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自由な働き方、成長の礎 「働く力再興」シンポ

2016-10-14 12:52:35 | 労働
 日本経済新聞社は13日、働き方改革を探るシンポジウム「働く力再興」を東京・大手町で開いた。登壇した経営者らは時間に縛られない自由な働き方を進め、個々の労働者の能力を向上させるべきだとそろって指摘。男性正社員が長時間労働をいとわない日本型の雇用は見直しが必要との認識を共有した。政府への注文も多く、改革の強力な推進を迫った。

リレー講演で登壇した(左から)モデレーターの山田久・日本総合研究所調査部長、志賀俊之・産業革新機構会長CEO、中村紀子・ポピンズCEO、牧野正幸・ワークスアプリケーションズ最高経営責任者、長谷川閑史・武田薬品工業会長(13日、東京・大手町)
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リレー講演で登壇した(左から)モデレーターの山田久・日本総合研究所調査部長、志賀俊之・産業革新機構会長CEO、中村紀子・ポピンズCEO、牧野正幸・ワークスアプリケーションズ最高経営責任者、長谷川閑史・武田薬品工業会長(13日、東京・大手町)
 加藤勝信働き方改革相は冒頭で講演し「日本の労働生産性を上げる意味で働き方改革を前に進めるのが必要」と述べた。世耕弘成経済産業相は「働き手の能力を最大限引き出し、企業が競争力を持つ。その結果、成功の果実がもたらされる」と指摘。副業など柔軟な働き方も必要とした。

 経営者には改革の進め方に不満もある。武田薬品工業の長谷川閑史会長は「高度に知的な仕事をする人まで働いた時間で評価するのはナンセンス」と指摘。労働時間でなく成果で評価する脱時間給制度の導入を訴えた。

 ワークスアプリケーションズの牧野正幸最高経営責任者(CEO)も成果と時間の兼ね合いに言及。「労働時間を短くするのはよいが、一人ひとりが会社で無駄にだらだら過ごす時間をなくすべきだ」と暗に残業時間の一律規制をけん制した。企業の活力向上につながらなければ、経営者から改革巻き直しを求める声も出そうだ。

 一方、労働者に自立を促す意見も出た。産業革新機構会長の志賀俊之日産自動車副会長は「プロフェッショナルな知識と技能が求められている」と指摘した。終身雇用が形骸化する中、転職など実力次第で会社を渡り歩く労働者像を示した。ポピンズの中村紀子CEOも「最後に必要なのは私たちの意識改革」とし、自己研さんの積み重ねを求めた。

 人口減で働き手は減少が避けられない。テンプホールディングスの水田正道社長は人材の有効活用を巡り「女性やシニア層だけでなく外国人も必要」と指摘。エン・ジャパンの鈴木孝二社長は「ミドル層を成長産業へ円滑に振り向けるのが大切」と述べた。

 企業の人事担当者は現場の工夫や苦悩を話し合った。朝の勤務を励行する伊藤忠商事の小林文彦常務執行役員は「残業時間が1割減り、社員の労働生産性が高くなった」と語った。みずほフィナンシャルグループの石井哲執行役常務は男性の育児休業取得率を100%に高めるなどして職場の刷新に取り組む考えを強調した。各社は家庭と両立しながら、従業員の会社貢献が進む仕組みを練る。

(2016/10/13 21:17 日経新聞)
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