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本日の到着便 『KGB衝撃の秘密工作』 『ユダヤ人とは誰か』 『ユダヤコネクション』 その1-1

2017年04月22日 | ロビー・パワー・エリート

           ▲『KGB衝撃の秘密工作』 上・下 1994年12月 ほるぷ出版 2800円×2

 

本日の到着便  『KGB衝撃の秘密工作』 『ユダヤ人とは誰か』 『ユダヤコネクション』 その1-1

 

本日の到着便 『KGB衝撃の秘密工作』『ユダヤ人とは誰か』 『ユダヤコネクション』

鬼塚英昭の『20世紀のファウスト』を読んでいたときに、気になる章があった。

スターリンが、第二次世界大戦の終戦処理の中で、ユダヤ人を扱うところなのだ。

第二次世界大戦終結にあたり、ヤルタ会談に向けたスターリンとルーズヴェルトとの極秘の内容の話である。

そこには、風のたよりにしか聞こえてこなかった、「クリミアのカルフォルニア」の話という不思議な話のことが書かれてあったのである。ルーズヴェルトが急死したため、スターリンと二人で進みつつあった交渉の中味はすべて廃棄された。

ソ連は、ドイツを最終的撃破するため、さらなる祖国防衛戦争で、いかに士気は高くても、軍用トラック、武器・弾薬など消耗していた部隊に対してアメリカからの武器・弾薬等、戦略物資の支援の交渉が続いていた。これに対する武器緊急支援交渉の条件の中に、ソ連のクリミア地方にユダヤ人を中心とした自治区(共同体)を創成する話もあったのである。何も聞かされていなかったトルーマンが大統領になったため、この交渉は、挫折し、この内容は密かに葬られた・・・・・・・・・・

ヤルタ会談の秘密交渉の表に出ていない本当の中味については、スターリンとルーズヴェルトとの間で、ソ連の日本への参戦を容認、ソ連領への北方領土占領承認があり、それ故、軍用トラック・軍事物資は、アメリカからソ連に戦争末期に一部ではあるが、渡っていた。・・・・・・・・

 

鬼塚英昭が上記の『20世紀のファウスト』で指摘していたので興味がそそられ、該当する内容があるか探してみた。

確かに、アメリカのハリマンがソ連のスターリンと交渉していたという記述があった。鬼塚が、参考文献に掲げていたのだが、やはり、ユダヤ人の自治地域創立構想について推測される内容の記述がこの本にはあった。

『KGB衝撃の秘密工作』 上巻の99頁~137頁 「第十章 ユダヤ人 クリミアのカリフォルニア」


ぜひ、鬼塚英昭の『20世紀のファウスト』を読んだ上で、 『KGB衝撃の秘密工作』 の 「第十章 ユダヤ人 クリミアのカリフォルニア」を探索願いたい。

シオニスト運動がパレスチナ建国へと最終的に動く過程で、英国をはじめ、様々な国が、ユダヤ人の建国に向けて努力をするのだが、言葉をもっと素直にすると、同情しながらも、ある種忌避的な雰囲気も感じられるのである。

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1897年 スイスのバーゼルで第一回シオニスト会議開催。バーゼル綱領採択

  「我々はこの会議でユダヤ民族の安住の地となるべき民族的郷土の基礎を築かねばならない」と宣言

1903年 英国政府はユダヤ人の民族的郷土を創設するため、ウガンダの領土を充てることを第6回シオニスト会議に提案。会議は賛成295票、反対175票、この提案を受諾。

1904年 第7回シオニスト会議、ウガンダ案を拒否。

1917年 11月2日、『バルフォア宣言』

1920年 国際連盟の最高理事会パレスチナに対する委任統治を英国政府に指令。

1933年 ドイツ、ヒトラー政権誕生、多くのユダヤ人パレスチナへ移民。

1939年 第二次世界大戦勃発。

1945年 第二次世界大戦終わる

1947年 国連パレスチナ特別委員会がパレスチナ分割案を発表

1948年 4月、デイア・ヤシイン村で シオニスト武装組織により254名が殺される。

1948年 5月14日、ベン=グリオン、イスラエル建国宣言。

1949年 イスラエルで最初の総選挙、ハイム・ワイツマンが大統領、デイヴィット・ベン=グリオンが初代首相となる。

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すでに、シオニストたちはパレスチナへ、ロスチャイルド家の支援もあり、土地を購入したり、19世紀末から移民開始しているのだが、1920年代にはかなり盛んに、パレスチナへ移民が始まっていた。

ドイツが、第二次世界大戦を始め、フランスを占領してからは、ドイツは、仏領だったマダカスカル島へ、ユダヤ人を移送する計画もあったが、インド洋の海域は、イギリスが制海権を握っていて、実現不可能で、この計画は採用されなかった。

第一次世界大戦後、国際連盟が出来て、ほぼ勝者のルールとして存在していた領土分割・割譲、占領と巨額の賠償金を要求する戦争終結の伝統的法制度は、表面上は消えつつあったものの、まだまだ命脈を保っていた。

 

パワー・ポリテックスは、砲艦外交・棍棒外交第一なのは昔も今も全く変わらない。

第二次世界大戦後、さすがに、大量破壊兵器第一、暴力・恐喝・脅し第一とは呼称していないが、民主主義は偽装され、自作自演・陰謀破壊工作により、敵となる政府・国家の破壊工作や暴力として攻撃するのが、まかり通っている。

1980年代初頭までは、左翼が健在だったが、それ故に、自作・自演の偽極左翼暴力集団によるテロリズムが世界の巷にあふれていた。

有名なのは、「イタリアの鉛の時代」と称される、左翼テロリズムに偽装した国家暴力が荒れ狂った時代があった。

イタリア北部ボローニャ駅で起きた爆破事件が、大々的に左翼過激集団による犯行と報道され、宣伝されたため、イタリア左翼はほぼ壊滅させられたが、その後、イタリアの首相も務めた人物が、退任後、あの事件を振り返り、国家による犯行であったと暴露したのである。欧州に存在するNATOが、その黒幕にもなって各国政府の治安組織の中に、それぞれの政府とは命令系統を異にする輩と運動体が存在しているのである。

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下の書物は、戦後の西側諸国の陰謀工作を暴いた本ではないが、ソ連のKGBに所属した中堅幹部というよりもかなり地位の高い、情報工作・指導を担当したソ連政権幹部の、ソ連解体後に出版された情報公開を含む衝撃的な書である。

また先に「クリミアのカリフォルニア」という章があるように、ソ連とアメリカの間にユダヤ人の共同体設置にむけた協議が進められていたなど、驚愕する情報に事欠かないのだ。

そのことは、2000年代のカラー革命、グルジアの政変、ウクライナ・クーデターなどの事件に潜む、ユダヤ人の遠い過ぎ去った歴史と深く関係しているのだからさらに驚愕させられる。

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彼(この本の著者・パヴェル・スドプラトフ)は、スパイ・情報工作の手柄により、ソ連の情報組織の上階へ上り、スターリン→ベリヤ→パヴェル・スドプラトフという国家保安・防諜に関する情報を管理する立場にあり、権力上部に上がった時には、スターリンから、亡命したトロツキー暗殺指令を受けた人物である。

トロツキー暗殺を実行した人物は、スペイン人民戦線に加わっていた若い青年であるが、この本の著者パヴェル・スドプラトフは、スターリンから呼ばれて、トロッツキー暗殺を指揮した。

スターリンに直接会った3回目で、パヴェル・スドプラトフは、命令を受けた。

上官のベリアから

「トロツキスト運動の本部に決定的打撃を与えるためにNKVDの反トロツキスト工作全体を総括する任務に私をつかせるよう提案した。」 『KGB衝撃の秘密工作』 (上巻123頁)

これに対して、スターリンは命令を出す時のように、姿勢を正して言った。

「トロツキーは1年以内に排除されねばならぬ。つまり、戦争(ドイツとの戦争)に突入するのは必定だが、その前にだ。彼を排除しておかなければ、スペインでわれわれが経験したように、ソ連が帝国主義者に攻撃されたとき、国際共産主義運動をしている盟友に頼ることが出来ない。もし彼らがトロツキストの背信的内部浸透への対処に手を取られるなら、われわれの敵の背後で破壊工作やゲリラ行為によって敵を攪乱するという国際的使命を果たすのが非常に「困難となるだろう。」

「われわれには、プロレタリアート独裁の強化と、国の工業力、軍事力の強化を同時に成し遂げた経験がない」

『KGB衝撃の秘密工作』 (上巻124頁)

トロツキー暗殺計画の詳細は、映画のさわりをネタバレよろしく、今後書いてしまう予定はないので、安心ください。この件については、特に関心のある方は、基幹図書館には、『KGB衝撃の秘密工作』 は所蔵してあるはずなので、是非よみすすめてください。

この本にはドイツのソ連侵攻は必定とみて、スペイン人民戦線の敗退を読みながら、祖国防衛最優先に舵を切る、スターリンには、その後のドイツ侵攻の凄まじさを予見する諜報網が出来ていたと、わかる部分があった。

スターリンの赤軍への粛清と、国民の弾圧には、また東欧諸国への圧政には決して目をそらすことはできないが、しかし、また、ナチス・ドイツの突然の侵攻を読み誤り、フランスのように、数ヶ月で、ドイツに降伏し、ソ連が占領統治を受け入れていたなら、ヒトラーの第三帝国は、さらに悪逆・非道の戦争は世界に拡大してしていったのではと戦慄する。

数千万人の戦争によるソ連国民の死とひきかえに、ドイツ帝国には決して負けることが無かったスターリンとともにいたソ連とはなんだったのだろうと何とも形容しようのない不思議な心情に襲われる。

この著者は、この本の第6章 祖国防衛戦争で、激戦となった戦争を振り返る。

「フルシチョフは回顧録のなかで、当時の詳細をつぶさに知りながら、戦争のためパニック状態に陥ったスターリンが降伏を望んだ状況から、ベリアとヒトラー間で和平交渉行う準備が進められたという話に固執している。私の見解では、スターリンも首脳部も未曾有の激戦のなかにあって、ほんのわずかでも降伏のことを念頭に置いていたら重大な危機にある一国の統治能力など即座に失ってしまうと考えていただろうと思われる。・・・・・いかなる形の降伏も彼らにとって受け入れることはできなかったと思われる。」

『KGB衝撃の秘密工作』 (上巻246頁)

 

『KGB衝撃の秘密工作』 上巻第4章は「トロツキーの暗殺」 上巻121頁~153頁にある。

 

   

 

 

 

 ▲ 『KGB衝撃の秘密工作』 目次

 

 ▲『KGB衝撃の秘密工作』 下巻

 

 

▲アーサー・ケストラー 宇野正美 訳 『ユダヤ人とは誰か』 三交社 1990年 定価当時1980円

318頁

 

▲リリアンソール 宇野正美 訳  『ユダヤコネクション』 1991年 三交社 定価当時1600円 272頁

 

アメリカの大統領の周囲には今や必ずいる二国の国籍を持つ政府高官たち、トランプ政権の右往左往を指揮し、乗っ取りを試みているのは、メディアの批判能力の衰退の話どころではない。政府の外交政策を決定するのに、影響を与えるのはいったい誰なのか?

 

つづく

 

 

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