新古今和歌集の部屋

源氏物語と新古今和歌集 萌え出る春 蓬生


蓬生

 いまはかぎりなりけり、としごろあらぬさまなる御さまを、かなしういみじきことを思ひながらも、もえいづるはるにあひ給はなむとねじわたりつれど、たびしかはらなどまでよろこびおもふなる御くらゐあらたまりなどするを、よそにのみきくべきなりけり、かなしかりしおりのうれはしさは、たゞわが身ひとつのためになれるとおぼえし、かひなきよかな、と心くだけてつらくかなしければ、人しれずねをのみなき給ふ。



第一   春歌上
題しらず 志貴皇子
岩そそぐたるひの上のさ蕨の萌えいづる春になりにけるかな
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