人材育成社のブログ

 人粒を実らす人材育成の日々
(一粒=ひとつぶ)

お客は「落とす」もの?

2016年08月14日 | コンサルティング

「コミュニケーションはキャッチボールである」とよく言われます。話をするときに一方的に言葉を投げつけるのはコミュニケーションではありません。あくまでも双方向でのやり取りでなければなりません。このことはビジネスパーソンにとって特に大切なことです。

さらに、人と話すときに注意するべき点は次の3つです。1.相手が話をしているときは前向きな姿勢で聴く(眼を見る、うなずくなど非言語を使って聴く) 2.話の腰を折らない(途中で余計なことを言わない) 3.反論したくなってもすぐに「ちがう」と言わない(とりあえず最後まで聴く)

この3つを守るだけでビジネスの場で行うコミュニケーションはほぼ万全と言えます。

ところが、それを守っていても上手く意思疎通できない場合もあります。特に、商談中にそうした事態に陥ることがあります。次は、ある営業担当者(営業、と省略)と顧客企業の担当者(顧客、と省略)の商談の様子です。

営業 「来年度、工場の空調機を更新されるご計画とお聞きしました。」
顧客 「一応検討はしてみたのですが、まずはNCマシンが先かなと思っています。」
営業 「なるほどNCですね。では空調機の予算は取られていないのでしょうか。」
顧客 「取っていません。設備に回す予算がそこまで無いので。」
営業 「NCマシンは設置環境によっては故障しがちです。空調は問題ありませんか?」
顧客 「たぶん、大丈夫でしょう。」
営業 「温度や湿度は測定してみましたか?」
顧客 「現状で問題ないと思いますので、測定していません。」
営業 「そうですか。実はXX社さんでも同じような設備のリプレースをしたことがあったのですが、設置環境が悪くて上手く動作しないときがあったのです。やはり一度測定をすることをお勧めします。当社のサービスで、設置環境事前調査プログラムというものがありまして、無料で10点までの温度、湿度、振動、その他のデータを収集してお客様に・・・」

顧客 「あの・・・もう結構です。では、時間ですので失礼します。」

結局、この営業担当者はセールスに失敗してしまいました。それは、いかにコミュニケーションのルールを守ったとしても、「売らんかな」という姿勢があまりも強すぎたからです。

この営業担当者のように、「売る」ということをお客様との攻防戦(城を守る敵を攻め落とす)のように捉えている限り、商談は上手く行きません。

営業とは、お客様を「説得して落とす」ことではありません(少なくともBtoBでは)。

様々な本やセミナーで問題解決型、ソリューション型、提案型などが紹介されていますが、少なくともお客様の「味方」として、同じ方向を目指して話を進めるのが商談の基本です。

「落とそうとすれば、自分が落ちる」のが営業ではないでしょうか。

(人材育成社)

 

 

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