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労働(組合)関係の新聞記事等を投稿していきますので、コメントをお寄せ下さい!!

同一労働・賃金 大きな改革への一歩に

2016-12-27 08:14:18 | 労働
 安倍政権が掲げる「働き方改革」の本丸である同一労働同一賃金に関するガイドライン(指針)案が示された。非正規社員の待遇を抜本的に改善する内容が盛り込まれている。

 賃金は労使の話し合いで決めるべきもので、政府の関与は間接的かつ限定的にならざるを得ないが、政府と労使は指針案の趣旨が実現するよう協力して取り組むべきだ。

 指針案は、(1)基本給(2)賞与・各種手当(3)福利厚生(4)教育訓練・安全管理--に関してどのような待遇差のつけ方が不合理で問題があるのかを示した。

 基本給については、非正規社員の経験・能力が正社員と同じなら同一の支給をすべきであり、違うのであれば違いに応じた支給の根拠を明確にすることを求めた。

 正社員の賃金が高いのは一般的に残業や出張、配置転換を断ることができず、会社内での責任や将来の役割に対する期待度が高いためとされている。しかし、指針案ではそうした「主観的・抽象的説明」では足りないとされた。職務内容や配置転換の範囲について客観的かつ具体的な実態に照らし、正社員と非正規との賃金格差の妥当性が判断されなければならないというのである。

 多くの仕事を経験してきたとの理由で正社員が高い賃金を得ている場合も、これまでの経験と現在の業務に関連性がなければ「不合理」とされた。正社員として勤続年数が長いというだけで非正規と格差を付ける理由にはできなくなるのだ。

 現在の業務における能力や専門性が賃金に反映されるようになれば、仕事内容や勤務場所・時間を明確にした雇用契約が重視されるようになり、正社員の働き方は変わるかもしれない。正社員の長時間労働が少子化対策の足かせになっていることを考えると、この改革は社会全体に大きな影響をもたらす可能性がある。

 一方で、指針案の解釈や運用の仕方によっては正社員の賃金を引き下げる理由にされるリスクもある。制度改革が正社員に不当なしわ寄せとならないための措置も必要だ。

 賞与については、貢献度が同じであれば非正規社員にも支払わなければならないとされた。非正規社員を多数雇用しながら賞与を払わない企業は抜本的な経営の見直しを迫られることになるだろう。企業には厳しい改革だが、雇用労働者全体の4割にも迫る非正規社員の待遇を改善しなければ、経済の活性化も社会保障の安定もおぼつかない。

 政府は指針案に実効性をもたせるため、関連法の改正に取り掛かる。同一労働同一賃金は「働き方改革」の重要な第一歩と認識し、実現に向けて全力を挙げるべきだ。

(毎日新聞2016年12月27日 東京朝刊)
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同一労働・賃金 大きな改革への一歩に

2016-12-27 08:14:18 | 労働
 安倍政権が掲げる「働き方改革」の本丸である同一労働同一賃金に関するガイドライン(指針)案が示された。非正規社員の待遇を抜本的に改善する内容が盛り込まれている。

 賃金は労使の話し合いで決めるべきもので、政府の関与は間接的かつ限定的にならざるを得ないが、政府と労使は指針案の趣旨が実現するよう協力して取り組むべきだ。

 指針案は、(1)基本給(2)賞与・各種手当(3)福利厚生(4)教育訓練・安全管理--に関してどのような待遇差のつけ方が不合理で問題があるのかを示した。

 基本給については、非正規社員の経験・能力が正社員と同じなら同一の支給をすべきであり、違うのであれば違いに応じた支給の根拠を明確にすることを求めた。

 正社員の賃金が高いのは一般的に残業や出張、配置転換を断ることができず、会社内での責任や将来の役割に対する期待度が高いためとされている。しかし、指針案ではそうした「主観的・抽象的説明」では足りないとされた。職務内容や配置転換の範囲について客観的かつ具体的な実態に照らし、正社員と非正規との賃金格差の妥当性が判断されなければならないというのである。

 多くの仕事を経験してきたとの理由で正社員が高い賃金を得ている場合も、これまでの経験と現在の業務に関連性がなければ「不合理」とされた。正社員として勤続年数が長いというだけで非正規と格差を付ける理由にはできなくなるのだ。

 現在の業務における能力や専門性が賃金に反映されるようになれば、仕事内容や勤務場所・時間を明確にした雇用契約が重視されるようになり、正社員の働き方は変わるかもしれない。正社員の長時間労働が少子化対策の足かせになっていることを考えると、この改革は社会全体に大きな影響をもたらす可能性がある。

 一方で、指針案の解釈や運用の仕方によっては正社員の賃金を引き下げる理由にされるリスクもある。制度改革が正社員に不当なしわ寄せとならないための措置も必要だ。

 賞与については、貢献度が同じであれば非正規社員にも支払わなければならないとされた。非正規社員を多数雇用しながら賞与を払わない企業は抜本的な経営の見直しを迫られることになるだろう。企業には厳しい改革だが、雇用労働者全体の4割にも迫る非正規社員の待遇を改善しなければ、経済の活性化も社会保障の安定もおぼつかない。

 政府は指針案に実効性をもたせるため、関連法の改正に取り掛かる。同一労働同一賃金は「働き方改革」の重要な第一歩と認識し、実現に向けて全力を挙げるべきだ。

(毎日新聞2016年12月27日 東京朝刊)
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首相「賃上げ積極対応を」 経済界に要請、17年春闘で

2016-12-27 08:09:57 | 労働
 安倍晋三首相は26日、経団連の会合に出席し、2017年の春闘に関し「賃上げに向けて経済界に積極的な対応をお願いしたい」と訴えた。

 安倍首相は「経済の好循環を力強く回していく鍵は賃上げだ」と指摘。所得の増加を消費拡大につなげることで「デフレ脱却を果たしていきたい」と語った。

 また「仕事と子育て、介護を両立するには長時間労働の是正が大前提だ」とし、政府が進める働き方改革の重要性を強調。「時間外労働の上限規制を具体化する法案を早期に国会提出する。協力いただき、日本の未来を切り開きたい」と述べた。

(共同)

(2016年12月26日 17時30分 中日新聞)
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過労死、複数なら社名公表 厚労省が「電通」受け緊急対策

2016-12-27 08:08:36 | 労働
 厚生労働省は二十六日、電通社員過労自殺を受けた緊急の長時間労働対策を発表した。法律違反を繰り返した企業名をより広く公表するため、過労死・過労自殺の労災認定と違法な長時間労働が複数の事業所で確認された場合などと対象を拡大する。サービス残業をなくすため、企業に社員の労働時間を正確に把握させる仕組みも導入する。ただ、企業名公表の条件は依然厳しく、改善の実効性は不透明だ。

 政府は働き方改革実現会議で対策を検討しており、残業時間の絶対的な上限設置や違反の罰則強化を求める声がある。政府方針は来年三月にまとまる予定だが、法改正には時間がかかるため、行政の裁量でできる対策を示し「過労死ゼロ」を目指す。今回の対策は来年一月以降、順次実施する。

 企業名公表は二〇一五年に開始。月百時間超の違法な長時間労働が、従業員十人以上か、従業員の四分の一以上に確認された事業所が一年間に三カ所あった場合を対象としたが、これまでの適用は一件だった。

 対策では公表基準を月百時間超から八十時間超に引き下げたほか、過労死・過労自殺を出した企業も対象に加えた。

 さらに(1)違法な長時間労働で過労死や過労自殺した人が、二カ所以上の事業所で出た(2)過労死・過労自殺の発生は一カ所でも、別の事業所で月百時間超の違法労働が従来通りの規模の従業員数で確認された-のいずれかの条件を満たした場合も、すぐに公表する。

 サービス残業をなくすため、自己申告と実際の労働時間がかけ離れている場合、企業側が実態調査するとのガイドラインも新設。「企業側の暗黙の指示で自己啓発をしていた時間」も労働時間とするよう求める。実際は会社で働いていたのに「自己啓発」などの理由で労働時間外と申告する例があるためだ。

 さらに企業が複数の事業所で法令に違反した場合、労働局が事業所ごとに是正指導する現行体制から、本社を指導できるよう監督を強める。企業名公表は複数の都道府県に事業所を持つ大企業が対象となる。

 <電通社員の過労自殺> 東大卒業後の2015年4月、広告大手の電通に入社した高橋まつりさんが、同年12月に東京都内の社宅から飛び降り、24歳で亡くなった。高橋さんは亡くなる前、「本気で死んでしまいたい」「もう体も心もズタズタだ」といった思いをツイッターなどで発信していた。三田労働基準監督署は、長時間労働が原因として16年9月に労災認定。各地の労働局は、電通の本支社や主要子会社を立ち入り調査し、11月には本社と3支社を労働基準法違反容疑で家宅捜索した。安倍晋三首相は今月7日、国会の党首討論でこの過労自殺に関し「二度と繰り返してはならないという思いで、働き方改革を進める決意を新たにした」と述べた。

(2016年12月27日 中日新聞 朝刊)
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違法な長時間労働 企業名公表の基準引き下げへ

2016-12-27 08:06:22 | 労働
大手広告会社、電通の過労自殺の問題などを受けて、厚生労働省は、違法な長時間労働などがあった企業の名前を公表する基準を引き下げ、複数の過労死が起きた場合にも企業名を公表することを決めました。
これは、厚生労働省が26日に開いた長時間労働削減推進本部の会合で決まりました。いわゆる「ブラック企業」対策として大企業を対象に行っていた行政指導の段階での企業名の公表の要件について、これまで1年間に3か所以上の事業所で月100時間を超える違法な残業が行われていた場合とする基準を、来年から2か所以上の事業所で80時間を超えた場合に引き下げます。

また、1年のうちに複数の事業所で従業員が過労による労災と認められた場合も要件に加えます。こうした要件を満たした企業が労働基準監督署の指導を受けても改善が認められない場合、企業名を公表するということです。

さらに、複数の事業所で過労死や過労自殺があった場合などには、直ちに企業名を公表します。このほか、企業向けの新たなガイドラインを作成し、実際の労働時間と従業員が自己申告した時間が大きく異なる場合には、企業に対して実態調査を行うことなどを求めることになりました。
厚労相「過労死をゼロに」
塩崎厚生労働大臣は、会合でのあいさつで、「電通の新入社員だった女性が過労で自殺してから、きのうで1年を迎えたが、こうした痛ましい事態を防ぐために省を挙げて取り組みたい。単なる制度を作るだけでなく、労働環境の改革をやっていかなければならない。今後も働く人の立場に立ち、過労死をゼロにして健康で充実して働くことができる社会を実現するという使命感を持って臨みたい」と述べました。

(2016年12月26日 18時24分 NHKニュースWEB)
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日本人の幸福度を上げるには 互いの信頼感高めて

2016-12-25 22:22:47 | 労働
◆英国人ジャーナリストマイケル・ブースさんに聞く
 仕事に子育て、介護、ローンの支払い…。追われることばかり多くて、幸せを感じることが少ない日本人。対して、税金は高いが充実した福祉に支えられ、労働時間も短い北欧諸国は、各種調査で国民が感じる幸福度が高い。日本と北欧の双方に明るい英国人ジャーナリスト、マイケル・ブースさん(45)が今月来日したのを機に、どうすれば日本人の幸福度を上げることができるのか聞いてみた。 (白鳥龍也)
 ブースさんは、幸福度調査における日本のランキングが、北欧諸国より低い理由として、真っ先に「主体的に人生を切り開こうとしていない」と指摘した。
 背景にあるのが、まず教育の問題。北欧の子どもたちは、大学まで貧富の差によらず均質な教育が受けられ、「将来は何にでもなれる」と教えられて育つ。日本では、貧富によって教育機会にも差がつき、最終的にはどの大学を出たかで就職も左右される。人生を考えるより、試験をパスすることが先決になっている。
 ブースさんによると、子どもの学力が世界トップ水準にあるフィンランドでは、学校での試験や宿題はほぼゼロ。教師が指導力を発揮し、子どもの自主性を引き出している。大学は専門コースに分かれ、難易度などのランキングはない。
 もう一つの日本の難点は政治不信。デンマークでは、多数の政党が実力を拮抗(きっこう)させて多様な意見を政治に反映させており、「国民は民主主義を実感できる」。日本では長年、一党が政治の中心を担い、野党は実力不足。政治に期待しても暮らしは良くならないという印象が強い。
 このほか「女性の社会進出が遅れている」「長時間労働が当たり前で、働き過ぎ」といった面も、幸福感を妨げる要因に挙げた。
 しかし、日本は世界に誇る産業力を持ち、諸外国と比べればまだ貧富の差が少なく、一定の社会保障制度が整い、国民は勤勉で社会秩序を重んじる、など北欧諸国との共通点が多いのも確か。ブースさんが幸福度アップの一つのヒントとするのは「平等で安全な社会の中で、もっと互いの信頼関係を高めること」。
 北欧は世界の中でも国民同士の信頼度が高いが、それによって行政機構は質素になり、企業間取引も低コストで済む。教育でも、生徒が教師を信頼できれば学業に専念できる。生産性の高い社会が厚い福祉を支え、国民の団結力を高める。何より「他人と比較する必要がなければ、皆が幸福を感じやすい」という。
 政治は、有権者の投票行動で変えることができる。政治が変われば、教育や労働制度も変わる可能性がある。あとは、一人一人が主体的に人生を設計し、「隣人と同様に生活を楽しんでいる」と思うことが、幸福度を高める鍵のようだ。
<マイケル・ブース> 英国生まれ。妻の故郷のデンマークに一家で在住。100日間で日本国内の和食を食べ歩き、その経験を著した「英国一家、日本を食べる」がアニメ化された。北欧5カ国を訪ね、本当に幸福なのか検証した「限りなく完璧に近い人々」の和訳本(KADOKAWA)を今秋刊行した。

(2016年12月23日 東京新聞)
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通常国会を1月20日に召集 政府・与党、第3次補正成立を急ぐ

2016-12-25 22:14:21 | 労働
 政府・与党は23日、来年の通常国会を1月20日に召集する方針を固めた。複数の政府・与党幹部が明らかにした。安倍晋三首相が来年1月半ばの外遊から帰国した後に速やかに召集し、冒頭で平成28年度第3次補正予算案の成立を図る。

 首相は1月12~16日の日程を軸に、オーストラリアとベトナム、フィリピン、インドネシアを歴訪する方向で最終調整している。

 すでに1月の衆院解散・総選挙を見送る方針を固めており、帰国後の通常国会では衆参両院で3、4日間の審議を見込む補正予算案に続き、29年度予算案の年度内成立に全力をあげる。

 後半国会では天皇陛下の譲位に関する法整備など重要案件が控える。また、同一労働同一賃金の実現など働き方改革関連法案も提出される見通しだ。

 一方、労働時間規制の緩和を柱とする労働基準法改正案は衆院で継続審議となっている。民進党などが「残業代ゼロ法案」と批判し、審議の紛糾は必至だ。

 国会終盤では、5月27日までに「一票の格差」を是正する衆院選挙区の新たな区割りについて勧告が出ることを受け、区割りを確定するための公職選挙法改正案を成立させる考えだ。

(2016.12.24 05:00 産経ニュース)
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厚労省 「過重労働特別対策室」設置へ 「かとく」を指揮

2016-12-25 22:13:38 | 労働
17年4月、労働基準局監督課内に設置
 広告代理店最大手・電通の女性社員過労自殺問題などを受け、長時間残業への批判が高まる中、厚生労働省は違法な長時間残業の捜査・調査を専従で指揮する「過重労働特別対策室」を来年4月、労働基準局監督課内に設置することを決めた。同時に労働基準監督官の定員も50人増やす。

 22日決定した政府の来年度当初予算案に盛り込まれた。従来は「過重労働撲滅特別対策班」(通称・本省かとく)の名で6人が他業務と兼任していたが、格上げして室長以下5人の専従態勢となる。東京、大阪両労働局に置かれ、全国的な大企業を取り締まる「過重労働撲滅特別対策班」(通称・かとく)を指揮する。

 全国の労働基準監督署の監督官定員は、今年度の3241人から3291人に増える。同一労働同一賃金を企業に働きかける雇用環境改善・均等推進指導官も271人から8人増やす。【早川健人】

(毎日新聞2016年12月23日 18時37分)
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電通へ「心から反省を」 社員過労自殺の母親が手記

2016-12-25 22:12:17 | 労働
 電通の長時間労働問題のきっかけとなった新入社員、高橋まつりさん(当時24)が過労自殺してから25日で1年を迎えた。母親の幸美さん(53)が手記を公表し、「役員や管理職の方々は、まつりの死に対して、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたい」と訴えた。

2013年に中国の万里の長城を旅行した際の高橋まつりさん(左)と母の幸美さん=幸美さん提供
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2013年に中国の万里の長城を旅行した際の高橋まつりさん(左)と母の幸美さん=幸美さん提供
 「まつりの命日を迎えました」で始まる手記は、「あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました」と、苦しい胸の内を明かした。

 まつりさんは2015年4月に電通に入社。同年の秋から残業時間は増え、労災認定の根拠になった1カ月の残業時間は約105時間に達した。まつりさんは毎晩遅くまで働く実態を、「会社の深夜の仕事が、東京の夜景をつくっている」と話していたという。

 手記の中で幸美さんは「あの時、私が会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。母親なのにどうして娘を助けられなかったのか」と後悔をにじませた。

 幸美さんは10月、まつりさんが過労自殺で労災認定を受けたことを公表した。東京労働局などは、労働基準法違反の疑いがあるとして、11月に本社(東京・港)などを強制捜査。まつりさんが亡くなる以前からたびたび労働基準監督署から是正勧告を受けるなど、過重労働が常態化していたことも明るみになった。同労働局は法人としての同社と幹部を書類送検する方針で、労働環境の実態などを調べている。

 電通も対応を迫られている。10月下旬からは「全館10時消灯」を実施し、持ち帰り残業も禁止した。社員のメンタル相談に常時対応するため常勤の精神科産業医も配置した。来年1月には全社員の1割にあたる650人を配置換えし、業務量を平準化させる。

 幸美さんは手記で「見せかけではなく、本当の改革、労働環境の改革を実行してもらいたい」と注文。さらに「日本の働く人、すべての人の意識が変わって欲しいと思います」などと訴えた。

 幸美さんは手記と合わせ、生前のまつりさんの写真2枚も公表した。

 ■手記の要旨は次の通り

 まつりの命日を迎えました。
 あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました。朝目覚めたら全て夢であってほしいと、いまも思い続けています。
 まつりはずっと頑張ってきました。就職活動のエントリーシートの自己PRの欄に、「逆境に対するストレスに強い」と書いていました。
 電通に入ってからも、期待に応えようと手を抜くことなく仕事を続けたのだと思います。その結果、正常な判断ができないほどに追い詰められたのでしょう。あの時私が会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。母親なのにどうして娘を助けられなかったのか。後悔しかありません。
 まつりの死によって、世の中が大きく動いています。でも、まつりは、生きて社会に貢献できることを目指していたのです。そう思うと悲しくて悔しくてなりません。
 まつりは、毎晩遅くまで皆が働いている職場の異常さを指して、「会社の深夜の仕事が、東京の夜景をつくっている」と話していました。まつりの死は長時間労働が原因であると認定された後になって、会社は、夜10時以降消灯をしているとのことですが、決して見せかけではなく、本当の改革、労働環境の改革を実行してもらいたいと思います。
 会社の役員や管理職の方々は、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたいと思います。そして社員全ての人が、伝統を重んじることに囚われることなく、改善に向かって欲しいと思います。
 日本の働く人全ての人の意識が変わって欲しいと思います。〔手記の要旨は共同〕

(2016/12/25 2:00 日経新聞)
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電通へ「心から反省を」 社員過労自殺の母親が手記

2016-12-25 22:12:17 | 労働
 電通の長時間労働問題のきっかけとなった新入社員、高橋まつりさん(当時24)が過労自殺してから25日で1年を迎えた。母親の幸美さん(53)が手記を公表し、「役員や管理職の方々は、まつりの死に対して、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたい」と訴えた。

2013年に中国の万里の長城を旅行した際の高橋まつりさん(左)と母の幸美さん=幸美さん提供
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2013年に中国の万里の長城を旅行した際の高橋まつりさん(左)と母の幸美さん=幸美さん提供
 「まつりの命日を迎えました」で始まる手記は、「あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました」と、苦しい胸の内を明かした。

 まつりさんは2015年4月に電通に入社。同年の秋から残業時間は増え、労災認定の根拠になった1カ月の残業時間は約105時間に達した。まつりさんは毎晩遅くまで働く実態を、「会社の深夜の仕事が、東京の夜景をつくっている」と話していたという。

 手記の中で幸美さんは「あの時、私が会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。母親なのにどうして娘を助けられなかったのか」と後悔をにじませた。

 幸美さんは10月、まつりさんが過労自殺で労災認定を受けたことを公表した。東京労働局などは、労働基準法違反の疑いがあるとして、11月に本社(東京・港)などを強制捜査。まつりさんが亡くなる以前からたびたび労働基準監督署から是正勧告を受けるなど、過重労働が常態化していたことも明るみになった。同労働局は法人としての同社と幹部を書類送検する方針で、労働環境の実態などを調べている。

 電通も対応を迫られている。10月下旬からは「全館10時消灯」を実施し、持ち帰り残業も禁止した。社員のメンタル相談に常時対応するため常勤の精神科産業医も配置した。来年1月には全社員の1割にあたる650人を配置換えし、業務量を平準化させる。

 幸美さんは手記で「見せかけではなく、本当の改革、労働環境の改革を実行してもらいたい」と注文。さらに「日本の働く人、すべての人の意識が変わって欲しいと思います」などと訴えた。

 幸美さんは手記と合わせ、生前のまつりさんの写真2枚も公表した。

 ■手記の要旨は次の通り

 まつりの命日を迎えました。
 あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました。朝目覚めたら全て夢であってほしいと、いまも思い続けています。
 まつりはずっと頑張ってきました。就職活動のエントリーシートの自己PRの欄に、「逆境に対するストレスに強い」と書いていました。
 電通に入ってからも、期待に応えようと手を抜くことなく仕事を続けたのだと思います。その結果、正常な判断ができないほどに追い詰められたのでしょう。あの時私が会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。母親なのにどうして娘を助けられなかったのか。後悔しかありません。
 まつりの死によって、世の中が大きく動いています。でも、まつりは、生きて社会に貢献できることを目指していたのです。そう思うと悲しくて悔しくてなりません。
 まつりは、毎晩遅くまで皆が働いている職場の異常さを指して、「会社の深夜の仕事が、東京の夜景をつくっている」と話していました。まつりの死は長時間労働が原因であると認定された後になって、会社は、夜10時以降消灯をしているとのことですが、決して見せかけではなく、本当の改革、労働環境の改革を実行してもらいたいと思います。
 会社の役員や管理職の方々は、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたいと思います。そして社員全ての人が、伝統を重んじることに囚われることなく、改善に向かって欲しいと思います。
 日本の働く人全ての人の意識が変わって欲しいと思います。〔手記の要旨は共同〕

(2016/12/25 2:00 日経新聞)
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電通に「ブラック企業大賞」=弁護士や大学教授らが選定

2016-12-25 22:11:45 | 労働
 労働問題に詳しい弁護士や大学教授ら11人でつくる「ブラック企業大賞実行委員会」は23日、2016年のブラック企業大賞に大手広告代理店の電通を選んだと発表した。
 ブラック企業大賞は2012年から始まり、今年で5回目。長時間労働やパワハラなど過酷な条件下で労働者を働かせる「ブラック企業」として問題になった企業の中から、同委員会が毎年大賞を選んでいる。
 電通では昨年12月25日に新入社員だった高橋まつりさん=当時(24)=が過労で自殺し、今年9月に労災と認定された。これを受け、11月には東京労働局などが本社と3支社を労働基準法違反容疑で強制捜査している。

(2016/12/23-20:48 時事ドットコム)
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ブラック企業大賞 電通に

2016-12-25 22:10:10 | 労働
労働問題に取り組む弁護士やNPOなどが選ぶ「ブラック企業」大賞に、ことしは新入社員だった女性が過労のため自殺した大手広告会社の電通が選ばれました。
「ブラック企業大賞」は、労働問題に取り組む弁護士やNPO、ジャーナリストなど11人の委員が違法な長時間労働やパワハラなどで問題となった企業の中から選んでいます。

ことしは、従業員に違法な残業をさせていたとして罰金が科されたディスカウントストアのドン・キホーテや原子力発電所の審査の対応にあたっていた男性社員が過労のため自殺した関西電力など11社が候補となりました。

そして新入社員だった女性が過労のため自殺し、厚生労働省の強制捜査を受けた電通が、23日、大賞に選ばれました。

ブラック企業被害対策弁護団の代表を務める佐々木亮弁護士は、「新入社員の過労自殺だけでなく過去にも痛ましい事件が起きていて労働者の人権を大事にしてほしいという思いで選んだ。長時間労働やハラスメント防止にしっかり取り組んでもらいたい」と話していました。
ブラック企業 大手にも批判
「ブラック企業」とは、違法な長時間労働や残業代の未払い、パワハラなど労働環境が過酷な企業を表す言葉で、若者を中心に広く使われています。

ここ数年、一部の大手企業に対しても「ブラック企業だ」という批判が寄せられるようになり、厚生労働省は、全国に展開する大手企業を専門に調査する過重労働撲滅特別対策班、通称「かとく」を去年、設置するなど監督や指導を強めています。
電通 一連の問題受け改善の取り組み
電通をめぐっては、去年、新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が自殺し、ことし9月、過労が原因の労災と認められました。

母親の幸美さんは、記者会見で、「労災認定されても娘は戻ってきません。娘が生きているうちに会社はどうして対策をしてくれなかったのか」と訴えました。

まつりさんの過労自殺などを受けて厚生労働省は電通に立ち入り調査を行い、先月には労働基準法違反の疑いで強制捜査に乗り出しました。

電通では、一連の問題を受けて夜10時以降の深夜勤務を原則、禁止したほか、組合と取り決めた残業時間の上限を月5時間減らすなど労働環境を改善する取り組みを進めています。また、社員の心身の健康について、家族からも相談を受け付ける電話相談窓口を設置することや、育児や介護をしている社員を対象にした「在宅勤務制度」を始めることを22日、新たに発表しています。
社員「体質は変わっていない」
電通の現役の社員がNHKの取材に応じ、長時間労働の対策で一定の効果が出ているとする一方、家に持ち帰って仕事をする人が少なくないなど企業の体質は変わっていないと証言しました。

電通では新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が去年、過労のため自殺した問題などを受けて夜10時以降の深夜勤務を原則、行わないなどの労働環境の改善に向けた取り組みを進めています。

これについて今月、NHKの取材に応じた社員の1人は、「夜10時までという明確な残業規制が入ったため『あすまでにこれをやれ』と言って徹夜などを強いる理不尽な長時間労働は減っている」として対策で一定の効果が出ていると話します。

一方で「企業の体質は全く変わっていない。人によってはどんどん持ち帰って仕事をしている現状がある。ファミリーレストランや自宅、喫茶店など外に仕事を持ち出して作業をやっていると聞いている」と話しました。

さらに「体育会系という名目で正当化される理不尽なパワハラや人権を無視したひぼう中傷、暴言をはかれるといった企業文化は残っている。『俺はこれを乗り切ったんだからお前も乗り切れないと電通マンになれないんだぞ』といった企業風土は根深い」と話します。

特に新入社員に対しては、まつりさんの過労自殺が明らかになる前はパワハラともとれる厳しい指導が行われていたということで、「仕事がきつい部署では新入社員は3か月全く休みがなく、土日も出勤し続けるのが当たり前で、指導という名のもとで個室に詰め込んで個人的なことまでひぼう中傷する言葉を浴びせ続けるということが起こっていた」と証言しました。

そのうえで、「今回の件は電通の企業風土やパワハラが引き起こしたことで、犠牲者が出てしまったということを深く反省して社員一人一人が自分の言動をしっかりと見直してほしい」と話していました。

(2016年12月23日 18時27分 NHKニュースWEB)
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ブラック企業大賞 電通に

2016-12-25 22:10:10 | 労働
労働問題に取り組む弁護士やNPOなどが選ぶ「ブラック企業」大賞に、ことしは新入社員だった女性が過労のため自殺した大手広告会社の電通が選ばれました。
「ブラック企業大賞」は、労働問題に取り組む弁護士やNPO、ジャーナリストなど11人の委員が違法な長時間労働やパワハラなどで問題となった企業の中から選んでいます。

ことしは、従業員に違法な残業をさせていたとして罰金が科されたディスカウントストアのドン・キホーテや原子力発電所の審査の対応にあたっていた男性社員が過労のため自殺した関西電力など11社が候補となりました。

そして新入社員だった女性が過労のため自殺し、厚生労働省の強制捜査を受けた電通が、23日、大賞に選ばれました。

ブラック企業被害対策弁護団の代表を務める佐々木亮弁護士は、「新入社員の過労自殺だけでなく過去にも痛ましい事件が起きていて労働者の人権を大事にしてほしいという思いで選んだ。長時間労働やハラスメント防止にしっかり取り組んでもらいたい」と話していました。
ブラック企業 大手にも批判
「ブラック企業」とは、違法な長時間労働や残業代の未払い、パワハラなど労働環境が過酷な企業を表す言葉で、若者を中心に広く使われています。

ここ数年、一部の大手企業に対しても「ブラック企業だ」という批判が寄せられるようになり、厚生労働省は、全国に展開する大手企業を専門に調査する過重労働撲滅特別対策班、通称「かとく」を去年、設置するなど監督や指導を強めています。
電通 一連の問題受け改善の取り組み
電通をめぐっては、去年、新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が自殺し、ことし9月、過労が原因の労災と認められました。

母親の幸美さんは、記者会見で、「労災認定されても娘は戻ってきません。娘が生きているうちに会社はどうして対策をしてくれなかったのか」と訴えました。

まつりさんの過労自殺などを受けて厚生労働省は電通に立ち入り調査を行い、先月には労働基準法違反の疑いで強制捜査に乗り出しました。

電通では、一連の問題を受けて夜10時以降の深夜勤務を原則、禁止したほか、組合と取り決めた残業時間の上限を月5時間減らすなど労働環境を改善する取り組みを進めています。また、社員の心身の健康について、家族からも相談を受け付ける電話相談窓口を設置することや、育児や介護をしている社員を対象にした「在宅勤務制度」を始めることを22日、新たに発表しています。
社員「体質は変わっていない」
電通の現役の社員がNHKの取材に応じ、長時間労働の対策で一定の効果が出ているとする一方、家に持ち帰って仕事をする人が少なくないなど企業の体質は変わっていないと証言しました。

電通では新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が去年、過労のため自殺した問題などを受けて夜10時以降の深夜勤務を原則、行わないなどの労働環境の改善に向けた取り組みを進めています。

これについて今月、NHKの取材に応じた社員の1人は、「夜10時までという明確な残業規制が入ったため『あすまでにこれをやれ』と言って徹夜などを強いる理不尽な長時間労働は減っている」として対策で一定の効果が出ていると話します。

一方で「企業の体質は全く変わっていない。人によってはどんどん持ち帰って仕事をしている現状がある。ファミリーレストランや自宅、喫茶店など外に仕事を持ち出して作業をやっていると聞いている」と話しました。

さらに「体育会系という名目で正当化される理不尽なパワハラや人権を無視したひぼう中傷、暴言をはかれるといった企業文化は残っている。『俺はこれを乗り切ったんだからお前も乗り切れないと電通マンになれないんだぞ』といった企業風土は根深い」と話します。

特に新入社員に対しては、まつりさんの過労自殺が明らかになる前はパワハラともとれる厳しい指導が行われていたということで、「仕事がきつい部署では新入社員は3か月全く休みがなく、土日も出勤し続けるのが当たり前で、指導という名のもとで個室に詰め込んで個人的なことまでひぼう中傷する言葉を浴びせ続けるということが起こっていた」と証言しました。

そのうえで、「今回の件は電通の企業風土やパワハラが引き起こしたことで、犠牲者が出てしまったということを深く反省して社員一人一人が自分の言動をしっかりと見直してほしい」と話していました。

(2016年12月23日 18時27分 NHKニュースWEB)
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【主張】同一賃金の指針案 待遇改善と同時に育成を

2016-12-25 22:05:35 | 労働
 政府の「働き方改革実現会議」が、正社員と非正規社員の待遇格差を是正する同一労働同一賃金の指針案をまとめた。

 正社員と同じ仕事をするパートなど非正規社員に対しても、業績への貢献度を勘案して賞与を支払うことを求めた。

 さらに、非正規社員も経験や能力、成果などに応じて基本給を決め、交通費や福利厚生の扱いも原則的に正社員と同じにする必要があるとした。

 法的な強制力はないが、雇用形態による不合理な待遇格差の解消を促す妥当な内容といえる。

 非正規社員は働く人全体の4割近くを占める。待遇が向上し、所得環境が改善されなければ、個人消費の回復を通じた経済再生も多くは期待できまい。

 指針案は、正社員と非正規社員の給料などの待遇差をめぐり、認められる基準を示した。政府は企業が賃金体系を決める際の基準とするよう求め、食堂などの施設利用も同一となるように促す。

 厚生労働省によると、正社員とパート社員がいる事業所のうち、賞与を正社員に払ったのは8割以上だが、パートに払った事業所は4割以下だ。非正規社員を多く抱える小売りや外食への影響は大きいが、対応に努めてほしい。

 日本企業は、仕事の成果を評価する基準が不明確な場合が多いといわれる。成果の評価次第で昇給や賞与に違いが出る場合、非正規社員が納得できるような評価基準も求められよう。

 非正規社員の賃金は正社員の6割にとどまるが、政府は欧州並みの8割程度に引き上げる目標を掲げている。ただ、これは実際に賃金を支払う企業の経営動向に大きく左右される。非正規社員の着実な待遇改善につなげる政府の支援も欠かせない。

 国内では都市部中心に人手不足が深刻化している。これに伴ってパートやアルバイトの時給は上昇傾向にある。優秀な人材を確保するためにも賃上げは不可欠だ。正社員との不合理な待遇格差を解消することが肝要だ。

 もちろん、正社員か非正規社員かを問わず、賃金水準を安定的に引き上げるには、企業収益の拡大が欠かせない。

 それには、雇用形態を問わず従業員の技能などを高める職業訓練の充実も必要となろう。生産性の向上につながる設備投資にも積極的に取り組んでもらいたい。

(2016.12.25 05:02 産経ニュース)
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給与そのまま定年65歳まで延長 太陽生命、17年春メド

2016-12-22 08:24:04 | 労働
 太陽生命保険は2017年4月をめどに、定年を現在の60歳から65歳へ引き上げる。賃金体系を変えず、65歳まで現役時の給与を維持できるようにする。あわせて本人が望めば最長70歳まで嘱託として働けるようにする。優秀なシニアに活躍の場を提供する。

 本社や全国の支社で働く約2300人の社員が対象。管理職から外れる役職定年も現在の57歳から65歳に延ばす。保険の募集を担う営業職員は対象外だ。

 65歳への定年延長は保険業界で最も早い。他業種ではサントリーホールディングスや大和ハウス工業などが65歳定年制を導入している。ただ太陽生命のように延長後でも賃金体系を維持するのは珍しいという。

 同社は60歳に定年を迎えてから65歳まで嘱託として再雇用する制度を06年に設けた。今後は定年延長にあわせ、最長70歳まで働けるよう制度を改める。賃金は現役時の約3分の1になるという。

(2016/12/21 0:29日本経済新聞 電子版)
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