『河内藤園』に行く途中、目に止まったのが
この河内ダムの堰堤。
なんか感じるところがあったので、帰りに寄ってみることにしました。
近づいてよく見ると、切り石を積んだ堰堤?
手前側の洪水吐の部分は、アーチ型の石橋のような造りになっています。
堰堤中央部にあるのは、取水塔ですね。
説明板には、「大正8年に着工され、前後面石積みの重力式含石コンクリート造りである。」と書かれていました。
いまいちよく理解できなかったので、家に帰っていろいろ調べてみたところ、建設当時は高価だったコンクリートを節約する目的もあって、コンクリートの前面と後面に切り石を積んで覆う造りになっているんだそうな。
八幡製鉄所の工業用水を確保するために建造され、昭和2年竣工。
いまも現役で、八幡製鉄所に水を送りつづけています。
堰堤の高さは43.1m。長さは189m。
上は貯水池を周回するサイクリングロードの一部にもなっていて、自由に入れます。
堰堤中央部にある、取水塔です。
これも、表面に小ぶりな割り石がびっしりと貼られた、凝った造り。
設計時に、ヨーロッパの中世古城をイメージしたとか。
当時の会計検査院に、「公園じゃあるまいし、贅沢すぎる」と怒られたとかいう話も残っています。
それを考えると、堰堤本体の石積みも、経済的な理由だけでないように思えますね。
堰堤のはるか下にも、建設当時からの建物、「弁室」が残っていました。
この周辺には桜の木が植えられ、公園として整備されているようですよ。
ダムの堰堤だけでなく、貯水池周辺には、ダム建設当時から残っている珍しい橋もあるそうです。
今度は、紅葉の時期に行く予定なので、そのときにまた探索してみましょう。