バルカンの古都ブラショフ便り

ルーマニアのブラショフ市へ国際親善・文化交流のために駐在することに。日本では馴染みの薄い東欧での見聞・体験を紹介します。

ルーマニアの桜

2007年03月21日 17時19分51秒 | Weblog
 先週、ブカレストに行ったら桜が咲いていました。山峡の町ブラショフに比べると、やはり暖かいのだなァと実感しました。日本の桜に比べると、欧州の桜は山桜のようで、寂しい感じがします。

 
 全枝を覆い尽くして咲く日本の桜の豪華さは、世界に比類亡きものと誇って良いでしょう。しかもパット散るところが良い。この潔さも世界1でしょう。花便りが聞かれ始めると日本中が明日の天気を気に掛けるというのも、古来からの優雅な文化です。

 - 願わくば花の下にて春死なん その如月の望月の頃 -

 桜大好き人間の第一人者、西行法師の歌です。一方で、「花は盛りに、月は隈無きをのみ見るものかは」と言った兼好法師も変人っぽくて面白く思います。満開を讃えるのか、落花の侘びを楽しむのか、日本で桜を見るといつもこの二人の法師を思い浮かべていました。花を愛でる時節を巡っての議論は尽きないのが日本文化ですね。

  しかし自然院は実のところ、関東に多い染井吉野は、形は豪華なのですが色が白すぎるので、あまり好きではありません。京都の桜は、もっと赤味があって綺麗です。最も好きなのは円山公園の桜です。

  ところで、桜はどうして一度に咲いて一度に散るのでしょう。「そんなこと当たり前だ。桜だからだ。」と言われそうですが、自然院の素朴な疑問も聞いて下さ い。確か学校の理科で「植物が花を咲かせるのは、虫を引きつけ花粉をばら蒔くためである。」と教わったと思います。しかし、こんなに一度に咲いてしまって は、虫も回りきれない間に散ってしまうことになります。全く虫の都合をムシした話ではありませんか? 本当に花粉をばら蒔くことが目的なら、少しずつ順次 花を咲かせた方が、桜にとっても虫にとってもムシの良い話になると思うのですが。
こんな事を考える自然院も変人?

海外とテレビ電話 --- しかも無料

2007年03月15日 02時02分56秒 | Weblog

 いや~ァ すごい時代になったなァ と言うのが実感。海外とPCを通じてお互いの顔を見ながら話ができるとは!しかも、無料(タダ)! 孫の成長振りも日々見れるし、これなら思い残すことはない。

 自然院が海外出張を始めたのは、30余年前。一番ひどい経験は、70年代のアフリカ・ナイジェリアへ3ヶ月間出張した時のこと。日本へ電話する時は、電報局へ行って通話を申し込む。数時間待たされて漸くつながる。高い電話料金を気にしながらしゃべった。数分の電話のために半日を潰すといった経験がある。その時、「いつかはテレビ電話で海外とも自由にしゃべれる時代が来るだろうに」とは思った。しかし、それが無料でとまでは想像しなかったと思う。時代は、その頃の空想をあっさりと通り越したと言うことで、感慨深い。

 こんな昔話を書いていると、急に自分が年寄りくさくなったような気がするが、やはり世の中の進歩を自分の経験と照らし合わせながら実感しようとするのは大事な事だと思う。これからも書くぞ! 化石と言われても結構。