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産業医の権限強化 過重労働防止策、企業に報告義務

2017-06-18 22:25:15 | 労働
 厚生労働省は長時間労働や過労死を防ぐため、2019年度にも企業で働く産業医の権限を強化する。企業に対し、過重労働を抑えるためにとった対策を産業医に報告するよう義務付けたり、選任した産業医を安易に解任できない仕組みを設けたりする。産業医が専門的な立場から会社の実情に即した助言をできる環境を整え、従業員の健康管理を徹底する。

 現行法では従業員50人以上の事業所に対し、産業医の選任を義務付けている。産業医には従業員への面接指導のほか、職場を月1回は巡回することなどが求められている。ただ企業との連携が進まず、働き過ぎを防げていないとの指摘もある。

 厚労省は産業医の指導の効果を高めるには、企業の対策や従業員とのやりとりを一定程度、把握する必要があるとみる。

 そこで企業には産業医との情報共有を促し、就業時間の削減や配置転換など講じた手立てを報告させる。産業医は企業の報告や情報をもとに従業員と面談する。対策を講じない企業には説明責任を果たすよう求める。今は企業と産業医がそうした情報を交換する規定がない。

 産業医が意見を言いやすい環境もつくる。企業が産業医との契約を打ち切るときはその理由を労働組合側に知らせる。企業に都合の悪い指摘をした産業医を簡単に解任できないようにする狙いだ。

 産業医の権限強化は、政府が進める働き方改革の一環。病気と仕事の両立やメンタル不調の改善で産業医が果たす役割は大きいとしている。残業時間の上限規制や正社員と非正規の不合理な待遇差をなくす「同一労働同一賃金」などと合わせ、今秋の臨時国会に関係法案を提出する方針だ。

▼産業医 事業所での従業員の健康管理について、専門的な立場から指導や助言を行う医師のこと。健康診断の実施やメンタルヘルス相談などが主な役割。従業員50人以上の事業所では選任することが義務付けられており、50人未満は努力義務、1千人以上の場合は専属の産業医を置くことが求められている。産業医の養成研修・講習を修了した医師は全国で約9万人おり、3万人程度が実働している。厚生労働省によると、パートタイムを除く一般労働者の年間総実労働時間は2016年で2024時間。20年前の1996年(2050時間)とほぼ横ばいだ。働く時間は縮まらず、第三者による点検の必要性は高まっている。政府も産業医の役割を重んじており、15年12月には従業員のメンタルヘルス対策の強化を促す「ストレスチェック制度」を企業に義務化。企業は今年6月から、月100時間を超える残業をした従業員を産業医に報告することが義務付けられた。従業員の健康管理を徹底するには、産業医と企業の連携が欠かせない。

(2017/6/18 0:39日本経済新聞 電子版)
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