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「あなたのゴールデンウィークは何連休?」

2016年05月05日 | コンサルティング

 「多分、5月2日と6日は当日になって『風邪をひいた』と言って休みを出す人が多いと思うけど、そこのところは分かってやりましょう」

 これは、知り合いが勤めているある会社の部長が、連休前に他の管理職に語った言葉だそうです。

 今年のゴールデンウィーク、早くも後半に入りましたが、皆さんはどのように過ごしていらっしゃいますか。

言うまでもありませんが、今年のゴールデンウィークは真中の5月2日と6日を休めば10連休になります。別の知り合いの会社では、労働組合が2日か6日のどちらかに有給休暇を積極的にとるようにと発信をしているとのことでしたが、実際にこの2日間を休んで10連休にしているのは全体の2割に満たないそうです。2日と6日の平日を恨めしいと思っている人も多いのではないでしょうか?

 そこで冒頭の言葉のように、事前に休みは出していなかったけれど、当日になって「やっぱり今日は休みたいな」と風邪を理由にする人が多いだろうから、上司はそこのところをちゃんとわかってやって欲しいということになるわけです。なかなかに部下思いの上司だと思います。

 日本では、かねてより有給休暇の取得率の低さが伝えられていますが、厚生労働省「平成27年就労条件総合調査」によると、日本の民間企業の平成27年の有給休暇取得率は47.6%と50%を下回る状態が続いています。この結果からも、多くの人が思うように有休を取れていないことがわかります。

 毎年、有給休暇取得率ランキングで有給休暇取得の先進企業とその取り組み内容を紹介している東洋経済新報社によれば、今年のランキング1位は5年連続でホンダで、取得率は3年平均で99.6%と他社を圧倒しています。

この数字、ほぼ完全取得状態であり、上記の平均の数字からすると驚異的な高さですが、ホンダでは年末に有休の残りが必ず20日以下になるよう全社で計画的な取得を進めているそうです。こうした取り組みもあって、高い有休取得率につながっているとのことですが、上位にランキングしているのはやはり大企業ばかりです。

現実問題として、中小企業ではそこまでの取り組みはなかなか進んでいないというのが実情でしょうが、今後はぜひ中小企業でも有休取得率を高めていく動きが広がって欲しいと思いますし、有給休暇の年5日取得の義務化に関する労基法改正についても、今後の展開に期待したいと考えています。

 さて、冒頭の「風邪」に掛けたわけではありませんが、5月4日は全国的に強い「風」が吹き荒れ、交通機関などにも影響が出ていました。本日5月5日の子どもの日は、東京では気温は上がったものの風は穏やかでしたが、天気予報によれば連休後半の明日6日や7日も再び風が強くなるようです。

 天気はともかく会社を経営している身としては、ぜひ我々中小企業にも「優しい追い風」が吹いてほしいと願っています。

 (人材育成社)


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