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本日の到着便 『世界』2017年1月号 特集「トランプのアメリカ」と向き合う ほか

2016年12月09日 | 帝国・帝国主義・軍産官報複合

                 ▲  『世界』2017年1月号 特集「トランプのアメリカ」 岩波書店 850円+税

 

本日の到着便 『世界』2017年1月号 特集「トランプのアメリカ」と向き合う ほか

 

 

 ▲ 『世界』2017年1月号 特集「トランプのアメリカ」と向き合う 岩波書店

 

本日の到着便 『世界』2017年1月号 特集「トランプのアメリカ」と向き合う ほか

 ▲ ▼ 『世界』2017年1月号 目次

 ▲『世界』2017年1月号 目次

 

トランプ新政権の閣僚名簿も出来ていない段階で、それほど語るものは多くはないのではと思うが、トランプを真っ先に語りたいという衝動が高いのか、ジャーナリズムの悪弊か、きっと後で読み返すと、中味がないことを後悔するのではと危惧する。

かつて、旧ソ連領域で起きた(起こされた)カラー革命の情報、アラブの民主化・アラブの春の情報、シャルリ・エブドテロ事件、ウクライナ・クーデター、バタクラン劇場テロ事件、ニース暴走トラックテロ事件など、今冷静に振り返ると、大手メディアの事件後間もない報道記事は、すでに海外ニュースで報じられたそれぞれの政府発表記事を横文字から縦にしただけで、その後も記者が長期にわたり調査し、真偽を確かめた報道記事がほとんどないことに気がつく。

『世界』2017年1月号で

林香里が、「ソーシャル・メディアに翻弄されるアメリカ」という記事を寄稿しているのだが、冒頭の方で、以下のように、書いているのが、気になったのである。

「私は、いくばくかの反発を覚えつつも、やはり心のどこかでアメリカのジャーナリズムは戦後日本のジャーナリズムのお手本であると感じてきた。おそらく、それは私だけではなく、戦後の日本では、現場の記者にとっても、研究者にとっても、アメリカはどこかで民主主義とジャーナリズムの先生だった(し、いまもそうだ)と思う。・・・・・・・ところが、である。今回の大統領選はどうしたことだろう。頼りにしていたアメリカの伝統的有力メディアの予想に反して、ドナルド・トランプ氏が勝利した。11月8日深夜、私はホストの大学の先生たちと一緒に選挙中継を見守っていたが、その時の驚きと落胆は今でもどう形容していいかわからない。」 『世界』 2017年1月号 105頁

と記している。

この記事を読んで、むしろ、そのようにしか書かない(書けない)ジャーナリストに、驚くとともに、深い失望を禁じ得ない。

オバマ政権のオバマ・ケアの試みのような国内政策のほんの一部を除き、ブッシュ政権時代に展開した帝国的ふるまいを撤収したどころか、民主党政権は、ヒラリー・クリントン=ネオコンの巣窟となり、オバマ政権下のクリントン、ケリー国務長官時代は、世界の国家をいくつ破壊したのか?歴代のアメリカ帝国政権となんら遜色のない、あるいはそれを凌ぐ勢いの国家陰謀工作の数々であったのではないだろうか。

リビアのカダフィ政権空爆・転覆・暗殺 → リビア・カダフィが、アメリカ通貨・ドルに支配されないよう、アフリカ諸国独自の基軸通貨をつくろうと計画所蔵していた金塊はどこに消えたのだろう? → 国家破綻・内戦状態

シリア政権転覆工作、自由シリア軍という名の外国人傭兵部隊・ISの養成・援助 → 難民の爆発的移動→ EU危機 →欧州の右翼国家ナショナリズムの台頭

2014年のウクライナ・右派セクターを使ったクーデターの指導・資金援助 ウクライナ・ロシア・クリミア問題の戦争暴発危機

オバマ政権 欧州担当 ネオコンのヌーランド ウクライナ大使館 は ウクライナ右派勢力を使い何をやらせたか▼

「マスコミに載らない海外記事」2014年5月7日投稿記事 閲覧厳重注意 オバマ政権下でアメリカはウクライナの右派テロリストに何をさせたか ▼事実を直視する勇気を持つ人のみ 下のオデッサ水晶の夜を閲覧してください。

キエフと右派セクターによるオデッサ水晶の夜 (写真・閲覧注意!)

下のアドレスをコピーし、インターネットの検索欄に貼り付けてクリックしてください。

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-4bc4.html

NHKのニュース解説では、ウクライナの政権移行は概ね民主的に行われたと言っていた。それはほんとうか?

欧米の論調はまさにそのように報じられ収束されたが、上の記事と映像は、かつて1930年代ヒトラーのナチスが完全沈黙を国民に強いた徹底した恐怖政治のやり方とうり二つだったのである。ウクライナでは、今も右派のテロに怯えた生活を余儀なくされている。これが、アメリカが指導した自由と民主化の冷酷な結末なのである。

マレーシア航空機2機の行方不明・墜落事件 →マレーシア国家弱体化・新自由主義・ネオコンによる収奪+ウクライナ・ヤヌコヴィッチ政権転覆攻撃→ウクライナ右派政権によるロシア攻撃

南米諸国左派政権への攻撃・内乱支援、エコノミック・ヒットマン、アルゼンチン国家経済デフォルト工作、ブラジル大統領弾劾司法テロ、ベネズエラクーデター未遂

イスラムテロリスト対策という名の逮捕状も、相手主権国の承認もない、無人機による他国への無差別攻撃の国家テロの拡大

以上、世界の主権国家への政権転覆・軍事的・経済危機の演出など、オバマ大統領=クリントン・ケリー国務長官時代の出来事なのである。枚挙にいとまがないほどだ。

アメリカには、たった一つの政党しかない。と言われる。そのこころは?藤波茂が、オバマ政権のアメリカ時代を批判したその著『アメリカン・ドリームという悪夢』で、作家ゴア・ヴィタルのことばを引用していたのだが、その大意は以下のようなものだった。

アメリカの政党には

「金権党という たった一つの右派政党があるのみ。 (金持ちの・金持ちによる・金持ちのための政党である。、ブログ主付加) 

右派金権党には派閥が二つあって、一つは、リパブリカン(共和党)と呼ばれる派閥で、もう一つは、デモクラット(民主党)」 

民主党オバマ政権も、かつての大統領が、戦時大統領、侵略的政策をとる伝統に根ざした、帝国の大統領にすぎなかったことを考えれば、民主党のヒラリー・クリントンが国務長官として侵略戦争を企画・調整し、ブッシュ政権下のネオコンを排除もせず、むしろ民主党政権の主要な基本政策にまで格上げしてしまった罪は極めて重い。

 

オバマ政権がどのような時代だったのか考えてみるとき、日本では、オバマ政権誕生から、6ヶ月の時点での情報をもとに書かれたものに、中田安彦の『アメリカを支配するパワーエリート解体新書 大統領さえも操る、知られざるネットワークのすべて』 20009年9月 PHP がある。

▲中田安彦『アメリカを支配するパワーエリート解体新書』 20009年9月 PHP

この中の2章に以下のような、アメリカの世界を牛耳る権力構造を図化したなかなか見事な図がある。これは、今後誕生するはずのプロジェクト・トランプを分析するよい手がかりになるだろう。

 

アメリカ大統領選に落ちた、ヒラリー・クリントンは、CFRと、キッシンジャーから勉強させてもらっているので、大統領職は大丈夫と、どこかで自慢げに講演していた。

上の図で、実に面白いのは、大統領を戴く政府が最上に位置するのではなく、トップダウンの最下位にむしろ政府が存在していると考えた方がいいということではないだろうか。

毎朝、大統領執務室には膨大なレポートが上がってくるが、大統領が判断し手を加え、議会をコントロールして政策実行できる項目は、ほんの極わずかでしかないかも知れない。大企業連合から派遣された課長程度の権限しかもっていないのではないだろうか。身も蓋もない哀れな役柄であるかも知れない。

さて、今はまだ、トランプ政権への移行準備期間であるし、今後どのような手腕を発揮するのか、全く未知である。

中田安彦は、政権発足から半年で、『アメリカを支配するパワーエリート解体新書』を書いたのだが、今回もまた、「副島国家戦略研究所」は、パワーエリートの動向を感度よくキャッチしてくれるだろうか、注目してみたい。

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上の図のパワーエリートの分析図左の方に、シンクタンクの項目がある。

アメリカではシンクタンクは多数あり、政党別でも産業別でもあるようなのだが、特に大統領府の政策企画メンバーに大量採用されていくのが、CFRの投稿常連メンバーだ。今では、機関紙の『フォーリン・アフェアーズ』は、都市部では、市販している店舗もあるようだが、確実に手に入れるには予約注文や、それ相当の金額を払えば電子版ではバックナンバーも購読できるようになっている。

戦後冷戦期の幕開けとなった、ジョージ・ケナンが書いた、ミスターXの論文もこの『フォーリン・アフェアーズ』に掲載され、日本では、その後、『アメリカ外交50年』という本の第二部に訳載されている。いわゆる「ソ連封じ込め」論文「ソヴェトの行動の源泉」というものだ。

21世紀のはじめ、1922年から1999年までの、アジアや、世界の代表的論文を集めた、『フォーリン・アフェアーズ 傑作選 1922-1999』が、朝日新聞社から出たことがあった。

20世紀アメリカの世界・アジア政策の動向を考えるのに、シンクタンク 『フォーリン・アフェアーズ』はどんな記事と政策を提言してきたのか。

改めてトランプによる政治を注視するのに、これまでの大統領府に一番近い、パワーエリートたちのシンクタンクの活動を振り返る必要があるようだ。

 ▲『フォーリン・アフェアーズ』 傑作選 上巻 2001年2月 朝日新聞社

 

▲『フォーリン・アフェアーズ』 傑作選 上巻 目次1

▲『フォーリン・アフェアーズ』 傑作選 上巻 目次2

 

 ▲ 『フォーリン・アフェアーズ』 傑作選 下巻  2001年2月 朝日新聞社

 ▲▼ 『フォーリン・アフェアーズ』 傑作選 下巻 目次

▲『フォーリン・アフェアーズ』 傑作選 下巻 目次2

 

第一次世界大戦が終わってみれば、世界の覇権国は、パクス・ブリタニカからパクス・アメリカーナヘの顕著な移行があった。そのとき、情報・メディアの発達したアメリカは、政策実現のための情報・プロパガンダの分野で、新たな統治技法を生み出した。パワーエリートたちのシンクタンク機関の創出だ。(各種研究機関はもっと前から存在していたが)

大統領を自分たちが選んだというアメリカ一般国民は、その実パワーエリートたちが入念にチェックした要員が大統領府の奥深く送り込まれていることを知らない。のではないだろうか。

そこは堂々とした正面玄関なのかあるいは裏口であるのか全く不分明な・摩訶不思議な伏魔殿なのだ。

大統領の個性や人格以上に注目すべきは、大統領と大統領府が、ある視角から眺め見ると一番下位にある真逆な世界が見えてくるのではないだろうか。

 

つづく

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