月想記

戯言日記

グランギニョル未来

2014-08-31 | 芝居
ヨコハマ創造都市センターにて「グランギニョル未来」を観てきた。

感動したとか素晴らしいとかいう言葉は使いたくない舞台。
それは想いの集合体。祈りのような気持ちと共にただ圧倒された。

舞台での飴屋さんを観たのはMMMのSKINが最後だと思うから、20数年ぶりぐらいだった
のではないだろうか。
今回「グランギニョル」という言葉は付くものの、東京グランギニョルとは全く違った感じ
の作品なのだろうとは思っていた。
あの少年達が作り出すアングラな世界なんてはなから期待はしていない。
ただそこに通じる何かがあるのか考えながら観ていた。
結局答えは見つからなかったけれど、今の飴屋さんを感じる事は出来た気がする。

日航機墜落事故をテーマにしているこの作品は、とても重いし深い。
観ているものを簡単にわかった気にはさせてくれない。
それぞれが内にある感情に向かって、記憶を辿り今と繋ぎ合わせて感じ取るだけ。

山川冬樹さんがとにかく鬼気迫る存在感で、彼だからこそあの空気を作り出せたのではないか
と思う。金閣寺の舞台に出ていた時も存在そのもので金閣を表現していたのがすごく印象的
だったけれど、今回はもう人間じゃないような怖いぐらいの迫力だった。

昔のギニョルのような舞台を求めて行った人はガッカリするだろうけど、そもそも最近の
飴屋さんの活動を見ていればそういう作品ではないだろう事は想像がつく気もする。
個人的には子供らしい子供がずっと出てくる作品は苦手。
この舞台決して好きとは言えない。でも嫌いとも違う。
賛否両論というのが頷ける。
でも誰もが褒める作品なんて、それこそ怪しいもんだと思うのさw



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リアリティのダンス

2014-08-23 | 映画
アレハンドロ・ホドロフスキー監督の23年ぶりの作品。

チリで育った自身の少年時代をモチーフにしたお話なのだけれど、久々のホドロフスキー
作品に私はすっかり打ちのめされた。
他人の夢の中に入り込んでしまったような感覚で、観終わった後ずっとそこから抜けきれず
に彷徨っている気分。
少年の痛みと切なさ、家族の愛と葛藤が胸に迫ってきて思わず泣けてしまった。
泣く映画じゃないんだろうけど、私にはとても美しすぎて切なかった。

ロシア系ユダヤ人であることからいじめられているアレハンドロ少年を、影から寄り添い
見守っている大人になった監督自身。
少年が海に飛び込んで死のうとする時に、後ろからホドロフスキー監督が抱きしめるシーンが
好きだ。
自分も死ぬ事ばかり考えていた子供だったから、もしあの頃の自分に会えるなら幼い自分を
私もあんな風に受け止めてあげたいと思った。

「男とはこうあるべき」といった考えを一歩的に押しつける高圧的な父ハイメ。
演じているのはエルトポにも出演していた、監督の息子のブロンティス・ホドロフスキー!
この暴力的で共産主義者の父親が独裁政権の大統領を殺しに家を出て結局暗殺に失敗し、その
まま出奔し気がつけば記憶を失って見知らぬ女と一緒に暮らしていて、両手は麻痺して固まった
まま動かず、女が自殺した後親切な椅子職人に助けられるがその人も急死。
家に帰れず放浪し続ける中で、彼の中の父権主義は崩壊しどんどん人として変わって行く。
彼の変化と共に人生の奥深さや素晴らしさが怒濤のように押し寄せてきて、ただただ圧倒された。



そして妻サラのマリアのような優しさと美しさ。宗教的な母性を象徴する存在。
彼女の台詞は全て歌になっているところが面白い。始めはかなり違和感があったのだけれど、
観ているうちに全然気にならなくなり、その綺麗な踊るような歌声に引き込まれた。
めっちゃ巨乳ですw 魅力的です。

始まりのサーカスの赤、少年の服の青、ラストの船の紫・・と、色彩もとても鮮やかですごく
印象に残る。
ひたすらに美しく切なさで胸が一杯になる映画。


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ヤマヴィカポスター 寺山修司映画篇

2014-08-19 | 好きなもの諸々
ポスターハリスギャラリーにて映画「シュトルム・ウント・ドランクッ」公開記念
山田勇男個展「ヤマヴィカポスター寺山修司映画篇」も観た。

映画を撮り始めるきっかけにもなった寺山修司の実験映画作品をモチーフに作成された
オリジナルポスター約15点を展示。
美しい人魚の瞳と躍るフォントを堪能。彼のあの独特の手書き文字がたまらない。

「シュトルム・ウント・ドランクッ」の絵コンテ、小道具なども特別展示。
宇野亜喜良さんの描いたポスターの原画もあった♪
ユーロスペースへ行く際には、合わせて一緒に観る事をオススメする。
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トークショー

2014-08-18 | 好きなもの諸々
映画の始まる前に山田監督、宇野亜喜良さん、黒色すみれのお二人でトークショーが。
上映前でネタバレしないようにする為か、映画とは直接関係ない話がメインだったの
だけれど、山田さんが一番好きな映画監督はフェリーニとかフェリーニの撮影時の
こだわりとか、色々聞けて楽しかった。
宇野さんは喋りだすと止まらないらしい・・w

すみれーずのお二人の浴衣姿が可愛かった。いつ見てもほんとに可愛い♪


山田監督は実年齢よりかなり若い!という印象。素敵な方です。
宇野さんはダンディでお茶目。私の憧れのお方。


今回映画の広告イラストを宇野さんが担当しているのだけれど、これレトロだけれど
とてもモダンですごく好き。
前売り券の購入でポスター貰えたのでご機嫌なり♪
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シュトルム・ウント・ドランクッ

2014-08-18 | 映画
ユーロスペースにて山田勇男監督の「シュトルム・ウント・ドランクッ」を鑑賞。

大正時代に存在した無政府主義結社ギロチン社。
愛しきテロリスト達の熱い生き様は正に疾風怒濤。(シュトルム・ウント・ドランクッは
疾風怒濤の意。)
真剣なのにどこか抜けていて、ちょっと寂しくてやるせない。
そして謎の女エミルの存在。それは夢のまた夢。
時空が捩じれて歪んで戻る、摩訶不思議な余韻の残る映画。



この映画少年王者舘のメンバーを中心にすごい人達がちょこちょこ出ていて、出演陣が
めちゃめちゃ豪華。
天野天街、流山児祥、佐野史郎、あがた森魚、宍戸幸司、つげ忠男、原マスミ、知久寿焼
・・etc. ラストに登場の南天堂バンドはジンタらムータ with 黒色すみれだ!
珈琲屋主人はどこかで観た顔だと思ったら石川真希さんで、佐野さんとご夫婦共演だった~。
(その昔タイムスリップのライブには何度か行っている。)

私的には黒色すみれのお二人と宍戸幸司さんが特に楽しみだった。
若い頃割礼大好きでよくライブに行っていたのだ。セリフ一言で一瞬だったけど、宍戸さん
すぐにわかったよ。変わってなくて感動したよ!w
知久寿焼さん最初どこに出てたかわからなくて、後で昆虫採集の男がそうだったと知りうぉ~
ってなった。少し感じが変わったけど、あの飄々とした独特の空気はなるほどの存在感。



今回映像の面白さもさる事ながら、効果音の使い方が非常に個性的で音でもすごく楽しめる。
じわじわと何度でも観たくなる、夢うつつを心地良く彷徨える作品。

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