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北原 仁 『占領と憲法 カリブ海諸国、フィリピンそして日本』 2011年 成文堂 など その1の1

2015年07月20日 | 帝国・帝国主義・軍産官報複合

    ▲北原 仁 『占領と憲法 カリブ海諸国、フィリピンそして日本』 2011年 成文堂 定価6000円+税

 

日本近代・民主化 折り返し150年目に向けて 

日本近代の反省、民主主義を自らのものにするためには、日本人はあと150年は必要かも知れない

日本の法律では、20歳になると、成人となり、成人として扱われるが、生身の人間ではない国家は、いつになったら、成熟した成人が住む国家となるのだろうか?

 

安倍政権下では、国民の信頼と判断をもらう前に、宗主国といってよいアメリカに、「安保関連法案」制定の約束を、してくるという恥ずかしい臣民ぶりを示して、今後の哀れな日本人の行く末を、決定するという愚劣な行動をとった。敗戦後70年の従属を、安倍晋三個人の責任に押しつける愚は避けなければならないが、今期衆議院国会の首相以下各大臣、政府官僚の答弁を見ると、過去の日本の「侵略戦争」について、一切侵略ということばは禁句になっていることがわかった。野党が厳しく追及しても、首相・大臣以下、政府官僚は、全く「侵略戦争」という文言は使用しないことに徹底していた。

自由民主党の隠されたマル秘裏綱領にはもしかして、歴史認識として「侵略戦争」という反省をタブーとすることが謳われているのだろうか?「アジア・太平洋戦争は是認されるべきやむを得ない理由による正しい戦争だった」という戦争理解が党員としての踏み絵のように見える。

民主党政権になっった時、鳩山首相が、米国と日本との関係を対等な関係を築きたい、アジア共同体のようなものを模索すると希望を語ったとき、「鳩山は狂った」と米国メディア・政府関係者が怒ったのは記憶に新しい。日本の首相など米国の使用人程度の認識であることが、はっきりと見て取れた。

さらに驚いたのは日本の主要メディアは鳩山を擁護するどころか、米国の意のままの犬となって、鳩山に噛みついたのだ。

アメリカ様を怒らせちゃあだめだよという悲しき日本メディアの惨状、独立民主国家以前のこれらの不思議な現象はどこに起源があるのだろうか?

明治以降の日本近代化にある特徴とは何か、立憲国家という認識、戦争観、権力と国民との関係認識など、敗戦後の出発からだけでなく、少なくとも明治以降の日本の歴史や、日本の外交史を国民の共通認識として省察していかないと、宗主国に命じられるままの永久植民地状態を抜け出し、独立国家としてふるまうことなどは、夢の中で見た夢のようなものであるだろう。

アメリカが、ソ連との冷戦に勝利したと錯覚して以来、アメリカが世界に対してふるまう暴力は、こと戦争にとどまらない。経済・国際条約・憲法・司法・裁判・国内法律・環境基準等々、総じて独立国家が持つ諸力のすべての権能の破壊が目標となり攻撃の対象となっていることは明らかであろう。

1991年以来、アメリカは独立国家の世界的民営化という最悪の帝国プロジェクトを採用したことは疑いない。ナオミ・クラインのいうショック・ドクトリンの地球化である。

地球規模のショック・ドクトリンの先兵となっているシンボルや事例は、最近では、北アフリカ・イスラム地域ではISISであり、ヨーロッパではウクライナ・クーデターによる、国家の民営化が代表的である。

ISISの言明の中には、中国西部のイスラム教地域、ロシアのイスラム教地域の攻撃も示唆していることから、ISISという名の勢力は、破壊して、征服したい地域を考慮すると、中国・ロシアの内戦化・ひいては、世界帝国への完成のために帝国反対勢力を破壊することにあることは明白であると思われる。

どなたか、ISISは、アメリカのラングレーにある、有名なビルの7階長官室が本部であると言ってのけたが、その言葉は的の中心にあたっていると思う。

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さて前置きが長くなってしまったが、本日の紹介する本は2冊。

まだ、全部読了したわけではないので、今日は2冊の目次構成のみであるが、アメリカ建国以前の先住民との関係、建国後の周辺諸国との外交・戦争や日本の近代の流れの中のアメリカの交流・交錯を考える上で、これら2冊は資料価値が高いと思われる。このブログでこれからじわじわと紹介しながら味読することにしよう。

日本は、フィリピンが成し遂げたように、国内から米軍基地を撤去させることができるのだろうか?というのも将来の課題であるからね。

アメリカと日本の関係は日米和親条約から160年以上、ほぼ日米関係構造が見えてきたところだし、民主主義とは、国家とは、独立国家とは何かを真剣に取り組んでいかないと、日本ぜんたいが民営会社の所有になりかねないから。

 

北原 仁 『占領と憲法 カリブ海諸国、フィリピンそして日本』 2011年 成文堂

山田 朗 編 『外交資料 近代日本の膨張と侵略』 1997年 新日本出版社

 

▲北原 仁 『占領と憲法 カリブ海諸国、フィリピンそして日本』 2011年 成文堂 定価6000円+税 321頁

 

▼『占領と憲法 カリブ海諸国、フィリピンそして日本』 目次

 ▲▼『占領と憲法 カリブ海諸国、フィリピンそして日本』 目次

 

▲ 『占領と憲法』目次

 

▼山田 朗 編 『外交資料 近代日本の膨張と侵略』 1997年 新日本出版社

 

▲山田 朗 編 『外交資料 近代日本の膨張と侵略』  1997年 新日本出版社 4000円+税 398頁

 

 

▼山田 朗 編 『外交資料 近代日本の膨張と侵略』 目次

 

▲『外交資料 近代日本の膨張と侵略』 目次

▼『外交資料 近代日本の膨張と侵略』 目次

▲『外交資料 近代日本の膨張と侵略』 目次

▼『外交資料 近代日本の膨張と侵略』 目次

▲『外交資料 近代日本の膨張と侵略』 目次

▼『外交資料 近代日本の膨張と侵略』 目次

▲ 『外交資料 近代日本の膨張と侵略』 目次

 

今日はここまで

つづく

 

 



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