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【WSJオピニオン】対北朝鮮で中国を動かす「奥の手」 中国指導部に対し、北朝鮮支援か子息の米留学かを選ばせよ

2017-07-16 21:11:33 | 米中関係

【オピニオン】対北朝鮮で中国を動かす「奥の手」

中国指導部に対し、北朝鮮支援か子息の米留学かを選ばせよ

2017 年 7 月 13 日 08:05 JST   THE WALL STREET JOURNAL By William McGurn

 


 ハーバード以外にイェール、ダートマス、シカゴの各大学をはじめとする米国の一流私大を加えてもいい。こうした大学は中国共産党

エリートの子どもや孫に非常に人気がある。もしトランプ政権が北朝鮮の核の野望を阻止するために中国の重い腰を上げさせたいの

なら、中国の支配階級の子息がこうした大学に留学するための査証(ビザ)が急所を突く格好となろう。


 冷戦で朝鮮半島が南北に分断されて以降、中国は一貫して北朝鮮の一番の同盟国であり続けている。シンクタンクの外交問題評議

会(CFR)によると、中国は北朝鮮が必要とする「食糧とエネルギーのほとんど」を供給している。中国政府は核実験を行った金正恩氏

を非難しているが、彼らが実際に恐れているのは、核武装した北朝鮮よりもむしろ、自由主義勢力による朝鮮半島統一であることは一

目瞭然だ。


 もちろん、中国人学生に対するビザ取り消しだけでは、北朝鮮問題の解決にはならない。たとえそれが中国に行動を起こさせたとして

もだ。しかし、中国はその気になれば北朝鮮を追い込むことはできるだろう。


二重のメリット

 これまでのところ、北朝鮮に対する米国の選択肢をめぐる議論は経済制裁もしくは軍事行動に集中している。悩ましいのは、どんな

有意義な選択肢も大きなリスクを伴うことだ。例えば、韓国の首都ソウルの壊滅や米軍への報復、罪のない北朝鮮市民をさらに苦しめ

ることだ。それに対し、学生ビザから始めることは二重のメリットがある。どんな武力行使よりも本来の意図からそれた被害は限られる

一方で、制裁よりも効果はありそうなことだ。


 国際教育計画研究所(IIEP)によると、米国の大学には現在、32万8547人の中国人学生が在籍している。留学生の出身国別では

中国が最多だ。


 これら学生のうち、中国指導部の子息がどれぐらいを占めるのかは分からない。米国の大学はこの情報を公開したがらないし、中国

政府当局者の子息が偽名を使って留学することも少なくないからだ。


 中国人は米国一流大学を好む。習近平国家主席は西側の価値観を腐敗していると強く否定するが、公式年収が約2万ドルとされる

なかで娘をハーバード大学に留学させた。ワシントンポストは数年前、中国共産党中央政治局常務委員会のメンバー9人のうち、少なく

とも5人は子や孫を米国で勉強させていると報じていた。他にもさらに多くいるだろう。


 もちろん、中国は表向きは平等主義の社会だ。しかし現実には、世襲による各種優遇は共産党支配の中国における特権となってい

る。そこには米国のトップ大学への入学も含まれる。


決断は難しくない

 つまり、こういうことだ。中国の支配層エリートに対し、北朝鮮をこのまま支援するか、子息の米大学への留学を断念させるかを選ば

せるとしたら、彼らの決断はそれほど難しくないのではないかということだ。これは特に、中国で共産党や政府にコネを持たない一般市

民の米留学を引き続き認めるとすれば、図星なのではないか。


 中国は報復するだろうか? 恐らくするだろう。米国の大学は悲鳴を上げるだろうか? 間違いない。不公平だろうか? これも間違

いない。


 しかし、もし米国が早急に行動を起こさなければ、対空砲で人を処刑する暴君は遠からず、シアトルやシカゴを核弾頭搭載の大陸間

弾道ミサイル(ICBM)で攻撃する能力を手に入れることになる。これを防ぐための武器として中国人学生向けビザを考慮することに二

の足を踏めば、米国は本気ではないというサインを北朝鮮と中国に送ることになる。


 はっきりしているのは、米国への入国ビザは人気があるということだ。オバマ政権の米海軍長官だったレイ・マブス氏は、クリントン政

権時代は駐サウジアラビア大使だった。当時マブス氏は、幼少期に父親によってサウジに連れてこられた2人の米国人少女のために

戦った。父親は米国で米国人女性と離婚した後、2人をサウジに無理やり連れ帰ったのだ。


 マブス大使は圧力が本気であることを伝えるべく、この父親と親族全員の米国入国ビザを取り消した。これは彼らの注意を引いた。

ただ残念ながら、マブス氏のサウジ離任後、後任大使がビザ発給停止を解除したのを受け、少女2人の自由のための取引はつぶれ

た。


 中国はこうした圧力にはさらに弱い。カリフォルニア大学の中国研究者、ペリー・リンク氏は、中国の共産党支配の表面下に横たわる

家族関係は、外部の人間が思っているより強力だと指摘する。同氏はそれをマフィアになぞらえるほどだ。


 中国指導部の子息に対する制裁は「米国内では物議を醸すだろうが、我々が制裁を科そうとしている国の人々の考えでは合理的で

ごく普通のことだろう」とリンク氏は語る。「彼らは『理解』し、危機感を覚えるはずだ」と。


 「それが彼らが北朝鮮に対してこの30年間取ってきた立場を変えさせるのに十分かどうかは別の問題だ。しかし、私はやってみるこ

とを支持する」

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