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カギは個人消費…2016年大予測~経済編

2015-12-29 20:01:41 | 労働
ニッセイ基礎研究所 経済調査室長 斎藤太郎

 2016年の日本経済は、「個人消費」と「設備投資」が景気回復のカギに――。個人消費は、これまで家計を圧迫していた物価高による実質賃金の低迷が一段落し、雇用も増えていることから改善傾向にある。個人消費が改善すれば、企業の売り上げが上がり、設備投資に回る資金も増える。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎・経済調査室長に詳しく分析してもらった。
景気回復の主役は個人消費と設備投資

 2016年の日本経済は民間需要の柱である個人消費、設備投資が景気回復の主役になりそうだ。かつて、日本の景気回復は好調な海外経済を背景とした輸出の増加や大型経済対策による公共事業の押し上げによってもたらされるパターンがほとんどだった。しかし、今回は両者ともに大きな期待ができない状況にある。

 アベノミクス始動後、大幅な円安にもかかわらず輸出は伸び悩みが続いている。海外経済の減速という循環的な要因に加え、国際競争力の低下や生産拠点の海外シフトといった構造要因が輸出の下押し要因になっているためだ。企業は海外生産シフトを進める一方で国内の生産能力を落としており、円安や海外経済の回復によって輸出環境が改善しても、国内生産の拡大によって輸出を伸ばすことが難しくなっている。輸出の回復ペースは今後も緩やかにとどまる可能性が高い。

 また、2014年度補正予算の効果一巡から息切れし始めた公共事業は、先行きも減少傾向が続くことが予想される。2015年度補正予算の公共事業追加が限定的なことに加え、2016年度当初予算案の公共事業費が前年並みにとどまっているためだ。

さえない個人消費…原因は実質賃金の低下

 個人消費は2014年4月の消費税率引き上げによって急速に落ち込んだ後、一進一退の動きにとどまっている。直近(2015年7-9月期)の個人消費の水準は、消費税率引き上げ前の駆け込み需要が本格化する直前の2013年10-12月期を2%以上下回っている(図表1)。


 個人消費低迷の主因は実質賃金が大きく落ち込んだことだ。好調な企業収益や政府の賃上げ要請を受けて、名目(金額)ベースの賃金は2014年度に入り増加し始めたが、消費税率引き上げで物価上昇率が急速に高まったため、名目賃金から物価上昇分を割り引いた実質賃金は大きく減少してしまった(図表2)。このため、駆け込み需要の反動がなくなった後も個人消費はさえない動きが続いている。


2016年は個人消費が改善する

 しかし、個人消費を取り巻く環境は徐々に改善している。消費税率引き上げの影響が一巡したことや、原油価格の大幅下落によってガソリン代、電気代などが大きく下がったことから、上昇が続いていた消費者物価(生鮮食品を除く総合)は2015年8月に2年4か月ぶりに下落に転じた。食品などの値上げは続いているものの、これまで家計が苦しんできた物価高による実質賃金の押し下げ圧力は大きく緩和されている。

 また、2015年夏のボーナスは期待外れに終わったが、2年連続のベースアップを反映し、賃金総額の約4分の3を占める所定内給与(基本給)は着実に増加している。名目賃金の上昇と物価上昇率の低下によって実質賃金は2015年7月から上昇を続けている。さらに、少子高齢化を背景とした人手不足感の高まりから企業の採用意欲は非常に強く、雇用者数も増加している。

 実質雇用者所得(一人当たり実質賃金×雇用者数)は2013年7-9月期に減少に転じた後、物価上昇率が大きく高まった2014年度には減少幅が大きく拡大したが、所定内給与を中心とした名目賃金の上昇と物価上昇率の低下から、2015年7-9月期には9四半期ぶりにプラスに転じた(図表3)。原油価格は2015年末にかけてさらに大きく下落したため、物価上昇による実質所得の目減りは当分、心配する必要がない。2016年の個人消費は実質雇用者所得の増加に支えられて回復基調が続く可能性が高いだろう。


設備投資も回復へ

 出遅れが目立っていた設備投資は、ようやく持ち直しの動きがはっきりしてきた。法人企業統計の設備投資は2015年4-6月の前年比5.6%から、7-9月期には同11.2%へと伸びを高めた(図表4)。また、日銀短観12月調査では2015年度の設備投資計画が前年度比7.8%(全規模・全産業)となり、12月調査時点としては過去5年間で最も高い伸びとなった。


 企業収益が過去最高を更新していることを考えれば、設備投資の回復は依然として力強さに欠けている。しかし、個人消費の回復によって売上の伸びが高まれば、企業の投資意欲が回復し、潤沢なキャッシュフローを設備投資に振り向ける動きが徐々に顕在化するだろう。

 2016年は輸出、公共事業による押し上げが期待できない中、個人消費、設備投資などの国内民間需要が経済成長の中心となろう。実質GDP成長率は1.1%と2015年の0.6%(ニッセイ基礎研究所による見込み)から伸びを高めると予想する。

注目される春闘の行方…個人消費の低迷を招くおそれも

 先行きの個人消費を大きく左右するのは、2016年春闘の賃上げ率だ。失業率が約20年ぶりの低水準まで改善するなど労働需給面からの賃金上昇圧力は引き続き強く、円安、原油安の追い風もあって企業収益は好調を維持している。賃上げを継続するための経済の好環境は継続していると考えられる。一方、中国をはじめとした新興国経済の減速懸念、足元の物価上昇率の低下など賃上げを抑制する要因も見られる。

 ニッセイ基礎研究所では、2016年度の春闘賃上げ率は2.60%と2015年度の2.38%を上回ることを想定しており、雇用所得環境のさらなる改善が個人消費の回復を後押しすることを見込んでいる。ただし、連合は2016年春闘の基本方針で、賃上げ要求水準を「2%程度を基準(定期昇給分を除く)」としており、2015年要求の「2%以上」からやや後退している。実際の賃上げ率が2015年度を下回り、原油価格の持ち直しなどから物価上昇率が高まるようなことがあれば、再び実質所得が低下し、個人消費の低迷が長引く恐れがある。2016年の景気動向を占う上でも春闘の行方が注目される。

プロフィル
斎藤太郎(さいとう・たろう)
 1992年京都大学教育学部卒、日本生命保険相互会社入社。1996年からニッセイ基礎研究所、2012年から現職。日本経済研究センターが実施している「ESPフォーキャスト調査」では過去5回、予測的中率の高い優秀フォーキャスターに選ばれた。主な著書に『図解 20年後の日本 -暮らしはどうなる? 社会はどうなる?-』(共著、ニッセイ基礎研究所編、2009年、日本経済新聞出版社)がある。

(2015年12月28日 05時20分 読売新聞)
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8都県9政令市、国に先行=公務員給与アップで異例の事態-時事通信調査

2015-12-29 20:01:07 | 労働
 都道府県と政令市の2015年度の職員給与をめぐり、8都県と9政令市が給与アップのための改正条例を成立させたことが、時事通信の調査で分かった。国家公務員の給与改定手続きが終わらないうちに地方公務員の給与が先行して改定される異例の事態に、総務省は「残念だ」と困惑している。
 職員給与の改正条例を成立させたのは、宮城、秋田、東京、鳥取、島根、徳島、福岡、大分の8都県と、札幌、さいたま、千葉、横浜、川崎、岡山、北九州、福岡、熊本の9政令市。
 その理由について、東京は「中高年層の給与据え置きなど、めりはりの利いた独自の厳しい見直しも実施しており、総合的に判断した」と説明。徳島は「増額改定が年内に行われることによる地域経済へのプラスの影響を考慮した」という。
 川崎からは「職員の生活に与える影響を考慮すると、速やかに改定すべきだ」といった声も。総じて地域経済や職員の生活への影響を重視し、先行改定に踏み切った形だ。
 公務員給与の改定に当たり、国の場合は人事院が内閣と国会に、都道府県と政令市の場合は各都道府県市の人事委員会が首長(知事と市長)と議会に勧告。これを受け、内閣と首長が関連法・条例の改正案を国会や議会に提出、成立させるプロセスを踏む。
 一方、地方公務員法は「職員給与は国や民間の給与水準などを考慮して決めること」と定める。この規定を根拠に総務省は従来、改正法の成立後に条例案を提出するよう、地方側に要請。しかし、今年は臨時国会が召集されず、人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定が、53年ぶりに年明けへ持ち越されていた。 
 国家公務員に関し、人事院は8月に月給を平均0.36%、ボーナス(期末・勤勉手当)の年間支給月数を0.1カ月引き上げるよう勧告した。内閣は12月に勧告の完全実施を決め、来年1月4日召集の通常国会に給与法改正案を提出する方針。
 都道府県と政令市では、各人事委が9月から11月にかけて勧告。全都道府県と大阪市を除く19政令市で、平均年収が増額となった。

(2015/12/27-14:39 時事ドットコム)
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公務員給与

2015-12-29 20:00:14 | 労働
 公務員給与 労働基本権を制約されているため、給与改定に関与できない国家公務員に代わり、第三者機関の人事院が必要な給与水準の見直しについて、内閣と国会に勧告する。国家公務員の給与を民間企業の水準に合わせることを目的に、原則として毎年実施する。同様の理由から、都道府県と政令市には人事委員会が設けられている。

(2015/12/27-14:39 時事ドットコム)
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労組組織率16・5% 北海道内の推定、過去最低を更新

2015-12-29 19:42:52 | 労働
 全道の労働組合の推定組織率(雇用者数に占める組合員の割合)が、6月末現在で前年比0・2ポイント減の16・5%だったことが、道のまとめで分かった。4年連続で減少し、過去最低を更新した。

 組合員数は前年比1529人減の32万4708人。このうちパート労働者の組合員は前年から283人増えて5万6507人となり、全体に占める割合は17・4%。道は「非正規労働者の組織率がまだ低い」とみている。

 産業別にみると、最も組合員の多い卸売・小売業が6万5238人(1297人増)、製造業が2万4740人(600人増)。公務員は4万8258人(1098人減)、サービス業は4378人(1415人減)だった。ナショナルセンター(全国中央組織)別では連合が2882人減の24万2719人。全労連が489人減の2万1678人、全国労働組合連絡協議会(全労協)が7人減の294人だった。

(2015/12/29 14:08 北海道新聞)
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子どもの貧困 踏み込んだ対策が要る

2015-12-29 19:41:44 | 労働
 子どもの貧困の是正に向けた対策を政府がまとめ、関連費用を来年度の当初予算案に計上した。ひとり親家庭に支給している児童扶養手当の増額が柱だ。ただ、対象が限られ、増額幅も十分とは言いがたい。

 とりわけ母子世帯は、働いても困窮から抜け出すのが難しい実態がある。経済的な支援の充実に加え、雇用や生活の安定を図る踏み込んだ施策が欠かせない。

 第1子の手当(最大で月4万2千円)は据え置くため、子どもが1人の世帯は増額にならない。第2子の5千円と第3子以降の3千円を所得に応じて増やすが、それぞれ最大で1万円と6千円だ。

 手当は、所得が少ないひとり親家庭の「命綱」と言われる。増額は第2子が36年ぶり、第3子は22年ぶりだから、ようやく前進したことにはなる。とはいえ2人目以降の支給額はまだ低い。拡充に充てる予算は28億円にすぎない。

 支給打ち切りの年齢も18歳のままだ。大学進学などの道を狭めるとして、20歳への延長を求める声は強い。実現を急ぐべきだ。

 子どもの貧困率は16・3%に上る。所得が分布中央値の半分未満の世帯で暮らす子どもの割合を示す。ほぼ6人に1人である。ひとり親家庭では半数を超す。

 母子世帯は特に厳しい。パート、アルバイトなど非正規で働く母親が大半で、就労収入は平均で年180万円ほどにとどまる。

 経済的な困窮のために子どもの可能性や選択肢が狭まれば、将来への希望を奪いかねない。貧困家庭の子は自己肯定感が低いことが多いと指摘されてもいる。

 のびのびと育つ権利や教育を受ける機会を全ての子どもに保障するために、貧困対策に力を入れなくてはならない。それは同時に、社会の未来への投資でもある。

 深刻な貧困の背景には、低賃金の非正規労働が拡大し、雇用が不安定化したことがある。労働者派遣法の改正で、派遣の受け入れ期間の制限が事実上なくなり、状況はさらに悪くなる恐れがある。

 税制による「所得の再分配」も不十分だ。それなのに政府は、子や孫への教育資金などの贈与を非課税とする優遇措置を広げている。再分配効果を損ね、格差を固定しかねない。

 問われているのは社会の公正さである。弱い立場の親や子どもがしわ寄せを受けないよう、税制のあり方や労働政策を政府は根本から見直すべきだ。それなしに、貧困の是正に本気で取り組んでいるとは言えない。

(2015年12月28日(月)信濃毎日新聞)
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介護報酬改定 職員の処遇改善 8割「実感、乏しい」

2015-12-29 19:39:57 | 労働
全労連、改定受け調査 /北海道

 介護職員の処遇改善を明記した今年度の介護報酬改定を受け、全労連が全国の介護労働者を対象としたアンケート調査の中間結果がまとまった。道労連が道内分をまとめたところ、処遇改善の実感を得ているのは2%にとどまり、「あまり感じない」(10・4%)と「全く感じない」(71・2%)が合わせて81・7%にのぼり、介護労働者の実感は乏しい事が分かった。

 調査は全国の介護労働者を対象とし、今年8月から12月までの予定で実施している。10月末までに、道内では705人(女性540人、男性156人、性別不明9人)から回答を得た。回答者の雇用形態は正規53%、非正規(フルタイム)22・8%、同(短時間)18・7%、登録ヘルパー3%だった。

 4月以降の月の収入については、上がった 20・9%▽変わらない 56%▽下がった 7・9%▽その他 15・2%。今の処遇状況に「不満」と「やや不満」は計47・6%で、「満足」「やや満足」の計19・6%を大きく上回った。また仕事を辞めたいと「いつも思う」(18・6%)「時々思う」(37・9%)と回答した労働者が5割超にのぼり、一層の処遇改善など離職対策が必要とされる結果となった。【三股智子】

(毎日新聞2015年12月28日 地方版)
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虚偽求人に罰則検討 厚労省、ブラック企業対策強化

2015-12-29 19:35:43 | 労働
 厚生労働省は企業が実際より高い賃金など虚偽の条件で人を募集し、トラブルとなる事態の防止策の検討に入った。職業紹介事業者に虚偽求人を出した企業に対し、職業安定法を改正し罰則を設ける案が浮上している。

 若者を使い捨てるように働かせる「ブラック企業」では募集時に示した勤務時間や賃金が実際とは異なる例が相次いでいる。紹介事業者に虚偽求人を出した企業には行政指導しかできないため、厚労省は正しい情報で職選びができるよう対策を強化し、働く人の保護を目指す。

 ハローワークの求人情報が実際の労働条件と異なるとの相談は平成26年度に1万2千件を超えた。厚労省は転職支援サービスなど職業紹介事業者経由の求人について有識者検討会で対策を検討。ハローワークや求人誌の虚偽求人問題も議論する考えだ。検討会が来夏までに意見をまとめた後、労使が参加する労働政策審議会で議論を深め、必要な法改正などを目指す。

(2015.12.28 21:48 産経ニュース)
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東京五輪効果30兆円 日銀GDP試算、雇用創出70万人

2015-12-29 19:35:01 | 労働
 日銀は28日、2020年に開く東京五輪の経済効果を発表した。競技場や交通インフラの整備といった建設投資や外国人観光客の増加で実質国内総生産(GDP)の押し上げは14~20年の累積で25兆~30兆円に達すると試算。建設業や観光業を中心に、最大で年間70万人以上の労働力が必要になるとはじいた。

 試算は五輪開催に向けた建設投資と訪日観光客の増加を積み上げた。総額10兆円と見積もった建設投資は、過去の五輪の事例を踏まえ、開催2年前の18年に最大となり、その後減少すると仮定。訪日観光客数は20年に3300万人に達するペースで増えると想定した。

 この前提で試算すると、五輪需要は15~18年の実質GDP成長率を年平均0.2~0.3%分押し上げる。18年のGDPの水準を約1%(5兆~6兆円)かさ上げする。雇用創出効果は18年が最大で73万人に上る。

 日銀は五輪効果を開催後まで維持するには「大胆な都市再生プロジェクトや思い切った規制緩和などを通じ、新たな需要を掘り起こしていく必要がある」と指摘した。また建設投資の増加などに伴う労働力不足を補うカギとして、女性や高齢者、外国人労働者の活用や、企業の省力化投資による生産性向上をあげた。

(2015/12/28 13:29日本経済新聞 電子版)
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消費拡大、高齢者就労がカギ=労働環境整備を-内閣府白書

2015-12-29 19:34:23 | 労働
 内閣府は28日、最近の経済動向を分析した「日本経済2015~16」(ミニ経済白書)を公表した。世帯主が60歳以上の高齢者層の消費動向について、無職世帯は貯蓄を取り崩して消費に充てており、勤労者世帯よりも消費水準が低いと指摘。「就労を希望する高齢者の労働参加の実現は、消費を拡大させる可能性が高い」と強調している。
 白書は、少子高齢化の進行に伴い、高齢者世帯の消費支出が全体の約半分を占めるまでに拡大している現状を確認。その上で、高齢者層のうち、勤労者世帯では可処分所得が消費支出を上回り、毎月の消費額も31万6000円と、無職世帯に比べて約7万円も多いと分析した。このため、高齢者が職に就き、安定した収入を得られるようにすることが、消費にもプラスに寄与するとの認識を表明している。
 また、高齢者の労働参加をめぐる課題として、(1)労働時間の柔軟性の乏しさ(2)高齢者が職業訓練に参加できる仕組みの不足(3)賃金水準の大幅低下など不利な労働条件-を挙げ、環境整備の重要性を訴えている。

(2015/12/28-16:34 時事ドットコム)
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高齢者の労働市場改革を提言 内閣府「ミニ経済白書」

2015-12-29 19:30:20 | 労働
 内閣府は28日、日本経済の見通しや課題についてまとめた年末恒例の報告書を公表した。テーマの一つに高齢者の雇用が経済に及ぼす影響を取り上げ、高齢者の労働市場の改革によって労働力確保と個人消費の下支えが期待できると提言した。

 毎年この時期に公表する報告書は「ミニ経済白書」とも呼ばれている。今年の報告書「日本経済2015―16」は、訪日客の誘客、中小企業の活性化なども取り上げた。

 高齢者の労働市場改革では、日本では65歳以上の労働時間が長いことが高齢者就労の障害となっていると分析。短時間勤務など柔軟な働き方を認めるべきだとした。

 例えば、スウェーデンなどの北欧諸国の企業の80%以上が柔軟な働き方を認めているのに対し、日本は17%にとどまっていると指摘した。

 このほか、高齢者が働きやすい環境づくりに向けては、(1)高齢者が技術を習得できる研修機会を設ける(2)定年後の再雇用で賃金が大幅に減らない仕組みをつくる――などの課題を挙げた。

 報告書は、高齢化により30年には60歳未満の就業者が14年より703万人も減ると警告した。一方、高齢者の雇用が広がれば、個人消費の約半分を占める高齢者の消費が拡大し日本経済が活性化するとした。

(2015/12/28 19:38 日経新聞)
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10月の実質賃金、確報値は0.4%増 名目賃金は0.7%増

2015-12-25 07:57:38 | 労働
 厚生労働省が24日発表した10月の毎月勤労統計調査(確報、従業員5人以上)によると、現金給与総額から物価変動分を除いた実質賃金は前年同月比0.4%増と4カ月連続で増加した。速報値も0.4%増だった。

 現金給与総額は0.7%増の26万6426円と、4カ月連続で増加した。基本給や家族手当などの所定内給与は0.3%増の23万9964円だった。ベースアップ(ベア)によって8カ月連続で増加している。残業代などの所定外給与は1.8%増の1万9964円、ボーナスにあたる特別給与は18.2%増の6498円だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

(2015/12/24 10:36 日経新聞)
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TPP発効で新規雇用80万人 政府試算公表

2015-12-25 07:56:24 | 労働
GDP14兆円押し上げ

 政府は24日、環太平洋経済連携協定(TPP)の発効に伴う経済効果の試算結果を公表した。貿易拡大による生産性の向上で、国内総生産(GDP)を実質的に約14兆円(2.6%)押し上げ、80万人の新規雇用を生むと見込んだ。農林水産物の生産額は安価な輸入品が流入しても、現在の約6兆8000億円から最大2100億円の減少にとどまると分析した。

 安倍晋三首相は同日の経済財政諮問会議で「TPPが極めて大きな経済効果を持つとの試算が示された」と評価したうえで「これを現実のものとして真に強い経済を実現する」と強調した。

 政府は早ければ来年2月にも協定に署名。来年1月4日召集の通常国会に関連法案を提出し、承認を目指す。経済効果が大きいとの試算を発表した背景には、TPPを成長戦略の柱に位置づける政権の方針を後押しする狙いもありそうだ。

 政府がTPP交渉に参加前の2013年3月に示した試算ではGDPの押し上げ効果が3.2兆円、農林水産物の生産額は3兆円減ると見込んでいた。今回は投資ルールの共通化など関税以外の成果を織り込んだうえ、農林水産業への悪影響が国内対策で大幅に抑えられると想定した結果、全体の経済効果が前回の4倍超に膨らんだ。

 今回はTPPが国内経済に影響する要素を関税撤廃以外にも幅広く見積もった。投資ルールの明確化で貿易や投資が拡大し、生産性が向上。労働者の実質賃金が上昇するほか、海外からの投資が増えて約80万人の雇用が生まれ、GDPを押し上げると見込んだ。

 農林水産業への影響は安価な海外品の輸入増で価格が下がり、牛肉や豚肉など33品目の生産額が1300億~2100億円減ると分析。ただ農家の赤字を補填するなどの国内対策で、農林水産物の国内生産量は維持できると分析した。

(2015/12/24 20:09 日経新聞)
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アベノミクス再点火狙う 予算案、1億総活躍に2.4兆円

2015-12-25 07:49:51 | 労働
 政府が24日閣議決定した2016年度予算案は、安倍晋三政権の経済政策アベノミクスの再点火を狙ったものだ。労働力の目減りを補うために「一億総活躍社会」を掲げ、保育所や介護施設の増設などに2.4兆円を投じて働き手を増やす。ただ労働市場改革や所得税改革といった懸案は置き去り。少子高齢化を踏まえた日本経済の再設計はまだ途上だ。


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 「経済再生と財政健全化の両立を具体的に示した内容だ」。経団連の榊原定征会長は24日、政府案について人手不足や介護離職に対処する一億総活躍関連の予算が盛り込まれた点を評価した。

 政府案は一億総活躍に向けたアベノミクスの「新3本の矢」のうち出生率1.8の達成に1.5兆円、介護離職ゼロの実現に2千億円を盛った。

 保育所の受け皿を40万人分から50万人分に増やし、企業内保育所も5万人分増やす。親の介護を理由に離職する人を減らすために、特別養護老人ホームやサービス付き高齢者住宅を整備する。仕事と育児・介護の両立支援を手厚くして、経済成長の制約になりかねない人手不足に対処する。

 3つ目の「矢」である国内総生産(GDP)600兆円に向けた予算には7千億円を計上した。労働生産性を高めるため、人工知能を使った技術開発支援などに投じる。法人実効税率を16年度に20%台まで引き下げ、企業に設備投資や賃上げを促す。環太平洋経済連携協定(TPP)の締結をにらみ、日本企業の活動範囲をTPP域内に広げる環境整備も急ぐ。

 新3本の矢は少子高齢化など日本の構造問題に対処しながら日本経済の再点火を狙ったものだ。

 過去最高の企業業績など「デフレ脱却」を掲げた旧3本の矢は一定の成果をあげた。ただ日本経済の実力を示す潜在成長率は金融危機があった08年以降は0.5%程度に張り付いたまま。この原因は働き手の減少と企業の生産性の低さという構造問題に行き着く。

 16年度予算案はこうした問題に向き合う姿勢を示したが、踏み込みは甘い。みずほ総合研究所の高田創チーフエコノミストは「配偶者控除など所得税改革や労働市場改革は手つかずで、これでは潜在成長率は上がらない」と指摘する。

 出生率1.8を最後に実現した84年当時は専業主婦世帯が共働き世帯よりも多かった。今は共働きが1077万世帯と、専業主婦の720万世帯を越える。それなのに所得税の配偶者控除で専業主婦世帯を優遇する税制や、会社員の夫を持つ専業主婦が国民年金保険料を納めなくてもよい問題には手を入れなかった。

 働き手は正社員と非正規労働者の2つの働き方に固定されてしまう現実がある。多様な働き方が広がらないと人材の流動化が起きず、産業の新陳代謝も起こらない。正社員の働き方を変える「脱時間給制度」の導入も遅れている。

 日本経済の好循環を創るには、企業が設備投資や賃上げに大きく踏み込めるかがカギを握る。だが賃金交渉をリードするトヨタ自動車グループの労組でつくる全トヨタ労連は、来春の賃金交渉の要求をベア3千円以上とし、15年の6千円以上から下げる方針を固めた。

 政府は16年度の経済成長率見通しを実質1.7%とし、15年度の1.2%から回復する姿を描いた。ただ15年度補正予算案執行や消費増税前の駆け込みという特殊要因を除くと1.0%にとどまる。日本経済の潜在力そのものを底上げする改革がなければ、成長力は持続しない公算が大きい。

(2015/12/25 1:30日本経済新聞 電子版)
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パート従業員の労組加入、初の100万人超え 厚労省調べ

2015-12-25 07:49:04 | 労働
 今年6月末時点で労働組合に加入するパート従業員は前年比5万5千人増の102万5千人で、全組合員に占める割合は10.4%になったことが24日、厚生労働省の労働組合基礎調査で分かった。人数で100万人、割合で10%を超えたのは、厚労省がパートに関する統計を取り始めた1990年以降初めて。

 雇用者数に占める組合員数の割合を示す「推定組織率」はパート従業員で0.3ポイント増えて7.0%となった。厚労省の担当者は「組合が、女性が多いパートなどの非正規従業員の取り込みを強化している」と分析する。

 全体の組合員数は988万2千人。前年同期より3万3千人増え、6年ぶりに増加に転じた。ただ雇用者数が48万人増えたこともあり、全国の労働組合の推定組織率は0.1ポイント低下し、過去最低の17.4%となった。組合数は296減って2万4983だった。

(2015/12/24 21:39 日経新聞)
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労働組合員、6年ぶり増=女性の加入が押し上げ-厚労省

2015-12-25 07:48:12 | 労働
 厚生労働省が24日発表した2015年の労働組合基礎調査によると、組合員数は前年比0.3%増の988万2000人となり、09年以来6年ぶりにプラスに転じた。女性の就労参加が進み、女性の組合員数が2.2%増の312万人と大幅に増えたことが全体を押し上げた。

(2015/12/24-17:43 時事ドットコム)
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