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春闘 ベアには慎重な姿勢も 企業100社調査

2017-01-25 12:48:47 | 労働
ことしの春闘について、NHKが主要な企業100社を対象にアンケートを行った結果、半数を超える51社が何らかの形で賃上げを検討しているものの、基本給を引き上げるベースアップを検討している企業は24社にとどまりました。トランプ政権の発足などで経済の先行きに不確実性が増す中、ベアには慎重な姿勢がうかがえます。
NHKは、今月中旬にかけて主要な企業100社を対象に景気や賃金に関するアンケート調査を行いました。

まず、何らかの形で賃上げを検討するかどうかをたずねたところ、「検討する」と回答したのは51社で、「検討しない」は10社でした。

賃上げの具体的な方法を複数回答で聞いたところ、「定期昇給」が最も多く32社、「従業員の基本給を一律に引き上げるベースアップ」が14社、「賞与」や「一時金の引き上げ」が13社、「子育て世代など特定の層の基本給を引き上げるベースアップ」が10社、などとなっています。

ベアに相当する賃上げを検討している企業は合わせて24社にとどまっていてトランプ政権の発足などで経済の先行きに不確実性が増す中、ベアには慎重な姿勢がうかがえます。

次に、ことしの春闘で主要なテーマになる見通しの働き方改革に関して、政府が検討している時間外労働の上限規制について尋ねたところ、「賛成」が54社でした。その理由を尋ねたところ、「長時間労働の是正に効果があること」や「従来の働き方を変える必要がある」などとしています。

これに対し、「反対」は20社で、その理由として「一律の規制はなじまないこと」や「忙しい時期と忙しくない時期の差が大きいこと」などをあげています。

また、政府がまとめた「同一労働同一賃金」のガイドラインの案についてたずねたところ、「賛成」と回答したのは36社で、「非正規労働者のやる気につながること」や、「雇用慣行が変わるきっかけになること」などを理由にあげています。

一方、「反対」は24社で、「日本の雇用慣行になじまないこと」や、「非正規労働者が多く導入が困難なこと」などを理由としています。
トランプ政権の影響見極めたい
毎年春に会社側が賃金水準を決めている証券大手の大和証券グループ本社は、来年度の賃金の引き上げを前向きに検討しますが、アメリカのトランプ政権が世界経済などに与える影響を見極めたうえで、判断したいとしています。

大和証券グループ本社は、平成26年度から今年度まで3年連続で国内すべての社員を対象に賃上げを実施していて、新入社員の初任給も段階的に引き上げています。

日比野隆司社長は、来年度、賃上げを実施するかどうかを判断するポイントについて、「アメリカでトランプ政権が誕生し、国際情勢が大きく変わることが見込まれるので、不確実性が高まっている点をしっかりと押さえることが重要だ」と話しています。そのうえで「デフレマインドの払拭(ふっしょく)のためにも、何らかの賃上げをやっていきたい」と述べ、賃上げに前向きな姿勢を示しています。
賃金や人事制度見直す企業も
企業の間では、すでに、働き方改革につながる賃金や人事制度を見直すところも出ています。

紳士服チェーンのはるやまホールディングスは、ことし4月から、1か月の残業時間がゼロだった社員に月額1万5000円の手当を支給する「ノー残業手当」の導入を決めました。管理職を除くすべての社員1200人余りが対象で、残業をせずに効率よく業務を行うことを促し、長時間労働を減らすのが狙いです。

会社によりますと、1人当たりの残業時間はこれまで1か月の平均で10時間余りでしたが、制度の導入によって3割から4割ほど減らせると見込んでいるということです。

店舗で働く社員は「業務を効率化しようという意識づけがされると思う。仕事を早く終えたら空いた時間をプライベートや勉強に使いたい」と話していました。

会社では、繁忙期などに残業した場合はこれまでと同じように残業手当を支給し、総額が1万5000円に満たない場合は、手当と同じ額になるよう差額分を支払うことにしていて、会社側の負担は年間およそ1億円増えるということです。

治山正史社長は「社員一人一人がむだをなくすという意識で業務の効率化を考えれば、費用以上のリターンがある。そのために会社として、費用や手間をかけても残業を減らすんだという強い意志を示したかった」と話していました。
ことしの春闘 専門家は
ことしの春闘について、雇用問題に詳しい日本総合研究所の山田久チーフエコノミストは、「企業業績は改善の方向に向かっているので、全体としては賃上げに対して追い風が吹いている。ただ、トランプ大統領の就任によって対外的な通商政策にかなりの不透明感があり、経営者のマインド面で逆風が吹いてきている」と述べ、トランプ新政権の動向が労使交渉に影響を与える可能性があると指摘しています。

そのうえで「ベースアップは、一回上げると固定費となり、簡単には下げられないので、先行きが不透明だと決断がしづらくなる。賃上げ率は、これまで3年連続で2%を上回っているがベースアップがどこまで実現するかが焦点だ」と話しています。

また、政府が掲げる働き方改革に関連して山田さんは、「同一労働同一賃金や長時間労働の是正も春闘の大きな柱になる。人手不足で働く人たちの労働時間が有限だということを前提に見直していかないと回っていかない。生産性の向上につながれば、賃上げにもつながるので重要なテーマだ」と述べ、働き方改革も労使交渉の主要なテーマになると指摘しています。

(2017年1月23日 17時24分 NHKニュース)
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