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不適正求人 5年で10万件 厚労省 指導監督に生かさず

2017-01-03 18:39:33 | 労働
 インターネットの就職活動サイトや求人誌に掲載された不適正な求人広告をチェックする厚生労働省の事業で、同省が委託先の業界団体から得た情報を各都道府県にある出先機関の労働局に伝えていなかったことが分かった。二〇一二年には総務省から、労働局に情報を伝えるよう勧告されていた。不適正な求人広告は一五年度までの五年間で十万件を超えたが、指導監督を担う労働局の取り締まりに生かされなかった。(中沢誠)
 就活サイトや求人誌を参考にして、好条件の会社に就職したはずが、実際には低賃金で過重労働させられる被害が相次いでおり、対策が急務になっている。
 この事業は「求人情報提供事業指導援助事業」。求人誌などを発行する業界団体「全国求人情報協会」(東京)が厚労省から委託を受け、就活サイトなどをチェックしたり、読者から求人広告への苦情相談を受け付けたりしてきた。求人内容に問題があれば、協会がサイト運営者らに連絡して改善を促しているが、毎年一万件以上の不適正な求人が報告されており、目に見えた効果は出ていない。
 協会が厚労省に報告した中には「講師募集の広告だが、面接で数十万円のテキストを販売している」「月給三十万円以上可能と書いてあったが、そのためには一日十三~十五時間働く必要がある」などの情報もあった。
 総務省は一二年一月、行政評価・監視制度に基づき、不適正な求人広告の内容を労働局にも伝えるよう厚労省に勧告。「事業で得た情報を踏まえ、労働局が指導できれば、民間求人広告の適正化の効果が期待できる」と、積極的な指導監督を求めた。これを受け、厚労省は「一三年度末から労働局への周知を開始予定」と改善を約束していた。
 しかし、一三年度以降も労働局に伝えた実績はなかった。理由について、厚労省需給調整事業課の松本圭課長は「結果的に提供する情報がなかった。指導にまでつなげるには、労働局の職員も限られており、業務の効率性から情報提供する意義は乏しいと判断した」と説明する。
 一方、総務省行政評価局の萬谷優人・地方業務室長は「限られた権限の中でも前向きに取り組んでいる労働局はある。活用できる情報はあるのでは」と実績ゼロに疑問を投げ掛ける。
 厚労省は、うその求人に対する規制を強化するため、来年の国会で職業安定法改正を目指しており、この事業についても「法改正に合わせて内容を見直したい」としている。
 <求人情報提供事業指導援助事業> 民間求人広告の適正化のため厚労省が1988年度から実施している。本年度の事業費は約1900万円。不適正な広告のうち最も多いのが、賃金に関して記載がないか、あいまいなもの。雇用形態や勤務時間に関するものも目立つ。

(2016年12月30日 東京新聞 朝刊)
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