人材育成社のブログ

 人粒を実らす人材育成の日々
(一粒=ひとつぶ)

就活生の企業研究・業界研究は何をすればよいのか?

2017年06月07日 | コンサルティング

「63.4%」

これは、今年6月1日時点での来年(2018年)3月卒業予定の全国の大学4年生の就職内定率です。景気回復の影響を受けてか、前年対比で8.5ポイントも高い結果になっているようです。

しかし、街中では今もリクルートスーツに身を固めた学生達の光景をよく見かけますので、まだ「勝負はこれから」という人も多いのでしょう。

さて、先日大手製造業から既に内定を得ている男子学生と話をする機会がありました。就職活動を終えた今、活動を通して難しかったことについて話してくれたのです。彼が言うには適性などの自己分析ももちろん大変だったけれど、何よりも大変だったのは企業研究や業界研究だったとのことです。

希望している企業の情報を新聞や雑誌・インターネットで調べることはもちろん行ったものの、本当のところはよくわからなったとのことです。さらに、OBの社員数人からも話を聞いたそうですが、あまりピンとこなかったと言っていました。

この話を聞き終えて思ったのは、学生が企業の話を聞いてもよくわからないと思うのは、当然のことだろうということです。

企業のコンサルティングや研修の仕事を始めて20年以上経過している私であっても、初めての業界からいただく仕事については、すぐに内容を理解できるわけではありません。

実際に企業に伺う際には、それ相応の準備をしてから訪問するようにしていますが、それでも事前に得られる情報はかなり限られたものです。上場企業であれば、財務状況などの数値の情報を得ることができますから助かりますが、未上場であればそれもかないません。

限られた情報ではあっても、それに基づき分析をして一定の仮説を立てて訪問していますが、先方の話を伺って初めて詳しく業界の特徴や状況がわかり、仮説が間違っていたことが判明することも少なくありません。

また、初回訪問からいきなり込み入った情報を教えてもらえることはほとんどないわけです。これも何度も訪問を重ねていく中でようやく情報を得られるようになり、少しずつ詳しい状況や特徴が理解できるようになっていきます。

さらに信頼を得られるようになると、仕事を依頼してくださる部署だけでなく営業部署の人や、製造業であれば製造部、生産管理、品質管理、技術や開発部署の人などから各々話を伺う機会をいただくことができます。こうしてようやく全体像がわかるようになったり、企業風土が感じられるようになったりしていくわけです。

このように、企業や業界にかかる情報をきちんと入手しようとするのは大変なことなのです。

様々な情報が溢れていて、またスマホをはじめ種々の情報メディアを使えば簡単に情報を得ることができると言われている昨今ですが、「どのような情報を、どのように得るのか」については、それなりの努力と一定の経験を積まないと難しいと思います。

そう考えれば、いくら空前の売り手市場と言われている現在の状況ではあっても、就職活動の中で比較対象を持たない学生の彼らにとっては、企業研究、業界研究をするのは簡単ではありません。どの情報をどう得ればよいのか、得た情報をどう理解すればよいのかが難しいことは全く変わりがないということです。

バブル期を越えると言われている近年の就職環境においても、冒頭の学生のように、企業研究や業界研究で苦労するというこの状況は、今後もしばらく続くのでしょう。

人材育成のホームページ

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 「地味」なコンサルタントを... | トップ | あなたの「のれん」はいくら... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

コンサルティング」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL