http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG02HCM_S5A700C1CR8000/
国立天文台は2日、宇宙空間を埋め尽くすとされる謎の暗黒物質(ダークマター)の分布図を作ることに成功したと発表した。米ハワイ島にあるすばる望遠鏡を使った。宇宙の進化に大きく影響したと考えられている暗黒物質は直接観測できず正体は分かっていない。今回の成果は謎の解明に役立つと研究チームは期待している。
暗黒物質は宇宙の成分の約4分の1を占めるとされる。研究チームは巨大な重力で光が曲がる重力レンズ効果という現象を利用した。すばる望遠鏡に設置した視野の広い大型カメラで、かに座の方角を撮影。満月を縦横に3~4個程度並べた範囲の画像を得た。
これをもとに、暗黒物質の密度が分かる分布図を作った。銀河が集まっている領域で暗黒物質の密度が高い傾向にあった。暗黒物質が集まった塊が9個あることが分かったという。従来の理論予想よりも多かった。
国立天文台によると、海外の研究機関が同様の分布図を作っていたが、解像度に課題があった。研究チームは今後、観測範囲を700倍に広げた分布図を作る予定だ。
国立天文台は2日、宇宙空間を埋め尽くすとされる謎の暗黒物質(ダークマター)の分布図を作ることに成功したと発表した。米ハワイ島にあるすばる望遠鏡を使った。宇宙の進化に大きく影響したと考えられている暗黒物質は直接観測できず正体は分かっていない。今回の成果は謎の解明に役立つと研究チームは期待している。
暗黒物質は宇宙の成分の約4分の1を占めるとされる。研究チームは巨大な重力で光が曲がる重力レンズ効果という現象を利用した。すばる望遠鏡に設置した視野の広い大型カメラで、かに座の方角を撮影。満月を縦横に3~4個程度並べた範囲の画像を得た。
これをもとに、暗黒物質の密度が分かる分布図を作った。銀河が集まっている領域で暗黒物質の密度が高い傾向にあった。暗黒物質が集まった塊が9個あることが分かったという。従来の理論予想よりも多かった。
国立天文台によると、海外の研究機関が同様の分布図を作っていたが、解像度に課題があった。研究チームは今後、観測範囲を700倍に広げた分布図を作る予定だ。