど、
ページをめくるたび、
気持ちが重くなっていくのが分かった。

資格を取得して、その知識を活かして仕事を見つけて、
という流れには「未来」が含まれている。

僕は、先のことは考えないようにしている。
考えたとしても、
せいぜい、1ヶ月先くらいの予定だ。

試験の申し込みをして、試験を受けるまでに、
たいていの場合、まず、何ヶ月か時間がかかる。
「試験の日までに勉強できるだろうか」
「合格するだけの実力を身につけられるだろうか」と
いうことよりも、僕の場合は、
「試験の日に、試験を受けられる状態なんだろうか」
という心配が、先に立ってしまう。

そのことが悲しくて、昨晩は、ほとんど眠れなかった。

今日になってようやく、気持ちを切り替えよう、と
思えるようになった。

悩むのは時間と体力の無駄だと、つくづく思う。

何がどうなるか分からないけれど、
とりあえず、やってみよう。

一番、身につけたいのは、
「文章を書く力」だ。
自分の感じていることを、

しっかり文章という形にして表現できるようになりたい。
雑誌の中に「校正士」という資格があって、
それが一番近いかな、とも思ったけれど、
文章を書くこととは違うのかなぁ、と感じた。
ちょっと調べてみようと思う。

興味のある分野、今のアルバイトに使っている技術、
という点では、
「コンピュータ」「経理」「法律」「福祉」あたりで
『現場実習』とか『実務経験何年』とか、
現実的に不可能なものを除いて、
まずは申し込んでみようと思う。

家に参考書もあるし、まず、「簿記3級」あたりを
狙ってみようかな、と考えている。
ぼんやり頭だけど、
受かったら嬉しいだろうな、と思うと、
ちょっと、わくわくする。

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決心の契機

2010年02月15日 22時48分33秒 | わたしの部屋


昨日、公園ではしゃぎすぎてしまったせいか、
今日は、頭が重くて、一日、横になっていた。


途中、発作もあったので、
午後の記憶はあやふやだ。


記憶力、判断力、もっと言えば、気力そのものが、
発作の連続によって削がれている、と感じる。


口にしても、文字にしても、
とにかく、言葉を発することが億劫になった。

話し始めたら、ブレーキが効かなくなって
余計なことまで口にしてしまう。
それでまた、自己嫌悪に陥る。


この間、日本の都道府県と、
県庁所在地を思い出そうとしたけれど、
思い出せなかったし、気分が悪くなった。


頭を使わないこと、考えないこと、
安静にしていることが
発作を避ける手段なのだとしたら、
僕は、いったい、どうしたらいいのだろう、
と頭にアイス枕を押し付けながら、考える。


もう、何もかも、投げ出してしまいたくなる。
やろうとしたって、やればやるほど
発作になるんだから、
それを避けるのは仕方ないだろう、とまで考える。


携帯電話が振動する。
脳の病気と闘う仲間からの電話だ。


発作のあとは、話すのがつらいので、
申し訳ないけれど、電話を切って、
その旨をメールで伝えた。


メールを送った直後、
また、次のメールが来た。


脳の病気と闘う先輩からだった。


手術から間もないのに、もう、
仕事に復帰すると書いてあった。


それを読んで、ああ、自分は、
なんで頑張れないんだろう、
いや、頑張れないというか、
頑張ると潰れちゃうから
頑張れないのは仕方ないのか?
身を守るためには仕方ないのか?
と頭の中で想いが交錯する。


迷うけれど、
ほんとうは、分かっている。


ひょっとしたら、だけど、
たぶん、その先輩も分かっている。


仕事をしたり、
目標に向かって努力したりすることを
止めてしまったら、たぶん、
僕は、どんどん落ちて、病状を悪くしてしまうと思う。


どっちみち、悪くなるんだろうけど、
頑張ろうという気持ちが
つっかえ棒になって、
自分を支えているのだ、ということが分かる。


分かっているのに、
発作の苦しみが怖いばっかりに
前進できないなんて、
弱くなったな、と思う。


なんて、臆病なんだろう、と思う。


到底、敵わないけれど、
先輩の背中を追いかけたい、と思う。


以前、先輩と話をしたとき、
先輩は、僕と同じタイプのノートパソコンを
いつも持ち歩いている、と
おっしゃっていた。


記憶は、コンピュータに委ねればいい。
苦痛を怖れていけない。


明日も、
ノートパソコンをリュックサックの中に入れて、
僕は、袋小路の闘いに挑もうと思う。


決心の契機はいつも、外側から訪れる。
連絡をくれた友だち、先輩に感謝したい。


ありがとうございます。

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土の感触

2010年02月14日 21時56分28秒 | たまにはおでかけ


天気が良く、体調も安定していたので、
近所の公園へ散歩に行きました。


僕の左半身の感覚は、ほんの少し、ぼんやりしています。


「まひ」という言葉がありますが、
おそらく、『かなり厳密に言えば』、というレベルで
「まひしている」のだと思います。


ただ、その、ほんの僅かなバランスの欠如で、
ずいぶん、いろいろな現象が起こるのだ、と
いうことを、僕は、自分の身をもって学んでいます。


今日は、足のことについて書きます。


左足の裏は、地面についているのですが、
自分の感覚としては、少し浮いているような気がします。


ほんとうに、少し、だけ、です。
“僅かにねじれながら浮いている”感じがします。


歩くだけで、疲れるようになりました。


「こりゃもう、しょうがないのかなぁ」と
諦めていたのですが、
先日、偶然、舗装されていない『土』の上を
歩いたときに、「あれ、これは楽だぞ!」と気づきました。


僕の生活圏にある道は、ほぼ、舗装されているので、
意識しなければ、土を踏む機会はありません。


土が足にかかるショックを吸収しているのか、
詳しい理屈は分かりませんが、
とにかく、アスファルトよりは、土を踏んで歩いた方が、
ずっと楽だし、気分も良いことが分かりました。


元気だった頃は、よく、夜になると
国道沿いの歩道をランニングしていました。


でも、特に何も感じませんでした。


もちろん、舗装された道より、
土の方が、足に良い、ということは知識としては
持っていましたが、感覚として理解していませんでした。


今は、土の有り難みを感じることができます。


足の感覚は、ぼんやりする一方ですが、
そのぶん、土の優しさを感じることができるようになりました。


できるだけ散歩はしたほうが良い、のですが、
足が痛くなるので嫌だなぁ、と思って面倒に感じていたぶん、
頭の中で、公園の土や、芝生を思い起こすだけで幸せになれます。


なんだか、いろいろなものへの価値観や、
感じ方の移ろいって、不思議だなぁ、と思います。

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ストラップ

2010年02月11日 23時29分28秒 | わたしの部屋


戸外の雨が雪に変わるのを待っている。


積雪に慣れない地域なので、
路面が凍って車の事故が起こったり、
交通機関の運行が乱れたりする可能性がある。


だから、手放しで雪を心待ちにすることは、
我が儘なのかもしれない、と思う。


僕だって、明日、電車に乗って出かける用事があれば、
雪が降ったら困るなぁ、と
天気予報と睨めっこするに決まっているからだ。


それでも僕は、夜の雨空を見上げながら、
いつ、雨が雪に変わるのだろうと、
心を躍らせている。


晴れの日を望む人もいる。
雨の日を望む人もいる。
寒い日や、暑い日を望む人もいる。


天候は、
すべての人の願いを叶えることができない。


僕は、所詮、世界の中の小さな僕であって、
すべての代表になることはできない。


だから、明日は雪が降ればいいな、と思う。
僕ひとりの願いだ。


枕元の携帯電話が振動する。
友人が心配して、電話をくれた。


近況を話してくれた。
友人の声は明るい。


仕事は、たいへんだけど充実していること、
これからもっと忙しくなりそうだけど、
頑張ろうと思っていること、
友人は未来に向かって歩いている。
電話だから耳で聴いたはずなのに、
友人の声が眩しかった。


沈んでいた気持ちが明るくなった。
ありがとう。


たぶん、友人は電車で通勤しているはずだ。
そうなると、明日の朝、電車が止まっていたら
ちょっと面倒なことになるかもしれない。


だから、明日は、少し雪は降るけれど、
電車やバスの運行には支障のないくらい
降ってくれたらいいなぁ、と
願い事に我が儘を追加した。


僕はひとりじゃない。
ちゃんとつながっている。

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パソコン使ってるのに電卓常備

2010年02月10日 23時21分11秒 | わたしの部屋


今晩も、画像の加工に勤しんでいる。


昨日の宿題は、「およそ5cm×5cm」だったから
簡単だったけれど、今日の課題は、少し手強い。


角度を何度も調整して、
「時計と反対回りに0.3度回転」で落ち着いた。


あとは、画像の中の細かい粒を消して、
自然に見えるように、書き足したり、塗りつぶしたりして完成だ。


やることがあると、気持ちに張り合いが出る。


この張り合いのおかげで、僕は、4年間、生きてこられたのだと思う。


口を使って話したり、からだを使う仕事はだんだんきつくなってきている。


コンピュータを使った仕事も、
記憶や、処理の面で、「落ちたなぁ」と思うことが増えた。


でも、それを補う努力で、
なんとか粘っていきたいと思う。


僕は努力が嫌いだった。面倒なことが苦手だった。
それが、病気になってから、頑張ってはいけない身体になってから、
こんなに頑張るようになったのは自分でも不思議だ。


時間には限りがある。


当たり前のことだけど、それを現実として目の前に示されたとき、
僕は変わったのだと思う。


今は、ひたすら、前進あるのみ、だ。

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宿題

2010年02月09日 22時55分17秒 | わたしの部屋

幸福であることは、朗らかであることだと思う。


毎日、頑張っておられる方から、
「将来の夢」の話をうかがった。


その方なら、もっともっと大きな目標を
持ってもクリアできそうなのに、
その「夢」は、とてもささやかで、つつましいものだった。


僕は自分を恥じた。
僕はいつも、自分以上のことを望んでいる。


足ることを知るとは、こういうことなのだ、と
学んだ。


アルバイト先で、ある小さな作業を頼まれた。
時間内では処理しきれず、機密性もない仕事だったので、
家に持ち帰って、作業をする。


依頼された内容を実現させるため、
コンピュータの画面に5cmの正方形を並べ、
そこにひとつずつ、画像を埋め込んでいく。


手間と時間のかかる作業だ。
それをやったからといって、        
たくさんお金がもらえるとか、
誰かに褒められるとか、そういう作業では無い。


コンピュータを使った仕事は、
あくまでもスマートにやりたいと思っている。


『頑張った』痕跡が残ってしまうようではダメだ。

作業を終えて、自分に満足する。
宿題をやり終えた気分だ。


スピッツのCDを聴きながら、
ゆっくりブログを書く。


お茶を飲んで、お風呂に入って、寝ようと思う。


僕は、今、とても幸せだ。

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