付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

★キャラクターの顔が突然変わる

2016-12-27 | ランキング・カテゴリー
 劇画タッチ、リアルっぽい絵のキャラクターが突然に頭身が小さくなってギャグっぽくなるマンガというのも今では普通になったかな。

『ホモホモ7』みなもと太郎(1970)
 劇画調のキャラが一瞬で3頭身そこそこに変貌するスパイもののコメディ。
 単なる一発ネタとして突然のキャラの変貌というだけなら手塚治虫のマンガが(ひょうたんつぎとか)普通にやっているので、どこが最初かきちんと調べようとすると、まず手塚治虫の作品をチェックしないといけませんが、作品としてそれを売りにしたのはたぶんこの作品が最初。

『がきデカ』山上たつひこ(1974)
 でもヒットした大きさで言えば、『がきデカ』にはかなわない。
 日本初の少年警察官と自称するこまわり君の暴走に、彼が通う小学校の同級生たちが巻き込まれるギャグ漫画。下品でエッチで絶対親には読ませちゃいけないやつ。
 イメージソングの「恐怖のこまわり君」もヒットしたらしい。どれくらいヒットしたかは知らないけれど、当時のラジオでは頻繁に「がんばれがんばれ ぼくのパンツ」の歌詞が流れてました。

『マカロニほうれん荘』鴨川つばめ(1977)
 真面目な高校生が、クラスメイトで下宿も同じという2人の落第生が巻き起こす騒動に巻き込まれる、スラップスティック・ギャグ漫画。頭身変化をギャグのメインに据えた作品。
 「トシちゃん25歳」とか「きんどーちゃん40歳」とか、当時の小中学生はみんな読んでた。

『軽井沢シンドローム』たがみよしひさ(1981)
 別荘地・軽井沢を舞台にした女性ヌード専門のフリーカメラマンと若者たちの青春群像で、女と女と女と女と暴走族の抗争の物語。基本的にシリアスな話なのに、登場人物がリアルな八頭身からギャグ頭身にひんぱんに切り替わったり、アニメや特撮ネタが随所に出てきたりして、重苦しさを吹き飛ばしてました。
 OVAでは、エッチなシーンになるとアニメから実写のイメージ映像に切り替わってたなあ……。
 エロマンガ以外で肯定的にハーレムエンドを描いた先駆け。

 ただ、前述したけれど、油断できないのは手塚治虫。
 新しい試みをどんどん考えていた人だし、何か流行りそうだとすぐに自分もマネして取り入れてくるし、しかも作品数が多いので、なにか「マンガ初めて」を考える時には、「この技法は先にどこかで手塚治虫が使っていないか」「この手塚治虫が使っている技法は、他で誰かが先に使っていないか」検証が必要な存在。
 手塚治虫はコミックや全集やCOMで一通り読んだけれど、手元にあるのは『白いパイロット』だけなので検証不能。とりあえず「手塚治虫以外で」としておきましょう。
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