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速報:トランプ氏、パリ協定離脱を表明

2017-06-02 05:30:41 | 米国大統領

トランプ氏、パリ協定離脱を表明

2017年06月02日 04:38   AFP

 Thursday, June 1, 2017, in the Rose Garden of the White House in Washington.

6月2日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は1日、ホワイトハウス(White House)で声明を発表し、

地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」から米国が離脱する方針を表明した。


 

トランプ大統領 パリ協定脱退の方針を発表

 

アメリカのトランプ大統領は地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から脱退する方針を決定したと発表しまし

た。パリ協定の規定では脱退は早くても2020年11月となりますが、世界第2位の温室効果ガスの排出国であるアメリ

カの温暖化対策が後退し、世界全体の機運にも大きな影響が出ることが予想されます。


「パリ協定」は地球温暖化対策の国際的な枠組みで、2050年以降に世界の温室効果ガスの排出量を実質的にゼロに

することを目標に掲げています。アメリカのトランプ大統領は日本時間の2日午前4時半ごろからホワイトハウスで「私は

国民との約束を守る」と述べ、パリ協定から脱退する方針を決定したと発表しました。

 

パリ協定の規定では脱退は早くても2020年11月となりますが、世界第2位の温室効果ガスの排出国であるアメリカの

温暖化対策が後退し、世界全体の機運にも大きな影響が出ることが予想されます。

 

トランプ大統領は去年の選挙中、地球温暖化について「でっち上げだ」などと否定的な立場をとり、パリ協定から脱退す

ると主張していました。

このため公約を守り、アメリカ第一主義のもと環境問題よりも経済成長や雇用創出を優先する姿勢を鮮明にする狙いが

あるものと見られます。ただ国際社会がパリ協定にとどまるよう求めるなか応じなかった形で、反発が強まる可能性もあ

ります。

 

パリ協定とは

「パリ協定」は、地球温暖化対策の国際的な枠組みで、世界全体の温室効果ガスの排出量をできるだけ早く減少に転じ

させ、2050年以降に実質的にゼロにすることを目標に掲げています。


おととし12月にフランスのパリで開かれた国連の会議「COP21」で採択され、去年9月、世界1位と2位の排出国の、中

国とアメリカがそろって締結を発表したことで、各国が次々と締結し、去年11月に発効しました。

今月1日の時点で締結した国は、日本を含む146か国にのぼり、世界全体の温室効果ガスの排出量の8割以上を占め

ています。


パリ協定では、先進国だけに温室効果ガスの排出削減を義務づけた「京都議定書」と異なり、発展途上国を含むすべて

の国がそれぞれ目標を立てて対策に取り組むことが定められ、日本を含む多くの国がすでに2020年以降の削減目標

を国連に提出しています。


アメリカは、オバマ前政権のもとで2025年までに温室効果ガスの排出量を2005年に比べて26%から28%、削減す

るという目標を提出し、日本は2030年までに2013年と比べて26%、排出量を削減するとしています。

ただ、現在の削減目標では、すべての国が目標を達成したとしても、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて2度

未満に抑えるという、協定の目標は達成できない見込みです。


このため、各国は、国連に提出する削減目標を5年ごとに更新しさらなる削減を行うことが求められていて、目標をどう

引き上げ、協定に実効性を持たせるかが課題となっています。


現在は、各国の削減目標の達成度合いを評価・検証するための具体的なルールなどを、来年12月に開かれる会議ま

でに定めようと、交渉が重ねられています。

 

トランプ大統領の環境政策

アメリカのトランプ大統領は去年の大統領選挙中、地球温暖化について「でっち上げだ」などと述べ、否定的な立場をと

り、パリ協定から脱退すると主張していました。

そして、大統領就任後すぐに、オバマ前政権では環境保護の観点などから認められていなかった原油パイプラインの建

設計画を推進するよう指示するなど、環境問題よりも雇用の創出を優先する姿勢を鮮明にしました。


さらに、地球温暖化対策を推進してきた環境保護局の長官に、オバマ前政権の温暖化対策を強く批判してきたスコット・

プルイット氏を起用したうえ、ことし10月から始まる2018年度予算の政府案では、環境保護局の予算をおよそ30%削

減するほか、発展途上国の温暖化対策を支援する基金への拠出をやめる方針を示しました。


また、3月28日にはオバマ前政権が進めてきた地球温暖化対策を全面的に見直すための大統領令に署名しました。こ

の大統領令は、アメリカ国内のエネルギー生産を妨げる規制や政策を見直すよう関係省庁に求めるもので、オバマ前

大統領が温暖化対策の柱としておととし打ち出した、全米の火力発電所からの二酸化炭素の排出を規制する「クリー

ン・パワー・プラン」も見直しの対象に含まれています。

さらに、大統領令ではオバマ前政権が禁止した国有地での石炭の採掘について規制を廃止するとしています。


こうした、トランプ政権発足後の対応から世界第2位の温室効果ガスの排出国であるアメリカの温暖化対策が大きく後

退するのではないかと懸念されています。


トランプ大統領は就任100日となる4月29日に東部ペンシルベニア州で演説し、パリ協定について、「中国やロシア、そ

れにインドが何も貢献しないのに、アメリカは何十億ドルも払う一方的な協定だ。合意を完全に履行すれば最終的にアメ

リカのGDP=国内総生産が縮小する可能性がある」と述べ、負担が重いと非難しました。


また、トランプ大統領は、先にイタリアで行われたG7サミット=主要7か国首脳会議で「自然環境はとても重要だ。私は

非常に気にしている」とする一方、雇用の創出を重視する姿勢も示し、「問題を理解し、正しい決定をしたい」と述べ、各

国からパリ協定にとどまるよう求められていました。そして、パリ協定から脱退するかどうかについて近く結論を出す考

えを示し、トランプ大統領の判断が注目されていました。

 

パリ協定 脱退の規定

「パリ協定」の脱退に関する規定では、「協定の締約国は、協定が発効した日から3年を経過したあといつでも、国連に

対して書面で脱退の通告を行うことで、脱退できる」と定められています。

規定に基づくと、アメリカが、国連に対して、脱退を通告できるのは、パリ協定が発効した2016年11月4日から3年を経

過して以降、つまり、2019年11月4日以降になります。さらに、脱退は、国連が脱退の通告を受けた日から「1年を経

過した日、またはそれよりも遅い日」と定められているため、実際に脱退できるのは、アメリカが国連に脱退を通告した

日から最短でも1年後となります。


このため仮に、トランプ大統領が2019年11月4日に脱退を通告したとしても、実際に脱退できるのは、2020年11月4

日以降となり、次のアメリカ大統領選挙の投票が行われる、2020年11月3日までは脱退できません。


ただ、パリ協定を採択した国連の会議を開いている「気候変動枠組条約」そのものから脱退すれば、パリ協定からも脱

退したものとみなすという規定があり、この条約は、通告から最短で1年で脱退が可能です。気候変動枠組条約は、温

暖化対策に世界全体で取り組んでいくため1992年に国連で採択され、現在、190以上の国と地域が加盟しています

が、過去に、この条約から脱退した国はありません。


ジャンル:
環境
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