人材育成社のブログ

 人粒を実らす人材育成の日々
(一粒=ひとつぶ)

なぜ重要な仕事を後回しにしてしまうのか

2017年07月19日 | コンサルティング

昨年より、働き方改革や仕事の生産性向上がますますクローズアップされたことにより、弊社でも最近このテーマに関する仕事を担当させていただくことが増えています。

このテーマの研修の際には、演習の中で仕事の優先順位のつけ方や、自身が担当している仕事の中で重要度が高い仕事を顕在化させる方法に関する時間を特別に設けています。

仕事の優先順位を判断する際の「軸」(基準)はいろいろあるかと思いますが、演習では一般的にもっともよく使われている「緊急度」と「重要度」によって考えていただいています。

その結果を見てみると、「緊急度は高いけれど、重要度が低い仕事」を優先してしまって、反対に「緊急度は低いけれど、重要度が高い仕事」を後回しにしている人が圧倒的に多いです。

その理由を伺ってみると、「緊急度が高いものの多くはルーチンワークであり、それは担当者として自分がやらざるを得ないから後回しにしにはできない」という答えが返ってくることが多いのです。

これは「グレシャムの法則(計画のグレシャムの法則)」の状態です。「グレシャムの法則」とは、16世紀にイギリス国王財政顧問トーマス・グレシャムが、エリザベス1世に対して「イギリスの良貨が外国に流出する原因は貨幣改悪のためである」と進言した故事に由来しています。ちなみに、このグレシャムの法則という命名は19世紀にイギリスの経済学者がしたのだそうです。

この「グレシャムの法則」は、よく経営組織にあてはめて使われることがあります。

「人間は目の前に大量のルーチンワークを積まれると、その処理に追われてしまい、創造的な仕事を後回しにしてしまう傾向がある」というものです。ルーチンな仕事に追われている人はそれらの処理に埋没してしまい、長期的な展望や革新的な解決策を考えるなどの仕事は後回しにしてしまうということです。

それでは、「創造的な仕事」とはどういう仕事なのでしょうか。

基本的には、潜在的な問題を発見する、仕事のやり方を根本的に改革する、仕組みにする、さらに、ビジョンを考えたり、長期的なビジョンを描いたり、自己啓発をしたりするようなことです。これらの仕事はまさに「緊急度は低いけれど、重要度が高い仕事」です。

そもそもルーチンワークに追われている人は、自分にとっての「緊急度が低いけれど重要度が高い仕事」にはどういうものがあるのかが分かっていないことが多いのです。

職場において、全てのメンバーが「緊急度は高いけれど重要度が低い仕事」である目の前のルーチンワークに追われてしまって、将来を展望するような創造的な仕事を後回しにしてしまったら、その組織はいったいどういうことになるのでしょう?

その答えは言わずもがなです。

いつも「忙しい」が口癖になっている方は、日常的なルーチンの作業ばかりをしていることによって重要な仕事を後回しにしていないか、自身をきちんと振り返えってみる必要があるのではないでしょうか。

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