北朝鮮で拘束の米国人学生、「昏睡状態」で釈放
2017年06月14日 04:19 AFP
【6月14日 AFP】北朝鮮は13日、国内で昨年に身柄を拘束し、15年の労働教化刑を科していた米国人大学生
オットー・ワームビア(Otto Warmbier)氏(22)を釈放し、米国への帰還を許可した。
ワームビアさんはプロパガンダの書かれたバーナーを盗もうとしたことを認め、2016年3月に15年の禁固刑を言い渡
されていた。
家族によると、同氏は強制労働収容所に収監されていた1年半の間に昏睡(こんすい)状態に陥ったとされる。
レックス・ティラーソン(Rex Tillerson)米国務長官は、北朝鮮との対話でワームビア氏の釈放を取り付けたと説明。
現在も拘束中の米国人3人についても釈放を求めていると発表した。米国側が何らかの譲歩をしたのかどうかは明らか
にされていない。
ワームビア氏の両親は米CNNテレビに対する声明で、「オットーは北朝鮮を出国しました。救急フライトで帰国の途上
にあります」と発表。また1週間前、2016年3月から昏睡状態にあるということを知らされたばかりだと述べた。
両親によると、ワームビア氏は2016年3月の裁判の直後に睡眠薬を与えられ、その後目を覚ますことがなかったとさ
れる。米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は、同氏が北朝鮮で収監されている間にボツリヌス中毒症にかかっ
た可能性があると報道している。
北朝鮮・平壌で記者会見する米大学生のオットー・ワームビア氏。国営朝鮮中央通信(KCNA)提供(2016年2月29日撮影、3月1日配信
北朝鮮・平壌で、涙ながらに記者会見する米大学生のオットー・ワームビア氏。国営朝鮮中央通信(KCNA)提供(2016年2月29日撮影、3月1日配信)
北朝鮮・平壌での裁判に臨む、米大学生のオットー・ワームビア氏。国営朝鮮中央通信(KCNA)提供(2016年3月16日撮影)