横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

オープンソースGIS、地理情報、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

今年のOpenStreetMapのカンファレンスは東京で開催!

2012-01-04 13:01:15 | OSGeo/FOSS4G
 新年早々、ビッグなニュースが入ってきた。今年のOpenStreetMapの国際カンファレンスである「State of the Map (SOTM)」の開催地が東京に決定した、というニュースだ。

 OpenStreetMapが何かを知らない人は、地理情報関連に興味のある人たちの間ではほとんどいなくなったと思うが、誰もがGPSデバイスやPCなどのIT機器所有できる時代にあって、コミュニティの力で自分たちの自由に使える地図データを構築しようという活動だ。発祥はイギリスのロンドンで、主として西欧、北米で活発になり、今やアジアを含む世界中で活発な活動が繰り広げられている。

 日本での活動は、一昨年あたりから大きく広がりだして、昨年は旧アルプス社の地図データの提供や、震災を契機に広がったマッピング活動などによって、大きく飛躍した。そして、日本チームが昨秋に立候補して、その結果を待っていた。ポルトガル、キューバ、フランス、グルジアからの立候補に競り勝っての「当選」である。

 ちなみに、開催が予定されている9月6日から8日の直後に、北京でFOSS4G 2012が9月10から15日に開催されることが決まっている。同じ東アジアに位置し、東京から3時間の場所でもあり、両者が何らかの相乗効果をもたらせると理想である。

 なお、FOSS4G Tokyo/Osakaの今年の開催日は未定であるが、例年通り11月前半の開催を念頭に調整を行っている。もちろん、北京のFOSS4G 2012直後とか、東京でのSOTM直前とかに開催するという野心的なアイデアもなくはない。ただ、実行委員関係者がダブっていたりするので修羅場になりそうで怖くて避けたいところだが・・・
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2011年の最終日に当たって

2011-12-31 01:39:50 | OSGeo/FOSS4G
 2011年の最終日に当たり、FOSS4Gのトレンドを振り返って思うのは、QGISやGRASSという、デスクトップツールの飛躍的な普及だ。ティッピングポイントを超えたというか、臨界点に達したというか、そんな思いだ。あの東日本大震災に際して、OSGeo財団日本支部のコミュニティは、航空写真の幾何補整をごく短時間で行ったのだが、それを成立させた前提条件として、こうしたツールが普及してきていたことが上げられる。

 この、QGISとGRASS、FOSS4G分野のデスクトップツールとして代表的なものであり、いずれも実用に十分耐えうるスペックを兼ね備えている。それを日本でどうやって普及させることに成功したのか、少し振り返ってみる。

 今から2年半前、2009年の7月、農環研の岩崎さん(@wata909)から、文科省の宇宙利用促進調整委託費の事業公募のニュースと、その提案骨子をメールでいただいた。岩崎さんのプランは、QGISとGRASSで衛星データを容易に取り扱うべく、QGISとGRASSの日本語化と日本語でのチュートリアル整備、そして成果の普及活動をセットにしていた。日本でのFOSS4G普及、特にデスクトップツールの普及の大きな障害が解消されるという野心的なプランだ。そして、私の会社を含む、OSGeo財団日本支部のアクティブなメンバーが所属する大学、企業等が協力する、OSGeo財団日本支部初の共同プロジェクトという大変魅力的な内容だった。

 当時、汎用デスクトップGISであるQGISは、古くからのメニューの一部は日本語になっていたが、度重なる機能強化に伴って英語のメニューが増えていた。豊富な機能を誇るGRASSは、ようやくWindows環境で動作するバージョンが使い物になっていたが、このメニューの日本語化については進んでいなかった。さらに、日本語環境で正常に動作しないコマンドもあった。そのため、当時はQGISやGRASSを誰もが使おうというレベルでは無く、日本ではユーザーが限られたままだった。

 早速提案書をまとめ、その結果を待った。しかし、2月以上経っても返事が来ない。ちょうど、2009年8月末に、日本の政治史上に残る「政権交代」が起きた。旧自民党政権が決めた補正予算の執行停止、そして事業仕分けの開始という大揺れが起きていたのだが、その影響でこの選考も一時期停止していたのだとは思わず、当然我々は落とされたものだと思い込んでいた。10月末に、突然採択の通知が届くまでは!

 日本支部には、誰1人「専属職員」はいない。全員が社会人あるいは学生として、何らかの”仕事”を持っている。その状況で、FOSS4Gツールの日本語化や普及活動を行うのは容易ではない。大抵は、土日や平日夜間などを使い、ボランティアとして活動している。仕事が忙しければ、活動に割ける時間も減ってしまう。MapServerやPostGISなどのようなサーバー系のツールと違って、QGISやGRASSなどのデスクトップツールは、ユーザーインターフェイスがあり、機能の数に応じて、メニュー、ヘルプ、メッセージなどが多数あるので大変に手間がかかる。堂々と「仕事」として十分な時間を割くことができなければ、容易に達成しがたい。そして、普及活動も同様だ。FOSS4Gを事業の柱に据えている私の会社であっても、売上になかなか結びつかないような活動を業務として行うことは通常はできない。そんな障害を、このプロジェクトはクリアしてくれた。

 ここ1〜2年のQGISやGRASSのめざましい利用普及は、文科省のこのプロジェクトが支えになったと言っても良い。
 2009年度に開始された3カ年のプロジェクトは、時間や費用の問題を抜本的にクリアしてくれた。以来、特に日本語化が遅れていたQGISは、嘉山さん(@pokopen)が業務として取り組むことが出来るようになってから急加速し、今や世界中のローカライズ率でトップランクを維持するまでになった。大阪市大と帝塚山学院大のメンバーによって、GRASSも待望のベクター系のメニューやヘルプなどの日本語化が進み、さらに日本語Windows7で動作するようになって、利用時の敷居が大幅に軽減された。そして、メンバーが手分けをして、GIS学会、FOSS4Gカンファレンスなどにおいて、QGISとGRASSを使った衛星データ活用の講座を行い、また利用のチュートリアルを作成するなど、これまでにない活発な利用普及活動を行えた。
 このプロジェクトは、来年(2012年)3月末で終了する。残された3ヶ月間を有効に活用して、さらに普及に努めたい。

 FOSS4Gの世界の進歩はとても早くて、今から当時を振り返ってみるとわずか2年半前とはとても思えないくらいの進歩があるのだが、2011年は本当にこのことを実感した一年であった。日本のコミュニティの力に心から感謝の意を表したい。
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FOSS4G 2011 Osaka コアデイ

2011-11-27 21:18:28 | OSGeo/FOSS4G
 大阪の2日目(11月12日)は、コアデイ。FOSS4Gツールの技術・事例紹介を中心に開催された。

 FOSS4G Osakaは、大阪南港ATCの6階で毎年行っているのだが、今年は6階に大阪市の関連部署が入居したこともあって、KOF(関西オープンフォーラム)自体を10階で開催することになった。その結果、ブースは10階、会場は6階と、移動はちょっと不便になってしまった。
 KOF会場でのOSGeo財団ブース

 KOFの一つとしてFOSS4G Osakaを開催する大きなメリットは、OSGeo財団以外のオープンソースコミュニティの皆さんと交流できることで、私も「ツアー」の時間に、いろいろなブースを見て回ることができた。おじさん(お兄さん)コミュニティに混じって、ひときわ年齢が低いのは灘高のブース。中高一貫校だから、中学生も結構混じっていて、将来恐るべしといったところ。

 Gérald Fenoy氏の「MapMint: Your SDI out of the box」
 ZOOプロジェクトの主宰者であるGerald氏が新たに進めている、統合的なSDIフレームワークMapMintの説明。これは、商用サービスとして提供されるらしい。

 中部大学の本多潔先生の「cloudSense - フィールドセンサネットワークの ためのクラウドサービスプ ラットフォーム」
 本多先生は、中部大学に赴任される前に在籍されていた、タイ(アユタヤ)にあるAITでの研究成果の発表

 揚げ物冷凍 だがうまい!

 6階の港が見えるレストランでOSGeo財団日本支部のランチパーティー
かなりのボリュームで、結局食べきれずに、折り詰めにして皆で分けることになった。

 ランチパーティでは、OSGeoの未来を担う?若手も参加。
 OSGeoキッズ登場!

 午後からは再び発表セッションが続く。
 続々参加者が集ってきて、最終的にほぼ満席状態になった。すごい。

 ひょっとしたら、この受付スタッフの魅力が大きな理由なのかも知れない・・
 受付のお手伝いをいただいた奈良大学の地理学科の学生さん達

 ネパールでの支援のお話と、高校の情報科の授業にGISを採り入れているという事例
 清教学園の竹中章勝先生の「ネパールの教育支援とGIS活用」

 元持卓也氏・山本拓矢氏による「Androidを用いたFOSS4Gツール紹介」

 京都大学生存圏研究所のEugenio Realini氏による「Improving goGPS: Java implementation, web applications and add ons」

 Joseph Fourier UniversityのJacques Lemordant氏による「An iOS Mixed Reality Browser with environmental queries using panoramics described in OSM」

 農業環境技術研究所の岩崎亘典氏による「ボランティアによる空中写真の幾何補正」
 岩崎さんは震災当時はドイツのボンで研究滞在中でありながらも、すばらしいリーダーシップとコーディネイトを行って下さった。それにあわせて、多数のボランティアがFOSS4Gツールを駆使して短時間に膨大な作業に協力していただけたことも本当にありがたかった。この発表の最後、岩崎さんが感涙にむせぶシーンも。

 そして、コアデイで最も感嘆の声を集めたのが、奈良大学の発表。
 震災直後、首都圏組が立ち上がりに苦しむ中、昼夜兼行のボランティアワークによって、機動力を最大限に発揮してくれた。その中核となったツールがQGIS。FOSS4G無くしては、この成果はあり得ない。
 奈良大学4年の田村賢哉さんによる「オープンがつくりだした学生による震災対応」
 「FreeやOpenの場は、学生にとって自分の力を発揮できる場所」「OSGeoは学生にとってチャンスの場でもある」という、これからを担う世代からのコメントは、大変に力づけられる。

 奈良大学におけるFOSS4Gの導入状況
 2010年にわずか十数名だったものが、2011年には200名まで大幅増!

 QGISに加えてGRASSも活用。なかなか本格的だ。(ピースサインは作成者の尾崎さん)

 昨年度までは国土地理院にいらっしゃった鎌田さんは、現在国土交通大学校に異動された。国土交通大学校は、公務員の研修機関であり、そこにおいて、QGIS等のFOSS4Gツールを活用する講座を展開していくという発表。高価な商用製品の場合、「これがいいので導入しよう」と思っても、予算獲得が困難であったり、時間がかかってしまい、結局研修で学んだ内容がすぐに活かせないことが頻繁に起こりうる。一方、FOSS4Gツールは、すぐに導入できるため、研修内容の記憶が鮮明なうちに実務で活用できるというメリットが大きいという。実際に、受講生からの評価も高いとのこと。
 国土交通大学校の鎌田高造氏による「国の研修機関におけるQGIS」

 マピオンは地図画像作成にMapServer等を活用していることは既に知られているが、今年度からOSGeo財団の団体会員になっていただいた。今回の発表は、震災後にマピオンが様々な情報提供を行ったことの発表。私も計画停電マップは大変役に立った。
 株式会社マピオンの松浦慎平氏による「マピオンの震災対応」

 時系列の対応内容

 基盤地図情報WMSや迅速測図のWMSなど、日本のオープンな地理空間情報サービスにおいて大きな貢献を行っている寺元氏からの講演。
 農研機構の寺元郁博氏による「タイルマップの作成と利用 (Finds.jp)」
 業務での活躍以外にも、「東京○い地図」など、某Andoroidアプリでの活躍も・・・
 
 宇治市総務部税務室資産税課の青木和人氏による「地方自治体におけるGIS利用の現状とFOSS4Gへの期待」
 自治体におけるGIS活用の歴史、内容、課題を概説して、FOSS4Gの可能性を説明。自治体においては、地理空間情報の整備はかなり進んだが、ソフトウェアツールと実際の活用がこれからだという。そこにFOSS4Gツールの可能性がある。

 発表のタイトルを紹介する林さん作成のスライドで「You!QGIS使っちゃいなよ!」と突っ込まれたオートデスクの井上さん、どう切り返すかと思えば・・・
 Autodeskの井上修氏による「FOSS4Gを活用した商用3次元GIS - Autodesk Infrastructure Modeler」
 ”GISはQGISを使っていただき、CADはAutodeskをお使い下さい”と、見事にかわす。さすが、OSGeo財団副代表だけあり。冗談はさておき、Autodeskは、GeoSpatial分野では自らがOSSツールを提供している(MapGuide, FDOなど)。そしてコミュニティ主導の開発成果を自社製品に組み込んでビジネスを行っている。この発表は、かなり動作(価格も?)が格好いい3次元GIS製品のデモ。

 FOSS4G Osakaのトリはtwitterでnyalistとして有名な伊藤さんから。鳥取市内でのバス乗換サービスが、とても洗練されていて、実際に利用者も多いとのこと。氏によると「鉄壁の運用体制と実績」と誇らしい。
 鳥取大学の伊藤昌毅氏による「鳥取発!スマートフォンが拡げる公共交通乗り換え案内サービス」
 乗換サービスの説明のあとは、ジオ系つぎゃりすととして「togetter」の話、そして伊藤さんの周りのジオ系つながりの図を披露。
 ジオ系つながりの図

 FOSS4G Osakaの閉会の挨拶はOSGeo財団副代表の林さんから。
 副代表の林さん
 大阪の準備と運営、本当にお疲れ様でした。

 7時過ぎに会場を出て横浜に向かう。途中大阪駅で、見えたものは・・・
 幻想的な屋根

 来年もまた、皆さんと大阪でお会いしましょう。ありがとうございました。


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FOSS4G 2011 Osaka コミュニティデイ

2011-11-20 23:30:47 | OSGeo/FOSS4G
 FOSS4G 2011 Osakaは、11月9日にハンズオンセッションを実施したのだが、残念ながら私は都合がつかず参加はできなかった。発表セッションは11日(金曜)をコミュニティデイ、12日(土曜)をコアデイとして、関西オープンフォーラム(KOF)の中の一つのイベントとして、大阪南港ATCで開催された。

 いつ来ても度肝を抜かされる大阪南港ATC、バブルの遺産としてあっぱれである。

 東京でのFOSS4Gと大阪が最も対比をなすところは、オープンソースの祭典の一角として開催されるところにある。OSGeoは、ジオな世界の存在であると同時にOSSの世界での存在でもある。ジオな世界は、一つの業務・学術領域としての独立性が高い分野(verticalな存在)であり、OSCやKOFでよく見られる、広くい応用領域がある一般的なOSS(horizontalな存在)とは立ち位置が違う。そうした違いはあるものの、互いの世界を知り合うのは意義があると思う。

 ということで、以下、FOSS4G Osakaの様子を写真を中心に報告する。なお、発表内容がTokyoと重複するものについては、一部説明を割愛した。

 初日は午後1時から開催のため、当日の朝、新横浜から大阪へ

 会場となる6階の講義室には、おなじみのポスターが・・

 基調講演のManing氏

 同じく基調講演のFrans氏

 「震災で活躍したジオメディアと sinsai.info」と題して、関治之氏から

 「情報レンジャー始動!被災地の今を伝えるギガパンのチカラ」と題して、古橋大地氏(愛娘のはなちゃんも!)

 初日は、午後3時から5時まで「ジオメディアサミット関西ミニイベント」と題して、ライトニングトークを中心とした発表セッションが行われた。

 ジオメディアサミット関西ミニイベント主催の上田直生氏

 ジオメディアサミット発表内容
かなりFOSS4G Osakaの発表者とダブっていたりする(笑)が、発表内容は皆、エンターテインメント性抜群。


 夜は、KOF恒例の懇親会にOSGeoも参加。毎年これが楽しい。

 KOF主催の懇親会。大変賑やかである。

 ビュッフェ形式で、種類、量も豊富

 そういえば、2008年に来日したChristpher Schmidt氏の「オバマ、オバマ・・・」は、この懇親会の帰りに地下鉄の駅にて発生したっけ。
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息子の反抗期入り

2011-11-19 20:13:02 | スローライフ
 私がFOSS4G関連で9月からずっと忙しくしているうちに、中学一年の息子の様子が何となくおかしくなった。いつも、生き物や天気の話題を楽しく私と語らっていて、夏までは、あれほどいたち川での魚取りに連れて行ってあげていたのだが、空いている部屋(実は高一の兄の部屋)に引きこもって、私と話をしようとしなくなった。それどころか、挨拶すらしないし、何か私が話していると、いきなりかみついてきたりする。(逆に、母親にはまだベッタリ) 

 いわゆる、反抗期に入ったのだ。上の息子がおっとりしていて穏和な性格なのに対して、下の息子は逆で、旗幟鮮明型。白黒つけるのが好きだし、思ったことをやり抜こうとする。それもあって、人間として成長するためには、目の前の父親との激しい葛藤は避けて通れないタイプだ。いつかはそういう時期が来るだろうと思っていたのだが、私の予想よりも1年以上早かっただけに、いささか面食らっている。

 ともあれ、私としてはその現実を受け止め、何年後かわからないが、落ち着いてくるまで、じっと見守ってやるしか無さそう。楽しい家族旅行も、このブログで散々書いてきた、OSMログ取りも、魚釣りも、カブトムシ獲りも、そのフェーズとしては終わったということだ。

 自分の青年時代を振り返ってみても、そんなに激しい反抗期は無かったと思うが、それでも親と話をするのがうっとうしいと感じる時期が何年もあった。その間、両親はどういう気持ちで私や兄妹を見ていたのだろうか。

 親であるということは、子の成長の段階に応じて、それまで体験したことのない問題に次から次へと直面するものだ、と思って、実際に子に降りかかった様々な問題に懸命に対応してきた。しかし、子が自分から離れようとしているという事態は、これまでとは別次元のものだ。とてつもなく寂しさも感じるし、一方でそれはいずれ避けられないことでもあり、眠られない夜がまた増えた感じだ。
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FOSS4G 2011 Tokyo コアデイ

2011-11-19 11:30:09 | OSGeo/FOSS4G
 月曜日(11月7日)は、FOSS4Gそのものをテーマにする「コアデイ」。日曜日は雨にたたられたが、この日は打って変わって晴天。朝からとても気持ちが良い。

 打って変わって快晴!

 基調講演は、フィリピン支部のManing氏から「FOSS-Geo in The Philippines: trends and cases in the of FOSS-Geo in research, business, education, gorvernments and non-profits」というタイトル(長い・・)で行われる。昨日の韓国支部が日本の類似性が高いのとは違って、発展途上にある国におけるGISは、社会発展のためのツールとしてのFOSS4Gの役割が高いと感じる。また、インターネットなどのITインフラが、特に農村部での未整備が障害になっていて、また、地図データそのものの入手が困難であるなど、FOSS4Gツール以前になかなか容易ではないことも報告された。

 Maning氏

 2番目の基調講演は、インドネシアのFrans氏による「Integrating Geographic Information Services with with Java Enterprise Stack Using GeoServer and Geotools」。
 Frans氏はManing氏と違い、「GeoSpatialなバックグラウンド」ではなくて、「IT」のバックグラウンドの人。Javaによるエンタープライズフレームワークの発想が優れていて、同時に様々なプロジェクト(オープンソース)の運営にあたっている。Frans氏の関心は、”教育を受ける機会”にあり、インドネシアではまだまだ高等教育を受ける機会に恵まれていないことを、改めて感じた。その中にあって、精力的に活動していることもわかり、単なるGeekを超えた(失礼)、社会活動家としての氏の立ち位置を理解できた。

 Frans氏

 実は、Frans氏とは、このカンファレンスの後、毎日のようにfacebookでチャットをしている。他愛もない挨拶ではなく、インドネシアでFOSS4Gの活動をどうやって高めるか、という、なかなか大変なテーマだ。おかげで、しばらくROMとしても不完全だったOSGeoの本家のMLに引っ張り出されている状況(苦笑)。


 アジアなまりの強い英語(それこそ”自然”だと思う)に面食らった後は、国土地理院の佐藤氏から、「電子国土Webシステムのオープン化への取り組み」の講演。

 国土地理院の佐藤壮紀氏

  今、我々が見ている電子国土Webシステムは、既にFOSS4Gツールによる構成されていて、さらにこれからは、OpenLayersAPIに対応するという。そういえば、OSGeo本家側には、私はこのことの報告をまだしていなかったのだが、これってすごいことだ。例えば「USGSのサービスがFOSS4Gでできている」というの(実際にそうではないと思うが)と同じくらいのインパクトがある話だ。北京のFOSS4G 2012で、ぜひ発表をしていただこう!ともあれ、文章で説明するよりは、このスライドをご覧いただきたい。
 電子国土Webの変遷

 恒例のランチは、クロワッサンとドーナツ。これが結構いける。
 本日のランチ

 パンのくずがこぼれても、お任せ下さい!といわんばかりに、ランチテーブルの下に、とあるものを発見。
 ランチテーブルの下で黙々とお仕事をするルンバを発見!


 午後からは、今年初めての取り組みであるが、会場を2手にわけ、技術系のセッションとユーザー事例系のセッションそれぞれを平行して実施した。私は、事例系を中心に参加しているので、技術系は最後の方に少し顔を出せただけだった。そのため、以下は、私が参加したセッションだけを紹介する。

 「オープンソースを利用した農業生態系データバンク「RuLISWEB」の構築」。OpenLayers, MapServer, PostGISなど、FOSS4Gのメジャーツールで構成。今後、こういう調査データ収集表示型のシステムが増えそう。
農業環境技術研究所の三上光一氏

 「QGISによる図面情報への位置情報付与手法の検討」。大量にある紙の図面への位置情報付与のツールとしてQGISを活用する話。まだ実証実験段階とのことだったが、動作は安定している模様なので、リアルな業務でどんどん採用されるだろう。
 アジア航測株式会社 野中 秀樹 氏

 「微妙に進化中:歴史的農業環境閲覧システム」。最近は液状化現象のリスクを知る目的でも利用されるほどポピュラーになったシステムだが、微妙どころか、着実に進化していることがわかる。
 農業環境技術研究所の岩崎亘典氏(OSGeoの運営委員としても超活躍中)

 「北海道地図はデータ面”からも”FOSS4Gを支援致します」。出足の5分はライトニングトークのノリで、笑いを取った感じ。それにしても、QGIS上にGeoHexが展開される絵には圧倒された。
 北海道地図の朝日孝輔氏

 「GEOGridの過去・現在・未来」。大量の地球観測データ(衛星画像など)の配信プラットフォームであるGEOGridは、システムのほとんどがFOSS4GなどのOSSで構築されていて、OGCスタンダードによる配信がされている。私が思うに、現時点でこうしたシステム構成を採用することが最適解だ。

産業技術総合研究所の山本直孝氏

 ここで、私は部屋を変わって、技術セッションに参加。

 「大きく進歩したMapServer6の新機能」。今年、MapServerが2年ぶりのメジャーバージョンアップを行い、実に大きく進化した。そのトピックを紹介。
 オークニーの丹羽誠から

 「FOSS4G Denver 報告―興味深い技術セッションから―」。エンジニアの目から見たデンバー報告。Web系エンジニアなので、興味はそちらの方にやや偏っているけど・・
 オークニーの村上恵から

 ということで、合計3日間にわたる「濃い」FOSS4G Tokyoは、無事終了した。今年は、昨年よりも準備が遅れ、告知も不十分な中での開催であった。結果的には、参加者が昨年をやや下回る水準に留まったのは、とても残念である。一方で、ハンズオンセッションや発表内容の充実度は、間違いなく上がっている。そういう点で、日本におけるFOSS4Gは確実に浸透、発展していて、手応えを感じた。
 
 さらに、今年は初めてアジアの支部との交流が実現した。ITの世界はともすれば、北アメリカだけを見てしまうことが多いが、そうではない、地域的な交流こそ、地域支部(Local Chapter)しかできない部分であることを、(遅ればせながら)学んだ。
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FOSS4G 2011 Tokyo コミュニティデイ

2011-11-18 10:13:47 | OSGeo/FOSS4G

昨年同様、FOSS4G Tokyoは、初日(11月6日)をコミュニティデイと称して、OSGeoに留まらない、ジオっぽいコミュニティとの交流をテーマとして企画される。

 今年も会場は東大駒場第二キャンパス
 今年のポスターもすばらしいできばえ。この辺のクリエイティブは、本家FOSS4Gカンファレンスもかなわない!?

 今年の海外からのゲストは、日本のOSGeo”史上初”のアジアのOSGeoコミュニティからお招きした。具体的には、韓国支部代表のSanghee Shin氏、フィリピン支部代表のManing Sanbale氏、インドネシア支部代表のFrans Thamura氏の3名である。

 これまで、日本からはアジアの支部がどのようになっているか、どんな人が活躍しているのかをほとんど知ることがなかった。10月28日のFOSS4G Koreaへの参加は、最も近い隣国との、おそらく長くなるであろうお付き合いの第一歩であり、そしてこの日本での韓国、フィリピン、インドネシアの支部代表集合が、OSGeo史上初めてのアジア内の交流開始になった。

 アジアからのゲスト達(左からFrans, Maning, 韓国のHa, Shinの各氏)

 東京大学CSISの協力をいただいているため、会場には、毎年このすばらしい場所を利用することができる。心から感謝である。
 いつも思うが、すばらしい会場
 せっかくの日曜日であるが、あいにくの雨になってしまって、来場者の出足はやや遅め。


 最近、私に限らず、ジオ系のコミュニティへのMac率(というかApple率)の上昇は半端ではない。特に、昨年秋に11インチのMacBook Airが発売されて以来、一気に普及した感がある。今回も、プレゼン発表者の少なくとも7割くらいがMac利用になっていた。
 最近やたらとユーザーが増えているMacBook Air

 お隣韓国の支部の歴史や活動状況を聞いていると、日本との共通性が随所に見られる。運営する立場から見ても、少数のアクティブな人にずっしりとのしかかっている(逆にその人の事情で活動できない場合には、支部活動自体が眠ってしまう)というのは、まさに共通課題だ。
 韓国支部代表のSanghee Shin氏による基調講演。韓国支部の歴史と活動内容の報告

 コミュニティデイ活動の楽しみの一つは、皆で食事をして飲んで語らうこと。韓国でも、韓国焼酎(ソジュ)パーティは定番のようで、私の先日のソウル訪問でも、参加させていただき、本当に楽しかった(※私は下戸なので、アルコールは基本NGだが、それでもとても楽しい)
 やっぱり勉強会のあとは焼酎パーティが定番だそうだ(^^)

 Shin氏の基調講演のあとは、コミュニティデイならではの、面白いジオ系の報告が始まる。

 個別の説明は割愛するが、ジオっぽいと本人が認識するかどうかにかかわらず、今は、地理的な意味を持った様々なアクティビティを、誰もが展開できるというとても幸せな?時代なのだと、改めておじさんは実感したのだ。

 谷口一刀氏による「バカ日本地図と位置情報」

 石川初氏による「東京ナス化計画とジオ・スケープ」

 平本知樹氏による「para//siteとオープンソースなものづくり」


 Jacques Lemordant氏による「An iOS High Precision AR Audio Navigator of Indoor-Outdoor Pedestrian Ways described in OSM」

 渡邉英徳氏による「”ナガサキ・ヒロシマアーカイブ”と多元的デジタルアーカイブズ」


 平敷兼貴氏による「GRASSとQGISで衛星データがさらに使いやすくなりますーFOSS4G を活用した衛星データ利用のためのオープン・リソースの構築ー」(実は、次の発表はGIS利用者向けの朗報なので、「コアデイ」の方が良かったのかもしれないが、時間枠の関係で・・・ )

 
 二宮章氏による「Pano-Journalism:空間と時間の両方をアーカイブするパノラマVRコンテンツ」

 斎藤悠樹氏による「超小型衛星網による森林火災検知」


 さて、コミュニティデイは、懇親会の日でもある。会場のホワイエで、FOSS4Gコミュニティに留まらず、OpenStreetMapや本日の講演者も交えた、幅広い交流を行う。

 まずは、実弾!

 CLUB・MAP ジオトークと称して、午後の講演者同士によるパネルトーク。

 CLUBというからには、DJです!

 懇親会の様子。

 懇親会恒例のライトニングトーク、今年は直前、当日あわせて12件が集まった。伝説の嘉山さんから、首都大学の女子大生までカラフルな登壇で、テーマも、受け狙いから、おぉ!といわせる発表まで様々。皆さんとても芸達者・・・
ライトニングトークを含め、大半のセッションはUSTで中継していたが、この雰囲気を味わうのには、やっぱり会場に直接来ないと難しい。
 某H地図さんのライトニングトーク・・・(笑)

 最後に、二宮さんによるパノラマ撮影。
 結果はこちらに。

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FOSS4G 2011 Tokyoハンズオンセッション

2011-11-17 16:44:09 | OSGeo/FOSS4G
【はじめに】

 毎年このシーズンになると、FOSS4Gの開催で追われる。今年は、9月のデンバーに続き、鹿児島のGIS学会、その2週間後に急遽出席が決まったFOSS4G Korea参加、翌週のFOSS4G Tokyo、さらにその次の週のFOSS4G Osakaと、これまでになく多忙になってしまった。

 その結果は、3ヶ月間で6キログラムの体重減少。実は3〜4年かけてお腹にため込んだ贅肉を、この超多忙が一気に解き放ってしまった。これで、私は学生時代の体型に戻り、一気に若返った・・・のではなく、やつれてしまったorz

 怒濤のようなFOSS4G連戦が終わり、今、その間に本来やらなければならなかった会社の業務に追われているが、このブログの更新も止まっていてはいけない・・・ということで、とりあえずレポート書きをはじめることにした。


【ここから本題】

 FOSS4Gカンファレンスは、発表セッションや懇親会だけではない、「勉強の場」でもある。本家のカンファレンスでは、「Workshop」という名前で、別料金で3時間の講義が多数開催される。名前は聞いていても、普段は使っていないようなツールは結構あるので、それらを実際に使ってみるには最適な機会である。そのため、いずれもほぼ満席状態の大人気である。

 これを日本でもやろう、というのが「ハンズオンセッション」だ。これまで年々少しずつ中身と幅を広げて来ている。昨年から、会場として東京大学柏の葉キャンパスの教室をお借りすることにより、静かな環境で学べるようになっている。(大阪は大阪市立大学で開催)

 「初心者のためのQuantumGIS入門」

 日本でも、これだけのツールを実際に体験する機会は余りないので、いつも告知がギリギリになってしまう割には、受講申し込みがそれなりに集まる。

 「MapServer入門」

 ちなみに今年は、昨年よりも1コマあたりの時間のゆとりを取り、講師も可能な限り日本人(そうでなければ日本語通訳付き)とし、講師以外のアシスタントを配置して、受講者のサポートをするなど、講座のクオリティの向上に配慮した。その結果、受講者からいただいたアンケート結果からは、多くの人に満足をしていただけた。

 恒例のワンコイン(500円)海鮮丼

 この朝、インドネシアのジャワ島(Java Island)から成田に到着したFrans Thamuraさん。アジアでも限られているJava Championの1人でもあり、こんなシャツを着ている。彼のギークぶりは最初の2分話しただけでわかるほど・・・(^^)
 基調講演ゲストのFrans Thamuraさん

 ハンズオンセッション終了後の懇親会を終え、柏の葉キャンパスから秋葉原に戻る。私の自宅まで片道3時間近くかかる。しかも、柏の葉キャンパスは人工的な街なので人肌が恋しくなる。秋葉原の京浜東北線のホームから正面に見えるヨドバシを見て、思わずホッと感じる。
 物欲の殿堂・・
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FOSS4G Korea訪問報告(本編)

2011-10-29 23:07:53 | OSGeo/FOSS4G
朝8時にホテルを出て、昨夜空港まで迎えに来てくれたPark氏らのクルマで、約30キロ離れたカンファレンス会場(KINTEX)に向かう。
都心から郊外方向であるが、平日の朝なので、少し渋滞があったが、9時前に到着する。

会場となるKINTEXという展示会場は、インチョン空港とソウル市街の途中にあり、日本で言えば幕張のような位置関係にある。しかし、会場の規模は幕張よりもずっと大きく、国内最大のビッグサイトよりも3割規模が大きい。しかも、さらに増築計画があり、アジア有数のハブ空港となったインチョンとあわせ、展示会場も東アジア最大クラスの規模になるらしい。産業振興に国が明快な戦略を持ち、強い実行力を行使しているのがわかる。停滞どころか衰退を続ける日本と否が応でも比べてしまう。

FOSS4G Koreaは、ここKINTEXで開催されるスマートコリア(デジタル国土エキスポ)の一つのシンポジウムとして開催される。昨年、日本でもパシフィコ横浜でG空間エキスポが開催されたが、コンセプトはそれとよく似ている。しかし、規模は日本のよりもかなり大きい。いろいろ話を聞いてみると、韓国では、この分野は重点的な投資対象となっていて、予算は増加傾向にあるという。ここも、財政難から縮小均衡策しか打ち出せない日本と比べて、正直うらやましい。
 スマートコリアの一つのシンポジウムとしてFOSS4G Koreaが開催される
(指さしているのはGRIDAのCTOであるPark氏)

 これがOSGeo韓国のブース(隣はGRIDAのブース)

スマートコリアは、4日間開催されるそうだが、FOSS4G Koreaそのものは、28日金曜日のみ開催である。
FOSS4G Korea会場に行くと、代表のShin氏がスライドの準備をしていた。彼は来週日曜日の東京大学でのFOSS4G Tokyoで、基調講演をしてくれる。

FOSS4G Koreaは、予定通り午前10時に開催されたが、会場となった部屋への集まりは20名くらいで、今ひとつ良くない(FOSS4G系の人は朝に弱いのか、結局午後から倍くらいの来場者で賑わった)。OSGeo財団プレジデントであるArnulfによる基調講演 "An Introduction to OSGeo"に続き、私の講演"An Overview of OSGeo Japan Activities"、そして吉田さんの"Response of OSGeo Japan with other communities to the Great East Japan Earthquake"が続く。

 開会を宣言するOSGeo韓国代表者のShin氏

 日韓両代表による固い握手です!

 OSGeo財団プレジデントのArnulf

 私の講演(10時半くらいから)はまだこれだけの参加者・・

私の講演は、まだ歴史が浅い韓国支部の人たちにも何らかの参考になればと思い、現在の活動内容とあわせて、日本支部の歴史を説明することにした。そして、そういう長い積み重ねがあり、コミュニティとしての幅と厚みができてきたからこそ、3月11日の震災後の様々な支援活動を行うことができたのだ、というストーリーにした。

吉田さんの講演は、実際の震災後の対応がどうなったか、というもので、デンバーでも好評を博した発表である。震災後のコミュニティの対応は、国内でも学会、講演会等の様々な場所で、いろいろな人が発表しているので、既にその活動はかなり知られている。しかし、英語での発表はあまり数が多くないため、今回の発表でも、来場者に大きなインパクトを与えたようだ。

 発表をする吉田さん

韓国語ができない私たちは、いずれの講演も英語で行った。幸い、来場者の多くは英語を理解できるようで、アジアでもどこでも、英語は共通語として重宝だ。しかし、韓国人による韓国内向けの講演は、スライドも韓国語のみの場合、ごくわずかに出てくる「GIS」とか「FOSS4G」とかのアルファベット以外は全くわからない。解説図も、その説明に英語が書かれていないと意味がわからない。海外から来日するゲストが、日本国内向けの発表がちんぷんかんぷんなのと同じだ。しかし、FOSS4G Koreaの講演内容を翻訳して見てみると、この国でも様々なFOSS4Gツールを実際に活用していることがわかる。

午後は、代表者のShinさんが経営しているGRIDAという会社の人に、スマートコリア展示会場の案内をしていただいた。主として、GRIDAが提供しているアプリケーションを説明してもらう。バックエンドの地図描画にGeoServer、フロントにはFlashやActiveXを使ったものがあるなど、私が日本国内で体験している状況とは少々異なっている模様だ。顧客は圧倒的に官公庁(日本で言うと国交省系が多そう)のようだ。

展示会場でも、英語の説明は少ない。幸い、「ビジュアル系」の展示会なので、”見ればわかる”ものも多い。来場客には、欧米系や、南アジア系はほとんど見あたらず。全員韓国人に見えてしまうが、あとから話を聞くと、日本からも一定の来場者がいたようだ。あと不思議に感じたことは、展示会場の来場客がまばらなことだ。会場が広いし、4日間も開催するので、分散してしまうのかも知れない。

 広大な展示会場

一日の日程を終え、市内のレストランでの親睦会に向かう。片側4〜5車線のとても広い高速道路なのだが、その渋滞がとてもひどく、到着までに2時間くらいかかった。クルマの中でShin氏が、「ソウルから東京まで行けてしまう・・」と叫んでいたが、本当にそうだ。

ようやくたどり着いた懇親会場、普通の人が普通に楽しめる居酒屋だ。

 懇親会はこの店です。

金曜日の夜なので、サラリーマン達が多数集っている。おいしい韓国料理がずらりと並ぶ。参加者と話してみて韓国支部には、企業経営者、研究者、エンジニア、プロジェクトマネージャ、そして相当ギークな人もいたりで、多士多彩であることがわかる。しかし、日本と同じで、女性の比率はやはりとても低い。規模はFOSS4G Osakaくらいであるが、とても良くまとまっているように見え、今後が楽しみだ。

 韓国焼酎とビールを混ぜて、なにやらエンジニアリングをしている・・・

 韓国焼酎で乾杯!

 私はこの料理が一番おいしく感じた

 かなりギークな人、ドラえもんというニックネームを進呈

 まさかのZOO(WPSフレームワーク)一族発見。吉田さんも感激。

今回の機会によって、日韓両国の交流が始まった。飛行機でわずか2時間の位置関係で、文化的にも共通性も多い。今後も定期的な交流を行っていきたいと思う。


p.s. 円高ウォン安のおかげで、日本からの買い物ツアーが熱いようだ。大きな買い物袋を持った若い女性達で、朝9時発の帰りの便は満席であった。

 金浦空港の免税店は搭乗間際まで大賑わい
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FOSS4G Korea参加報告(きっかけ編)

2011-10-29 20:30:20 | OSGeo/FOSS4G
ソウル近郊で開催されたFOSS4G Koreaに参加した。
FOSS4G Koreaは、OSGeo財団韓国支部が主催するカンファレンスで、日本支部が毎年行っているFOSS4G Tokyo/Osakaと同じように地元のコミュニティによる運営が行われている。

今回の参加は、当初は全く予定されていなかったのだが、韓国と日本を訪問するはずだったOSGeo財団本部の理事であるJeff McKennaが、業務の都合で訪問を急遽キャンセルしたことがきっかけで実現した、彼の「穴埋め」として「両国の代表交換基調講演」というすばらしい提案を韓国支部代表のShin氏からいただき、私と運営委員で帝塚山学院大学の吉田先生と訪問することになった。

この話が入ったのは、わずか一週間前。この時期、通常の業務に加え、FOSS4G Tokyo/Osakaの準備に追われるため、大変な忙しさなのだが、珍しく私の28日の予定がまだ空いていた。そこで、この機会を逃すべきではないと思い、決断した。基調講演の話題は、私が日本支部の概要について、歴史と現状の報告を行い、吉田さんが(デンバーでも発表した)東日本代震災時のコミュニティにによる災害支援報告にした。

首都圏から韓国は近い。特に、羽田から金浦空港のルートを使えば、国内線、例えば私がよく使っている羽田-鹿児島便に乗るのとさほど違いはない。航空券の価格もギリギリになっていたにもかかわらず、往復4万5千円ほどで手配ができ、下手に国内線を手配するよりは安かったりする。出発日の27日は、午前中に都内の客先訪問をこなし、午後も会社で打合せ等を行ってから、夕刻に羽田に向かった。みなとみらいからは、羽田空港までのリムジンバス(所要時間40分ほど)が出ているので、本当に楽である。成田へアクセスする苦労(2時間半かかってしかも高額)と比べると、神奈川県民にとって羽田空港の国際線は本当にありがたい。

私には初めての羽田の国内線ターミナル。マスコミでいろいろ紹介されていたものの、巨大都市東京の国際ターミナルとは思えないくらいこぢんまりとしていて、さらに人もまばらで、ちょっとガッカリ。国際線の便数や発着時間が国交省の政策的に制限されているためなのだが、とても大きな事業機会を逸しているように感じる。

私のフライトは大韓航空。これも初めての体験である。機材は年季の入った747-400。カウンターでチェックインしたら、2階席にアサインされた。ここは、本来はビジネスクラスのシートなのだが、エコノミーが満席のために、2階席をエコノミーとして利用していると説明があった。椅子自体は20年選手と思われるほど古びているが、わずか2時間程度のフライトでも、ゆとりのあるシートに座れるのは幸運である。早速パソコンを開いて、まだ完成していなかった基調講演のスライド作成を行った。
 久々のジャンボの2階席

ところで、機内食には期待通りスパイシーな韓国料理を出してくれた。あのどうにもならないデルタ航空の機内食とは違って、高い食文化を持つアジア諸国の料理は、エコノミークラスといえども十分満足できる。
 機内食もOK

それから、客室乗務員も、90年代までのような日本のイメージに近いというか、若くてプライド満ちあふれるスッチー達。米系が「ステラおばさん」の域に、JAL/ANAも「中年スッチー」化など、軒並み高齢化が著し中で、何だかとても懐かしい感じだった。(余談だが日系でもスカイマークの客室乗務員は例外的に若いが、カジュアルでプライドが全然ほとばしっていない)

夜10時過ぎに金浦空港に到着し、一歩先に関空から到着していた吉田さんと韓国支部のPrak氏らの出迎えを受け、ホテルへ向かった。
平日の結構遅い時刻だが、ソウル市内はクルマであふれていて、沿道は沢山の人が歩いていて、小さな料理店などが賑わっている。今の日本では見られない「アジアっぽい」活気がすぐに伝わってくる。至る所で道路工事やビルの建設工事が行われていて、これも景気低迷中の日本とは、大きく異なる風景だ。

Shin氏が手配してくれたホテルは、まだ新しく、きれいだ。
さっそくwifiにアクセスして、日本にいるのと同様にiPhone、iPad、Macをネットにつなげて、facebookでチェックインして、それから翌日の準備やたまったメールの処理を行う。ネットのスピードも、話に聞いていた通り日本と同様に速い。
 快適な部屋
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