「先制攻撃」めぐり脅迫をエスカレートさせる米朝中

トランプ大統領、金正恩氏に「行儀よく振る舞え」
北朝鮮「米国が軍事行動取れば先制核攻撃」
中国メディア「北への原油供給中断、金融封鎖」

　米国と北朝鮮が互いに「先制攻撃」の可能性に言及し、韓半島（朝鮮半島）の緊張が一段と高まっている。中国は「北

朝鮮の政権交代には反対する」としながらも「核問題解決に向け北朝鮮への原油供給を中止する可能性がある」と述べ

た。米・朝・中が連日のように互いに言葉による脅迫を続けている格好だ。

　トランプ米大統領は17日（現地時間）、ホワイトハウスで開催されたイースター（復活祭）の行事で「北朝鮮に対するメッ

セージはあるか」との質問に対し「行儀よく振る舞わなければならない」と短く述べた。北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウ

ン）朝鮮労働党委員長に対する警告だ。トランプ大統領はフォックスニュースとのインタビューでも、北朝鮮問題について

「平和が訪れることを希望する」としながらも「私は（北朝鮮に対する）行動をあらかじめ知らせることはしないだろう」と述

べた。

　ホワイトハウスのスパイサー報道官は同日、北朝鮮による挑発について「レッドラインを明確に示すつもりはない」とし

ながらも「トランプ大統領がシリアに対して取った行動（ミサイル攻撃）は、大統領が適切なときに断固たる行動を取ると

いうことを示している」と述べた。「北朝鮮を攻撃する際、議会の承認を経るのか」との質問には「恐らく（議会の承認なし

に）憲法に保障された権限を使用すると思う」と述べた。必要と判断すれば予告なく攻撃する可能性があるというわけ

だ。

　これについて北朝鮮の韓成烈（ハン・ソンリョル）外務次官は18日、英国BBCとのインタビューで「仮に米国がわれわれ

に対する軍事攻撃を計画しているのなら、核による先制攻撃で対応する」と述べた。北朝鮮のキム・ヨンホ外務省アジア

局第1副局長も記者会見で「先制打撃は米国の独占物ではない」と述べた。

　中国国営の環球時報は18日の社説で「中国と米国は北朝鮮の核問題でより積極的な行動を取ることにした」として

「原油供給の中止など北朝鮮の経済全体に打撃を与える強力な手段と米国の対北金融封鎖措置などにも同意できる」

と述べた。