中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 矢萩 大輔 ES組織開発・人事制度改革ブログ

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第5回 【企業事例②】ES目標面談 イノベーションは多様で幸せな職場から生まれる

2016-12-02 10:51:14 | 組織開発・社風改革
前回に引き続き、ES目標面談を取り入れた企業を2社紹介します。



※クリックして図を全て表示※


今回紹介する2社を合わせ3社の事例を紹介しますが、3社とも使用しているツールは異なります。クレドやGATE手帳、360度評価、カウンセリング、メンター制度などなど。ツールの数をあげていくと数に限りがありませんし、また、必ず結果が出るツールというものもありません。繰り返しになりますが、大切なのは組織の状態を知ることと、どのような組織を目指していくかを明確にしたうえでツールを選んでいくということです。



他社事例を見ていくときも、それぞれの企業がどのような悩みや思いで取組んでいるのかを意識しながら見てみてください。その中で共感できる点が見つかれば、それはきっと皆様の会社でも求められていることだと思います。





まずは、医療法人B社の事例です。この病院では、ダイバーシティ時代に対応した全員参加型の経営を目指そうというトップの思いの下、ES目標面談によりダイバーシティ研修が実施されました。職場のES度合いなどを測る組織診断を実施し、組織の働きやすさ、やりがいについて皆で共有しB社の課題を抽出し、部門目標をつくり上げました。
このB社でもA社と同様メンバー全員の目標を立てる前の目的を共有するというステップを踏んでいます。

ステップ2では、アドラーの理論に基づいた幸福とは何かを問うワークを通して、各個人がどんなことに幸せを感じるのか、また、職場やチームが幸福になるためにはどうすればよいかを問うワークを行い、個人の目標を立てる際のより所をみんなで共有しました。ステップ3では、B社では自社のクレド(行動規範)のようなものは作っていませんが、弊社のオリジナル手帳(GATE手帳)や職場の習慣などを通して、先人たちや社会性の高い人たちが大切にしているモノの見方等を参考に社員一同がそのことについて朝礼で個人の思いをみんなで共有する場を行っています。



組織にとって行動規範は大切ですが、変化と柔軟性が求められる時代、リアルタイムで軌道修正し続けることも必要です。一度決められたことを守り続けるだけではなく、都度チームで内省を繰り返し、考え直していく、そのためには、日常から思いの共有をする場を設けることが大切です。

ステップ4の「共感しあう」では、360°評価を行い、大人が成長するためにはどうすればよいのか?というテーマで結果をもとに研修を行い、今後の自己変容の課題をもとに次年度の目標のより所となりました。



もともとこの会社では、正社員と非正規社員との間でトラブルが多く、コミュニケーション、連携がうまくいっていない、正社員は非正規社員は早く帰るため残った仕事のしわ寄せが正社員の自分たちに来る、あてにならない。一方で、非正規社員は正社員の人が手を抜いて一日だらだら仕事をしている、一時間でできる仕事を三時間かけているなどとお互い対立していたのです。

ES目標面談を通して、新たな短時間正社員制度をつくり、お互いをよく知る、そして共感まで高めていった結果、待ち時間の問題や採用難の問題などを改善し、非正規社員も経営に参画することにより、問題が解決されていくという動きが出ています。

三つ目の事例の飲食業C社は、健康経営、労働時間の削減の取り組みを掲げ、ES目標面談を導入しました。同業他社では、過労死、メンタル不全などの問題がマスコミで取り上げられ、業界全体でブラック企業の温床のように言われ、人材を採用するのも困難な状態に陥っていました。

C社の社長は、ワールドカフェというワークショップの手法を用いて2020年にオリンピック終了後、自分たちはどのような生活をしているか?自分がわくわくしたライフスタイルをつくっているためには今日から何をすべきか?そのような根源的な問いかけから皆に問いかけ課題を共有し部門目標に落とし込んでいました。



そして、この会社では、目標の設定をチーム主体で行いました。以前は社長とスタッフが個別に個人目標を立てていたところを、店舗スタッフ全員で各店舗の課題を話し合い、それに対する問題解決の道筋を一人一人に3通り以上考えてきてもらい、ミーティングの場を持つのです。





6人の店舗では18通りの問題解決の術が出てくるわけですが、その18通りの問題解決の道筋をみんなから集めた知恵を結集して今期にやるべきことを話し合います。
そして、このブレークダウンミーティングでは同時に、担当者と達成基準評価まで決めてしまうのです。
ステップ1の段階で、お互いがどのような思いで仕事を通しての自己の成長、幸せな状態を感じるのかをチーム全体でお互いが理解できている状態であれば、その仕事は誰が担うべきか自ずと決まってくるのです。決まった目標はそのまま目標面談シートに書いていきます。またこの会社では誰がどんな仕事をこの1週間でやっているのかチーム全体で各人の仕事の見える化を行い、緊急度と重要度で全体の仕事の棚卸をします。



この過程では誰がどんな状態で仕事をしているのか自分の仕事がどんな形で周りに影響を与えているのか、自分が代わりにできることはないか、本当に今やらなくてはならないのかなどをステップ3の過程で共有していくのです。この過程でグッと仕事の生産性や労働時間の短縮が図られていきます。また関係性の質の向上には、他者貢献の意識が大切です。
人は承認されたいという強い欲求を持ってきます。
メンバー貢献シートでは、ステップ3の取り組みを通して、チーム内で互助の精神を育みます。
この会社では、結果として、労働時間を月10時間の削減を達成、しかも生産性は20%増です。さらに労働時間を一番削減した店舗に労働時間は表彰し、報酬を出す制度をつくった結果異なる改善へつなげていきます。そこから健康志向の新しい店舗をつくり、順調に売り上げも伸ばしているのです。



以上3つの事例をあげさせていただきました。ES組織開発4つのステップに応じて、個人の社会性を高めていきます。自分ごとからみんな事、そして世間ごとへと個人の社会性を高めていくのです。前項で解説させていただいた通り、アドラー曰く、人が幸福になるための要件の大切な視点として他者貢献をあげており、仕事の本質も他社貢献にあると言っています。ES目標面談は社員一人一人の思いの社会性を高め、個人の幸福度を上げていくのです。 

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