中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である

2013年11月25日 | コンサルティング

これは江戸時代の農政家・思想家二宮尊徳(金治郎)の言葉です。これは現代にも通じるというより、現代にこそ必要なメッセージだと思います。

小学校の頃、道徳の時間がありましたが、残念ながらその内容は思い出せません。とはいえ、私は「道徳」という概念があること自体は大切なことだと思います。

経済学者M.フリードマンは「企業の社会的責任とは利益の最大化である」と述べています。同時に「道徳的責任は個人が負うべきであって企業ではない」とも。 

しかし、人間が集まって何かを決めるとき、人数が多くなればなるほど責任が分散します。そうなると、「集合的無責任」と呼べるような状態に陥りやすくなります。

最近の食品の偽装問題やメガバンクの不祥事を見ると、大きな企業ほど「責任」に対する考えが甘いように思います。もちろん「責任は社長である私にあります」という言葉は聞くのですが、ほとんど響いてこない感じがします。

さて、「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」を最も痛感しているのは中小企業の社長でしょう。大企業とは違い、罪を犯しても、儲けが無くなっても即倒産だからです。

それに比べて、大企業は不祥事が起きてもトップが頭を下げれば済みますし、赤字が生じても銀行がお金を貸してくれます。

ここで大企業を批判するつもりはありません。多くの従業員を雇用し、多額の税金を納めているのですから。

しかし、テレビの謝罪会見を見ると、この言葉を中小企業の社長と同じように真摯に受け止めているとはとても思えません。そう感じるのは私だけでしょうか。

(人材育成社)

 

 


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