中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

営業パーソンが当然知っているはずの「日数」

2016年11月27日 | コンサルティング

多くの方は、営業パーソンの頭の中にあるのは売上目標(つまりはノルマ)だけだと思っているかもしれません。しかし、現役の営業パーソンあるいは営業職を経験したことがある方なら、もうひとつ重要なものがあることをご存知のはずです。

それは回収です。営業が売り上げた金額を100%現金で会社が手に入れることです。

「回収は経理や営業所の事務の人がやることでしょ?」とか、「そんなこと気にしなくてもお客さんはいつもきちんと振り込んでくれるよ」と思われた方は営業失格です。

当たり前のことですが、会社にとって売上が立った(計上された)瞬間は、売掛金という「ツケ」が発生したに過ぎません。会社の銀行口座にお客さんが現金を振り込んでくれるまではあくまでも「ツケ」ですから、本当に商品の代金を払ってくれるかどうかわからないのです。もし払ってくれなければ、商品を返してもらうしかありません。万が一商品すら返してくれなかったら、それこそ一大事です。

もちろん、お客さんが大企業や官庁ならば、回収なんて気にしなくても良いかもしれません。「ツケ」で売っても必ず代金を払ってくれます。しかし、そうでない場合は回収率100%などあり得ません。

営業の仕事は会社の生命の源である利益をもたらすことです。回収できないということは、会社の命を削るのと同じことです。

さらに、回収率が100%だったら問題はないかというと、決してそうではありません。売掛金がどのくらいで回収されるのか(「ツケ」が何日で現金になるのか)、その日数も極めて重要です。

通常、売上の集計は月末で締めて、翌月末に現金で振込みというパターンだと思います。たとえば7月1日に売上が立ったとすれば、8月31日に現金化します。約60日で回収できたわけです。7月31日なら約30日です。両者の平均をとって約45日としてみます。

ある税理士法人のホームページよれば、売上債権(売掛金+受取手形)の回収日数は、建設業、製造業、運輸業、卸売業は平均40~50日とのことです。ご参考までに。

この日数は、短ければ短いほど良いのは言うまでもありません。

100万円の売上で回収日数が45日だとすれば、45日間100万円の現金が「不在」なわけです。言い換えれば100万円をお客さんに無利子で貸しているのと同じことです。

もしあなたが営業パーソンなら、当然自分の会社の売上債権回収日数(平均)を知っていますよね。また、その数値は決算書から簡単に計算できることもご存知のはずです。

さて、あなたの会社は何日ですか?

(人材育成社)

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。