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軍産複合体のアメリカ および関連するいくつかの本

2013年12月04日 | 帝国・帝国主義・軍産官報複合

軍産複合体のアメリカ および関連するいくつかの本

 

軍産複合体の言葉の元になる、アイゼンハワーの大統領離任演説は ここ 英文と音声▼

http://www.americanrhetoric.com/speeches/dwightdeisenhowerfarewell.html

 

アイゼンハワーの大統領離任演説 1961年 の日本語訳はここにあります▼ 

豊島氏のブログはこちら  http://pegasus1.blog.so-net.ne.jp/ そこからブログ内検索でアイゼンハワー を検索すると下の頁に行きます 九条の会の趣旨に賛同し、自由に使用させていただきます。▼

その中の頁はここ http://ad9.org/pegasus/kb/EisenhowerAddress.html

 

またここにもあり ▼

 http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/Eisenhowers_Farewell_Address_to_the_Nation_January_17_1961.htm

  

YouTube 動画 あります。現時点はここ ▼ (リンク切れの場合はごめんなさい)

http://www.youtube.com/watch?v=JaPHFht0cCw&feature=player_detailpage

 

 <iframe src="//www.youtube.com/embed/JaPHFht0cCw?feature=player_detailpage" frameborder="0" width="640" height="360"></iframe>

 

また有斐閣で出版していた 『史料が語るアメリカ 1584ー1988』 1989年 も一部だがアイゼンハワーの大統領離任演説の日本語訳があった。史料番号87 アイゼンハワーの告別演説(島田真杉が史料解説 217頁ー218頁)

このほか、岩波書店刊の『原典アメリカ史』の第6巻がアイゼンハワーの時期の史料を扱うので、そこには掲載されているのではないか。(原典アメリカ史の7巻は、ケネディからの史料を収載しているので、私の家の原典アメリカ史の6巻目は別巻で、どうも正式の6巻がでる前の暫定版だったようである。アイゼンハワーの就任演説は収録されているのだが、離任演説は収録していない。)

※ 2015年2月25日追加

 ▲『原典アメリカ史』 6巻 現代アメリカと世界 1981年 岩波書店 当時定価3800円

『原典アメリカ史』 は、現在全部で10冊刊行されている。アメリカ史の資料としてよくまとめられている。アメリカ学会編訳  8巻以降は、大統領が交替して、資料がまとまった時点で刊行されている。1950年代末に発刊されてから、今日まで、大変息の長いシリーズで、最初の巻の刊行から50年以上も経過している。図書館では、新しい巻はあるが、古い巻は廃棄されているところもあるのではないだろうか。2000年以降になって再刊された時の価格は、1巻6000円を超えているようだ。アメリカ史をそれなりに把握したいという人は手元に置いておくといいが、全巻揃えるとなると、ちょっと決断を要する価格設定。岩波書店では中国史も原典シリーズがあるのだが、こららも岩波文庫で分冊して出してもらうと、ありがたいのだが。大学教養課程で、アメリカ史を選んだ人もこの原典シリーズには手を出さないで卒業してしまうのではないだろうか。

『原典アメリカ史』 6巻 現代アメリカと世界 がようやく我が家の本棚の奥より発見

前に記述していた通り、第6巻の中にアイゼンハワー大統領の文章ありました。

タイトルは「D・アイゼンハワー「告別演説」」『原典アメリカ史』 6巻 現代アメリカと世界 212頁~223頁、告別演説の翻訳の前に、斉藤眞が書いたと思われる解説が6頁にわたり付されている。

 

「軍産複合体」の用語解説では、1989年7月の 『臨時増刊 世界』 がB5版の大型の「新 世界を読むキーワード」の特集号を刊行している。ここに「軍産複合体」の解説がある。(178頁ー179頁)

 

 

  

 ▲ 小原敬士 編 『アメリカ軍産複合体の研究』 日本国際問題研究所 1971 3月 

 当時定価 1200円 220頁 日本での早い時期のアメリカ軍産複合体のまとまった研究はこれか。大きめの公立図書館・大学図書館にはきっとある書籍。まだ古書店でも手に入るようだ。

7本の論考からなる。

総論

小原敬士   「アメリカにおける軍産複合体とその問題」

第Ⅰ部

藤村俊一   「軍産複合体の起源をめぐって」

片岡寛光   「政府と民間企業の契約関係 アメリカ合衆国における二つのモデルと「軍産複合体」」

泉 昌一    「軍産複合体と連邦議会」

 

第Ⅱ部

斉藤 眞    「建国期アメリカの防衛思想」 

木村修三   「シビリアン・コントロールと軍産複合体」

清水知久   「軍産複合体への批判  兵士の異議申立てを中心に」  

詳しい論文内容は以下

  ▼ 目次 

 

 

 

 

  ▲ S.レンズ 小原敬士訳 『軍産複合体制』 1971 7月 岩波新書 

230頁

 

S.レンズは日本語版のための序文を寄稿していて、それには こう記している。

「第二次世界大戦以前には、アメリカ人は日本を、その軍人階級によって支配されている軍国主義国家として非難していた。軍国主義者の目標は、アジア全域に対して帝国主義的支配をひろげることであるということが一般に理解されていた。それは正しかったと、わたくしは思う。

 今日は、アメリカ自体が、傲慢な軍産複合体によって支配されている。それは、かつて日本が知っていたものよりもずっと強力なものであり、ずっと野心的なものである。アメリカの軍国主義者は、まさに地球全体の経済的・政治的征服を目指している。

かれらは、その目標を覆い隠すために、「国防」 「安全保障」、共産主義を「封じ込める」必要などについて語っている。しかし、それは、帝国主義的で、・・・そして反革命的な・・・・対外政策を、カムフラージュするための単なる言葉の綾にすぎない。

 軍産複合体は、すべての大陸で、数億の人民の民族自決権を否定しようとしている。それは、帝国主義的イギリスを含むあらゆる列強が過去においておこなったよりもずっと強く各国の国内問題に干渉する。」

 ▲ S.レンズ 小原敬士訳 『軍産複合体制』 目次

 前2著が、ベトナム戦争末期の反戦運動、ペンタゴン・ペーパーズの漏洩・メディア機関の大規模報道、前後の動きなどから出てきたものに対し、下の宮田律の『軍産複合体のアメリカ』 はその後のソ連の社会主義崩壊の後をうけた、湾岸戦争以降、一人勝ちしたアメリカの事象を扱う。

 

 ▲ 宮田 律 『軍産複合体のアメリカ  戦争をやめられない理由』  青灯社 2006年12月 

238頁 定価1800円+税

 

 

 

 ▲ 広瀬 隆 『アメリカの巨大軍需産業』 集英社 2001年4月 

286頁 定価800円+税

 

 

 

 

  ▲ヘレン・カルディコット 岡野内正・ミグリアーチ慶子 訳 『狂気の核武装大国アメリカ』 集英社2008

「悪をはびこらせる唯一の方法は、善人が何もしないでいることだ」

 定価740円+税

 

 ▲ 広瀬隆 『アメリカの経済支配者たち』 集英社 1999 12月

 254頁

 

 

 ▲ P・W・シンガー  山崎淳 訳  『戦争請負会社』  NHK出版  2004年 12月

486頁 定価2500円+税

 

 

 

 ▲ 菅原 出 『民間軍事会社の内幕』 筑摩書房 ちくま文庫 2010年6月

定価820円+ 税 初版は2007年3月 草思社から刊行の 『外注される戦争』 これに加筆・訂正したもの

 

 

 

 

 グレック・パラスト 貝塚 泉 ・永嶺 涼 訳 『金で買える民主主義』 角川文庫 2004年3月

478頁 初版は2003年 角川書店より単行本で刊行 定価705円+税

抱腹絶倒の笑いつつ怒れる書。 調査報道記者が、驚くべきアメリカのいかさまを曝く。アメリカに住めないわけがわかろうというもの。通勤の電車で読み出し、笑いをこらえるのが一苦労。早く、アメリカがフツーの国家になってほしいワケが分かります。

 

 ▲ 具島兼三郎 『現代の植民地主義』 岩波書店 1958年7月 

210頁 定価100円

刊行が1958年と古いが、純然たる帝国主義も、古色蒼然たる18・19世紀の植民地主義も存在しない。今でも具島の指摘していることが概ねあたっているところがある。

 

 

 

▲ 岩波小辞典 前田哲男編集 『現代の戦争』  岩波書店 2002年5月 

346頁 定価 2600円+税

 

 

 

 

▲ オリヴァー・トムソン 山縣宏光・馬場彰 訳 『扇動の研究 歴史を変えた世論操作』 TBSブリタニカ  1983年4月

238頁 定価 1300円

 

 

なお「扇動の研究」 に関連するものに「戦争プロパガンダ」の記事 当ブログに本の紹介あり。

アンヌ・モレリ 『戦争プロパガンダ10の法則』 はここ ▼

http://blog.goo.ne.jp/jfk1122zzzya/e/b9e8343ca82e3d7a94b0d8297a2a7430

 

メディア報道操作、ロビー、シンクタンクなどなど、見えつつ・見えない・みさせない政治 

見ざる・言わざる・聞かざる 一般大衆へ向けてのさらなる洗脳プロパガンダの数々が目白押しだ。

レジス・ドブレが、

「メディオロジー」 とよんだような、

作業仮説的だが、世界総力戦を呈して、毎日深く進行している出来事を解明しつつ、有効な反論の一撃ををどう創るか。

 

2013年12月5日 追加

本日深夜特定秘密保護法案を政府与党は参議院通過させそうな気配。さらに、来週日本版NSC会議が発動するとどうなっていくか。

 

議会は民主主義の実践であるという名目的なお飾りはさらに、一層名目的なものに切り替わることができる。議会の上に立つ、王権のような取り巻き連中のローマ時代の寡頭政治の幕開けに道を開く。

大事なのは、秘密の軍事情報などが、国民の監視と議会の検証もなく、事実情報として、軍事的分析官・防衛サイドの情報の重要性が増すということだ。自衛隊の中枢が、横田基地と厚木基地に集中して、事実上アメリカの作戦のお手伝いをしているということはどうなっているのか。?日本という独立国家は存在しているのか?

ほぼ自衛隊と在日米軍がすでに一体化している現状では、アメリカの経済的・軍事的国益即日本の国益とならざるを得ない現状追認のセレモニーなのでは?

重要な国家機密とされる軍事分析情報がねつ造情報であることが多かったのは、

 ベトナム北爆前のトンキン湾事件のねつ造。

 1990年からの湾岸戦争でのフセイン独裁体制下病院の子供の虐待を報告した偽情報。

女性は、事件当時イラクには住んでいない女性で、実はヨルダン大使の娘で、米国の広告会社が、発注受け担当したねつ作品だったの「である。イラク憎しの世論つくるための広告代理店が作った全くでっちげのプロパガンダ作品だった。(その後、この広告代理店は政府からの受注で繁盛し、経営者はブッシュ政権でも広報担当で重用されたのである)

 911事件後のイラク攻撃の理由とされたイラクが持つ大量破壊兵器の存在の偽情報でフセインのイラク体制変革を正当化した戦争。

バグダッド陥落後、大きなフセイン像をイラク民衆の手で引き落とした広場の映像は巨大テレビ・通信網の映像配信でたちまち全世界を駆けめぐったのだが。あの映像は実は入念に計画され、編集されていた巨大なやらせ報道だった。

広場で多数の民衆が、フセイン像にワイヤーロープをかけ、引き落とすシーンは、イラク民衆はフセイン打倒を喜び、熱狂しているという印象を与えた。しかし実はズーム・アップされたテレビカメラが作った錯覚だった。民衆が引いたワイヤーロープの先には、テレビではフセイン像とその周囲の一部だけの映像なので、全く見えないのだが、テレビカメラの映像を退いて、広場全体が写った映像を見ると、そのワイヤーロープを引っ張っていたのは、軍用車両であったのである。また広場には広場を埋め尽くすほどの市民はいなかったし、広場は軍用車両のようなもので囲んでいて、管理されていた空間であったのである。

これらをユーチューブや、個人ブログ、テレビ報道でも検証番組で報道されたことがあるので知っている人もいるが、繰り返し報道された映像では、圧倒的に、市民がフセイン像を倒して喜ぶシーンである。

扇動工作・戦争報道・戦争プロパガンダなどのねつ造は後になって検証されるが、陰謀により攻撃され・破壊される人々にとっては、後のまつりである。ごめんなさいでは済まない話であろう。

全く陰謀により、攻撃すべき悪が創作され、映画番組のようにターゲットが日々作られているのである。

巨大な戦費を動かした戦後アメリカの大がかりな戦争、上記の3つは、相手国に戦争原因を押しつけたのはまぎれもない歴史的事実である。

国防省・中央情報局が国の安全保障会議に提出して、米国大統領に示す情報は米国の外交に強い影響を与えるが、国の最高機密とされ、実行され、その後暴露されるまで、偽であるかもしれない情報は事実として、外交および工作活動に使用される。

軍事・外交における重大なねつ造情報は、「重大な国家安全保障に関わる案件」として、闇の中で、水を得た魚のように自由で泳ぎ回れる。

アメリカの建国は、イギリス植民地からの解放としてではなく、帝国主義イギリスが持つ色彩を払拭できなかった、もうひとつの帝国主義的国家の成立過程とみたほうが、その後の歴史の実態に合っていると、このごろしきりに思うようになってきた。

アメリカの大統領制における政治の内容は、脱出したはずの帝国イギリスの遺制にかなりの程度似てきた歩みだったといえるのではないか。

何も知らぬは、日本国民か、永久再占領をまるで心待ちにしているような気配。

 

ファシズムの最悪の政治は、親分たちだけが、命令したから起こったのではない。

ファシズムは、自分たちが作ったのである。

「悪をはびこらせる唯一の方法は、善人が何もしないでいることだ」

いつだって、物言わぬ人々いるところには、ファシズムが起こる。

 

中国の防空識別圏の問題を時間を費やして云々する前に、下の図を見てみよう!

   

 ▲ 首都圏にある巨大な米軍の支配空域  前泊博盛 『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』 創元社 2013年  71頁に掲載された図

日本の首都東京がなぜ外国軍に支配空域圏を設定され、悪天候には機体の急上昇には相当の負担を強いられている羽田の離発着。日本国民の安全を守るため、なぜ首都圏上を日本国家は自由に使用できないのか?理解に苦しむ。前泊は、この件をめぐっても、独立国で、首都圏を自国で守らない国家は存在しないと言っている。

これは独立国家の首都東京の姿ではない。宗主国アメリカの中の日本ではないのか?

メデイアはどこを向いているのか、このことの扱いでもわかる。

前泊の著にあることばを再度引用する。

 「愛国心を煽って自分の政治的立場を強化する前に、本当の愛国者なら、すでに自国が現実に支配(実効支配)している無人島について問題提起するよりも、まず首都圏全域に広がる外国軍の支配空域について返還交渉を片づけることのほうが優先順位が高いはず」 前泊 『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』 創元社 2013年 71頁  

国益を守ると称して、安倍内閣の 「日本版NSC」 は何をするのか。

どんな秘密が秘密とされ、国民の前で秘匿するのか。

一刻、一刻を点検し、吟味しないと、眼の前には、最悪のファシズムが待ちかまえていることは、歴史が証明する通りだ。

「一番効率のよい自由な資本主義は、もしかするとファシズムである」と妄想している輩はいないか。

最速・ねじれのない、すぐに決められる政治は限りなくファシズムに親近性をもつかもしれない。

沖縄では今年、2013年本土日本人の無関心にとうとうしびれを切らして、「沖縄独立」のための研究会を立ち上げたと聞く。ひるがえって、日本は独立国家ではないということが、ますます確信として呼び覚まされる事項にあふれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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