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【連載】女性と仕事 (5)セクハラ相談、なお1万件

2016-04-15 07:54:35 | 労働
非正規など、地位の差背景に


 働きやすい職場にするために、ハラスメント対策は不可欠だ。セクハラ防止策が進んだことは男女雇用機会均等法の大きな成果の一つだが、セクハラの被害は今も絶えない。妊娠や出産を理由に不当な扱いを受けるマタニティー・ハラスメント(マタハラ)などもあり、職場から嫌がらせが消えたわけではない。


 「今から思えばセクハラがまかり通っていた」。大阪市内の会社に1962年に入社した元会社員の女性(72)は、60~70年代の職場を振り返る。男性社員の卓上には女性の水着姿のカレンダーが置かれ、男性におしりを触られた女性社員の「キャー」という悲鳴が上がることもあった。だが、どの女性も表立って文句は言えなかった。

大阪労働局でも「雇用環境・均等部」が発足。ハラスメントに関する相談や指導、解決までの取り組みを一体的に行う(大阪市中央区で)=前田尚紀撮影
大阪労働局でも「雇用環境・均等部」が発足。ハラスメントに関する相談や指導、解決までの取り組みを一体的に行う(大阪市中央区で)=前田尚紀撮影
 企業のセクハラ研修などを行う「職場のハラスメント研究所」(東京)代表の金子雅臣さんは、「当時の女性労働者は立場が弱く、男性に文句を言ったり会社に訴えたりすれば、解雇や退職を強要される場合があり、泣き寝入りする人も多かった」と話す。

 しかし、均等法が86年に施行され、「セクハラは、働く場所で起きている人権問題」との意識が強くなった。その後、女性が職場の男性を相手取ってのセクハラ訴訟が相次ぎ、社会の関心も高まった。国も均等法を相次いで改正。2007年にはセクハラ防止措置が義務化され、事業主は相談窓口の設置などが必要となった。

 元会社員の女性も、自分が退職した04年には、「職場の男女ともに、セクハラは許されないし許さないという意識になっていた。随分変わったと実感した」と話す。


 だが、セクハラが根絶されたわけではない。全国の労働局に寄せられる均等法関連の相談のうち、セクハラに関するものは、毎年1万件前後ある=グラフ=。大阪大学教授の牟田むた和恵さん(ジェンダー論)は「非正規労働者など弱い立場の人が増え、そうした地位の差を背景にしたセクハラが続いているのではないか」とみる。

 女性を巡るハラスメントでは、近年、マタハラも大きな問題となっている。厚生労働省が15年に初めて行った実態調査では、正社員の約2割、派遣労働者の約5割が被害を経験。解雇や雇い止め、降格のほか、「迷惑」などの発言を受けたケースもあった。

 マタハラ問題に取り組むNPO法人「マタハラNet」代表の小酒部おさかべさやかさんは、「ギリギリの人数で職場を回して人件費を抑える企業が多く、出産や育児で休業すると、周囲にしわ寄せがいく。そうした現状がマタハラに拍車をかけている」と指摘する。

 マタハラの防止策を企業に義務づける均等法などの改正案が、通常国会で成立した。来年1月に施行される。

 全国の労働局では1日、職場のハラスメントの相談から、紛争の解決までを一体的に行う部署「雇用環境・均等部(室)」が発足した。これまで、セクハラやマタハラなどの対応は雇用均等室、業務の範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与えるパワーハラスメントは総務部などと、窓口が分かれていたのをまとめた。

 法整備や態勢作りは進んでいる。ただ、職場のハラスメント研究所の金子さんは「男尊女卑や性別役割分業の意識が、壁として大きく立ちはだかっている。労働の場だけではなく、社会や家庭など、様々な場面で男女の問題を考えていくことが、セクハラやマタハラを減らすことにつながるのでは」と話している。

(2016年04月14日読売新聞)
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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-04-15 17:25:04
女性社員の割合や地位が上がっているのだから、当然に男性が被害者のセクハラが増えていると思うのだが、それはどのくらい補足されているだろうか? セクハラといえば、女性が被害者だというのは思い込みだと思う。 
げろが出そうなほど気持ち悪いと思った男性はそれなりに居るよ。 

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